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2010年12月 5日 (日)

米国外交公電のウィキリークス流出事件に思うこと

先月末より報じられている通り、米国外交公電が25万件以上漏洩し、ウィキリークスによりインターネット上に流出しました。流出元はウィキリークスに軍事情報を流したとして7月に起訴された、ブラッドリー・マニング陸軍上等兵だとされています。
暴露された内容の主たるものは各種報道Wikipediaにも掲載されています。しかし現段階では一部を除いてまだ著しく驚愕に値する情報があるとは私には感じられません。多くは通常の報道でも散見された、ないしは各種報道より推測出来る内容を含んでいます。
流出した情報で最も米国の信用に関わると思われるのはヒラリークリントン国務長官が各国外交官のクレジット・カード番号等の情報を収集していることが明るみに出た件でしょう。
上記以外でもイタリアの首相を無能呼ばわりしたなどの各国首脳に関する酷評は本人達にとり不快であり、米国と各国との間の信頼関係を損なう可能性はあります。最もこれらは外交公電であり、米国の政権中枢が実際にどう考えているかは分かりません。
米国が日本の鳩山政権の対北朝鮮政策を自民党とは「全く違う」として懸念していることも判明しました。日本の民主党政権はこの事実が判明し、どう感じたのでしょうか。いずれにしてもこれも日本の民主党政権と米国との関係に水を差しかねません。
第三国間の関係を険悪化させる虞のある情報もありました。サウジアラビアのアブドラ国王が米国に対してイランを攻撃するよう度々要求をしていたとの情報が暴露されています。中東諸国の一部はイランを脅威と捉えており、こういった要請自体の存在は何ら不自然ではありません。しかし米国は実行しなかったものの、サウジアラビアとイランの間で外交的な軋轢が生じることは避けられないと思われます。
因みにイラン関連では北朝鮮がイランに弾道ミサイルを輸出したとの情報がありますが、北朝鮮とイランが大量破壊兵器や弾道ミサイルの開発で協力関係にあることは今までも幾度か報じられてはいましたので、これも意外性はありません。
私が今回の流出事件で最も驚いたのは中国が北朝鮮崩壊後の朝鮮半島が韓国主導
で統一されることを容認している
点です。私は今まで中国がそれを歓迎しないであろうとの認識でした。以前の記事
2010年11月23日 (火) 22時49分のコメントでも私は「北朝鮮がそのまま韓国領となった場合は現在の中朝国境付近に米国の『象のオリ』やレーダーサイトが構築されるのが明らかだからです。」と述べました。ここは私も考えを改めなくてはならないでしょう。しかし、こういった情報が明るみに出ますと中朝間の関係にも微妙な影響を及ぼしかねません。北朝鮮が中国側に不信感を抱く可能性もあります。
中国が日本の国連常任理事国入りに反対している旨もウィキリークスに公開されましたが、これは今までの中国側の公式方針であり何ら目新しい点はありません。しかし改めてこういった発言が判明した事により、日本の国内世論の中国への印象が一層悪化する可能性もあります。
これ以外の中国関連の情報では今年の1月に発生したグーグルへのハッキング攻撃は中国によるものとの公電もありました。これも以前から恐らくそうであろうとの報道が散見されていました。
今回の情報漏洩で日本の安全保障に関連があるのは現段階では下記の三点でしょうか。
北、テポドン超すICBM開発…ウィキリークス

北朝鮮、海中核施設を開発か…ウィキリークス

SM3の欧州輸出解禁打診=武器三原則見直し迫る―米外交公電
北朝鮮が米国本土が攻撃可能なミサイルの開発を推進していることは間違いないでしょうし、北朝鮮が秘密の核施設を建設した可能性も充分考えられることですから、この二つの暴露も驚愕に値しません。テポドン2号の開発も安定しているとは言い難い北朝鮮がICBMを開発するだけの技術があるかどうかは甚だ疑問ではありますが。
武器輸出解禁に関しましても以前より一部識者から欧州MD関連であることの分析は既になされていましたから、これも以前からあった話です。そもそも日本は弾道ミサイル防衛の共同開発は武器輸出三原則によらない(平成16年12月10日 内閣官房長官談話 6)としています。
従いまして今回の公電の内容の殆どは既出に近いのです。これらの情報の一部には確かに興味深い内容が含まれていますが、それよりも私が今回の流出事件で最も感じたことは、こういった情報がアクセスさえ出来れば誰にでもインターネット上に匿名性の高さを保ちつつ世界中に流出させることが可能であることに対する問題意識です。日本でも警視庁公安部のテロ捜査情報や中国漁船衝突事件の動画がインターネット上に流出し、問題となったばかりです。今回の米国公電ウィキリークス流出事件は情報漏洩が日本だけではなく世界共通の課題となっていると言えるでしょう。場合によってはこういった情報流出が国際政治に大きな影響を及ぼしかねない現実が生じつつあります。米国内で11月29日~12月1日にかけ、全国の有権者2084人を対象に行われた世論調査ではウィキリークスによる機密文書の公表は「国家安全保障上の脅威だ」との回答が77%に達したとのことです。中国漁船衝突の動画流出事件では身分証の提示が不要なインターネットカフェよりYouTubeに投稿されていました。全国的にインターネットカフェで身分証の提示が義務付けられていれば中国漁船衝突事件の動画流出事件は発生しなかったかもしれません。(それはそれで賛否があるでしょうが)国内的にも勿論のこと、世界的にもインターネットに於けるトレーサビリティ(流通用語なのでこの単語の使用が適切かどうかは解りませんが、趣旨としては後追いが可能なこと)の制度化が必要なのかもしれません。

2010年12月30日追記:2010年12月14日付 JB PRESS-英ファイナンシャル・タイムズ紙 
「米国はアサンジ氏に勲章を授けるべきだ」Page1:

「米国はアサンジ氏に勲章を授けるべきだ」Page2

「米国はアサンジ氏に勲章を授けるべきだ」Page3
ウィキリークスの漏洩事件は米国の陰謀論が都市伝説にしか過ぎず、米国の公式見解は大抵そのまま私的な見解であり、非公式な議論が公式の見解と同じであることを明らかにしたという主旨の記事です。

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コメント

インターネット社会になってしまった以上こういう事態は避けられないでしょう。
また各国首脳に対する酷評は昔からのことで、いままでは表に顕れなかっただけで実際の外交に対する取り組みはあまり変わらないでしょう。(少なくとも西側では)

トレーサビリティの制度化はきわめて難しいと思います。
下手をすると自由や人権にかなりの制約をかけかねません。また国々の技術的格差等による先進国と途上国との争いも激化しかねません。
法的整備にしても、ナチス(や今でもどこぞの党)がやろうとした『健全な社会』云々になりかねません。

中国が韓国の主導で統一-略-というのは、北(北京)と南(上海)では地政学的な意味も違いますから、南からそういう情報がでても不思議ではありません。
単に相手の派閥を弱めるためだけでも北朝鮮を韓国に渡す可能性は否定できないでしょう。
私も少々驚きました。中国内部の権力争いがここまで来ていたか、というのをあら思い知らされた気持ちです。
これが果たして本当かどうかは、南が(最大の資源である)水を渡すかどうか。言い換えれば、揚子江からの運河がどうなるかで判断するしかないでしょうね。

それはともかく、情報の公開を渋ってきた国(また尖閣ビデオの公開を渋ってきた民主党のようなモノ)程ダメージを受けるでしょう。
言い換えれば、旧東側のように情報統制を政治の要としてきた国々ほどダメージや混乱が生じると思います。

一刻も早く対策を講じるべきなんでしょうが、民主のやろうとするのは独裁化につながりませんからねぇ。

このコメントは記事とは何の関係もない業者によるスパム投稿であった為に削除されました。

みやとん氏
今回の公電流出でもう一つ問題と思われる点があり、それは情報が正確かどうか検証が困難という事です。
例えばGoogleへのハッカー攻撃が中国政府高官の指示により行われたとの公電が流出しましたが、そもそもの情報源/根拠が不明です。
また一部の公電は政府首脳の発言に関するものですが、その一方で個人の推測や感想に過ぎないものもあります。サウジアラビアのイラン攻撃要請は国王によるものですが、イタリア首相を無能呼ばわりしたのは外交官のただの陰口です。
今回の流出した公電は、確度が高いと思われる情報から信憑性の低い物まで、発言者/情報提供者が明確な物からソースが不明の物まで全て同列に扱われている嫌いがあります。
北朝鮮崩壊後の韓国による併合を中国が容認しているとの公電も、米国や韓国の希望的観測いとする論評も少なくない模様です。
個人によるこういったリークが国際政治にも大きな影響を及ぼしかねなくなりつつあり、しかも一部は真偽不明の情報なのにも関わらずです。
内容やアクセス自体を規制するのは難しいかもしれませんが、少なくとも誰がその行為を行ったのか後日追及可能な仕組みが必要でしょう。

ええ、確かに後日追求が可能な仕組みを作れたらいいですね。

特に中国発の情報には疑問符が付くのが相当ありますから、中国人自身でさえ外国の情報(報道等)を出して箔をつけようとしますからね。
またウソの情報(教育も含む)を真実と捏造するのも日常茶飯事ですから、正確かどうかの検証が困難というのはまったく同感です。

ただ果たして技術的、政治的に可能なのでしょうか?
残念ながらネット等に関しては素人なので判りません。どなたか教えてくださると良いのですが。

みやとん氏
みやとん氏はブログをお持ちではなかったですか?もしそうであれば、アクセス解析をご存じのことと思います。いつ、誰がどこからアクセスをしてきたのか、OSは何か、Internet Explorerのバージョン、プロバイダー、端末情報、どの地域に住んでいる人なのか、場合によっては職業(勤めている会社名)が分かります。裁判所の命令があれば具体的に端末を特定することが可能です。
中国漁船衝突動画流出事件でも神戸のネットカフェまで絞り込む事が可能でした。しかしこのネットカフェは身分証の提示が不要であった事がやはり匿名性を保つ上で利用し易かったのではないでしょうか。
また海外のサーバーを経由した場合は捜査に時間が非常にかかる可能性があります。
更に通信業界には法律により厳格な守秘義務が定められており、迅速な捜査の妨げになっています。海外のサーバーを経由していた場合は外国当局の協力も必要となるかもしれません。
こういった事がトレーサビリティを妨げる要因となるでしょう。

ありがとうございます。

もともとネットにはほとんど興味がなかった、ので1年ほど前にパソコンを手に入れるまでは全く手も触れていませんでした。
まあOSとは何か位は、何となくわかりますが、法的な関連はまずわかりません。

ただネットにふれてまともに軍事や政治を考えている人々が多いのには驚きました。(まともな軍オタは徴兵制に反対とか、お花畑サヨクの想像以上のヒドさ等々)得るものもおおいに有りました。

まあ、初心者なので見当違いな事もありますが、これからもよろしくお願いします。

みやとん氏
私も初心者ですがこちらこそ色々と宜しくお願いします。

そもそも、我国の情報(インテリジェンス)体制は、他のG8諸国や、イスラエルや中共、北鮮に韓国、台湾そしてインド、パキスタンと比べて「お寒い限り」のレベルです。其れは未だに「スパイ防止法」が制定されていない事一つをとってもそうです。9年近く前でしたか、防衛庁の情報請求者リスト作成で、どうこう言われてましたが、アメリカなど諸外国では真っ先にスパイ(と其の協力者)の疑いを掛けられます。其れとスウェーデンにはメディアの「反国防」報道を規制する「心理防衛庁」という省庁があります。

鳳山の6時氏
私もスパイ防止法には賛成ですが、ただ報道の自由と知る権利には十分留意する必要があります。特に通常の取材活動と諜報活動は非常に重複する部分があり、マスメディアの取材活動を阻害する虞があります。

ウイキリークスは、日本国民を遂に敵に回す行為を行なった。シーシェパードに関する情報を公開し、シーシェパードに有利な情報を全世界に公開した。ウイキリークスはシーシェパードとつながっている。これは紛れもない本当の事実だ!!ウイキリークスは、日本国民を潰しに掛かろうとしている。ウイキリークスの存在は、日本の平和憲法を完全破壊するに十分過ぎる力を持っている。日本の国民生活を守るために、1日も早く憲法改正に着手しなければ、ソマリアのような無政府状態となる。

北海の小市民氏
コメント有り難うございます。私もウィキリークスの活動を支持するものではございません。
権力者が職権を濫用し、不都合な事実を隠蔽している場合は確かに積極的に暴露されて然るべきであると思います。
しかし今回のウィキリークスの暴露の一部には公開にそぐわない情報が幾つか含まれています。例えば米国の権益に重大な影響を与えかねない世界中の施設や設備、資源に関して国務省などが作成した「秘密リスト」を流出させた問題です。これはテロ行為を助長する虞があり、万が一テロが実行された場合は当該国の人命や財産に大きな損害が発生することにもなりかねません。ウィキリークスには暴露する情報を厳格に選別している気配が見受けられません。

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