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2011年1月12日 (水)

中国ステルス戦闘機J-20プロトタイプが初飛行

J20_test_flight

このブログでも昨年の年末に取り上げました中国のステルス戦闘機J-20のプロトタイプが初飛行したとの情報が入りました。ロイター通信の1月11日05:33AM(アメリカ東部標準時)の報道によりますと胡錦濤国家主席が中国を訪問中のロバート ゲーツ米国国防長官に明らかにしました。下記がその記事の主な内容です。

“Gates: China's Hu confirms stealth jet test-flight”
ゲーツ国防長官「中国の胡主席がステルス機の試験飛行を認める」

Chinese President Hu Jintao confirmed the country had on Tuesday conducted its first test-flight of a stealth fighter jet which could narrow the nation's military gap with the United States, U.S. Defense Secretary Robert Gates said after talks with Hu.
「中国が米国との軍事力の差を縮め得るステルス戦闘機の初飛行試験を火曜日に実施したことを胡錦濤中国国家主席は認めたと、ロバート・ゲーツ米国国防長官が胡主席との会談後に述べた


Gates said Hu told him that the maiden test-flight of the advanced J-20 fighter jet prototype was not timed to coincide with Gates's visit and had been planned earlier.
「ゲーツ長官によると胡主席はゲーツ長官に最新鋭のJ-20戦闘機のプロトタイプの処女飛行はゲーツ長官の訪問に合わせたものではなく、以前から計画されていたものだったと告げた」

Beforehand, the test-flight of the fighter jet, which could potentially evade detection by foes, in the southwest Chinese city of Chengdu had been widely reported on Chinese Internet blogs and online news sites.
「その前に、敵による探知を避ける潜在性があり得るその戦闘機の、中国南西部の都市である成都市での試験飛行は中国国内のインターネット上のブログやニュースサイトで広く報じられていた。」

In recent days, Chinese Web sites and some popular newspapers, which can come under a heavy grip of censorship, have carried many reports and pictures claiming to show the stealth fighter being tested on the ground.
「このところ、厳重な検閲下にあるはずの中国のサイトや大衆紙は、ステルス戦闘機の地上での試験であるとする多数の報道や写真を掲載していた」

But the government had been silent about the fighter until Hu's remarks to Gates.
「しかし中国政府は胡主席がゲーツ長官に述べるまでこの戦闘機に関して沈黙していた。」

The latest pictures may heighten concern about China's military build-up, including possible deployment in 2011 of its first aircraft carrier and a new anti-ship ballistic missile seen as a threat to U.S. aircraft carriers.
「これらの最新の写真は、2011年にも配備され得る中国の最初の空母と米国空母への脅威と見られる新たな対艦弾道ミサイルと並んで 、中国の軍拡への憂慮を高めるかもしれない。」
-------------------------------------------------------------------------
「(J-20ステルス戦闘機の試験飛行は)以前から計画されていたものであり、ゲーツ長官の中国訪問に合わせたものではない」との胡錦濤国家主席のゲーツ長官へのコメントは明らかに事実ではないと思われます。これが米国に対してどの様なインパクトを与えるか中国側は十分に承知している筈です。もし米国を刺激してはなるまい、牽制する必要はあるまいと考えているならば、ゲーツ長官の訪問後に日程をずらしていた筈です。それをわざわざこの日にしたのは何らかの意図があると見た方が良いでしょう。
中国が最高機密と言ってもいいJ-20の画像がネット上に掲載されているのを事実上黙認しているのは、ゲーツ長官の今回の訪中を前にして米国に対する中国側の力の誇示ではないかとの分析が一部でされていました(ステルス戦闘機「殲20」 中国 意図的に写真流布 - MSN産経ニュース 2011年1月10日21:27
またゲーツ長官は1月8日にアメリカ合衆国メリーランド州アンドルーズ空軍基地での中国訪問出発前の記者会見で“China may be somewhat further ahead in the development of the aircraft than our intelligence had earlier predicted.”「中国は我々の情報機関が予測したよりも(J-20)戦闘機の開発が幾分進んでいるかもしれない」と述べています(Defence News 11年1月9日 10:10)。
しかし今回のこの機体は複数の識者により分析されていますが、カナードが付いていること、機体のサイズが非常に大型であると思われること(F-111以上であるとする分析もある)、機体後部がステルス戦闘機とは到底言い難いこと等が指摘されています。
JSF氏によるJ-20、PAK FA、F-22の比較図
http://yfrog.com/h7mh8zij
http://yfrog.com/f/h4rsfoxj/

J20_test_flight_below

今回のこの下からの写真を見ましても、機体が非常にずんぐりしており、カナードも非常に大きい印象を受けます。
また対艦弾道ミサイルの脅威も話題となっていますが、前の記事でも書きましたように弾道ミサイルのCEPは極めて低く、その一方で機動部隊は20ノット~30ノットの速度で巡航すると仮定され、かつ米海軍の主力はイージス艦です。米国機動部隊の正確な位置をリアルタイムで把握し、且つ継続的に追尾し、移動目標に命中するように誘導するのは至難の業と言えます。またtwitter上では弾道ミサイルの落下速度では誘導は困難であるとする分析もあります。
しかしながらこれらの中国側の一連の兵器開発は明らかに米国に軍事介入を躊躇わせる為のものだと言えます。これらの動向の中国側の目的がどこにあるのか見極める必要があるでしょう。

2011年01月13日(木)追記:米長官、中国の文民統制に不信 戦闘機試験飛行で - 47NEWS(2011年01月12日(火) 共同通信)「対応ぶりから米側は胡氏を含めて会談に同席した文民が全員、事前に試験飛行を知らなかったと判断した。」
2011年01月13日(木)追記:参考資料:米国防長官、日中韓歴訪へ…菅首相と13日会談(2011年1月8日19時18分  読売新聞)「中国には9日から12日まで滞在。11日に胡錦濤国家主席と会談」「12日夕に東京に着き、13日に菅首相、北沢防衛相、前原外相と相次いで会談」
2011年01月13日(木)追記:"With Gates in the country, China stealth fighter takes first flight" (2011年01月12日 CNN) ゲーツ氏が中国訪問中に中国がステルス戦闘機の初飛行を行う: Japan, is considering purchasing its next generation of fighter aircraft. "And I might have a few suggestions for them," Gates said. 日本が次世代戦闘機の導入を検討している。「(その事に関して日本に対し)私は幾つかの提案がある」とゲーツ氏は述べた。
2011年01月16日(日)追記:中国、別のステルス機も開発か=国営TVが写真報じる(2011年01月16日 時事通信)
2011年01月24日(月)追記:米のステルス技術を盗用か 中国の戦闘機「殲20」(2011年01月24日 共同通信)「1999年のコソボ紛争の際にセルビア上空で撃墜された米軍のF117ステルス攻撃機の技術を中国が盗用した可能性が高い」
2011年01月27日(木)追記:実戦配備は2015~18年 ステルス戦闘機で中国紙報道(2011年1月26日 共同通信)
米元技師、中国にステルス情報 違法提供に禁固32年(2011年1月25日 共同通信)

2011年02月10日(木)追記:15年から部隊配備か=中国ステルス戦闘機(2月8日(火)16時46分 時事通信) 『中国空軍の許其亮司令官「(J-20を)2014年に大量生産を始め、15年秋から部隊に配備する方針」』
2011年02月20日(日)追記:ステルス機“中国15年後に200機”」(2月18日10時52分 NHK) ゲーツ国防長官が17日に議会上院・軍事委員会の公聴会で証言
中国軍切り札「空母キラー」配備…米艦接近阻止(2011年2月19日03時05分  読売新聞)
2011年02月26日(土)追記:「対ステルス網構築へ 中ロに対抗」(2011年2月21日08時49分 東京新聞)
2011年02月27日(日)追記:「ステルス機の優位を崩せ!最先端の空中線で探知 技本「MIMOレーダー」研究に着手」(2011年01月27日 朝雲新聞)

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軍事」カテゴリの記事

コメント

カリスマブロガー様の「好餌」の某「軍事ジャーナリスト」が、自信のブログで相当楽観的な事を書いてますけど。過大評価も其の反対も禁物。ロシアのT-50と注意・注目して置きましょう。

鳳山の6時氏
某キヨ氏は確かに楽観的ですね。少なくとも日本はまだ通称「心神」の初飛行すら達成していないのですから、その意味では中国に先を超されたと言えるでしょう。しかも今回のJ-20の初飛行はあくまでもプロトタイプです。最終的に実戦配備されるJ-20の能力や形状は今回の機体よりも発展していることでしょう。
ゲーツ長官も“China may be somewhat further ahead in the development of the aircraft than our intelligence had earlier predicted.”として中国のステルス戦闘機開発はまだ当面先としていた認識を変えつつあるのにも関わらず、某軍事ジャーナリストが15年先としているのも違和感を感じます。
私のようなアマチュアが見ても首を傾げたくなる記述が散見され、認識に甘さがあるのではないでしょうか。
更に重要なのは中国側の意図ではないでしょうか。少なくとも米国に対抗せんとの意思が垣間見えるのです。空母保有に向けての動向や対艦弾道ミサイルの開発、そして今回のステルス戦闘機の初飛行等は明らかに中国が軍事行動を起こした際に米国に介入させないのが目的と思われます。中国側が一体どういったシナリオを想定しているのかを考えた時に楽観的でいられる要因はありません。

飛んでいる映像を見ましたけど、想像以上にデカイ!
これが第一印象でした。確かにこの大きさではステルス性に疑問があるというのもうなずけます。
しかし、15年先はないでしょう。

中国の人命は安いですから、5年先には新型のステルス戦闘機が出現しても不思議はないです。
アメリカが認識を変えつつある、という方が正しい見方だと思います。

それに、この大きさのものが一種類だけしかない、というのは逆に不自然でしょうね。単発のものも当然あるでしょう(隠してあるかもしれません)ね。

皆さん、中国が本当にステルス戦闘機の初飛行を実施したと信じているのですか?
台湾のJ-20に関するブログを見ましたか?
そこに掲載されている写真を見たら、今回のJ-20騒ぎはマニアが創作したものだと理解できると思います。
共産党による一党独裁国家にあって、共産党トップの胡錦濤が知らなかったということはあり得ないことです。
ご承知のとおり、中国においてはすべての最上位にあるのが共産党にあって、例えば軍隊も国家や人民を守るために存在するのではなく、あくまでも共産党のための所謂「暴力装置」なのです。
今回の件に関して使用されている写真はすべてネット上に流れている写真であって、信頼できる筋の写真は一枚もありません。
党宣伝機関紙たる新華社でさえ、使用している写真がネット上の写真と断り書きを入れていること自体が、マニアが創作したJ-20の架空話が思わぬ方向に動き出したので止む無く後追いしていることを裏付けるものです。
いずれ、しかるべきところから事実が明らかにされると思いますが、それにしても、当局による中国のネット社会に対する統制が難しくなってきたことを証明する事例としては、価値があると思われます。

みやとん氏
制空戦闘機というより長距離迎撃機の様な印象ですね。しかし前のコメントでも述べました通り、今後更にこの機体をベースに改善されていくものと思われます。戦闘機の開発コストは安くはありませんし、技術的なハードルも非常に高いので、これ以外にステルス戦闘機開発プロジェクトがあるかどうかは分かりません。

中国Watcher氏
初コメントありがとうございます。まず米国は今回の機体は本物と見ていますし、ゲーツ長官の問いに対して胡錦濤国家主席は初飛行を認めています。
Chinese President Hu Jintao confirmed the country had on Tuesday conducted its first test-flight of a stealth fighter jet which could narrow the nation's military gap with the United States, U.S. Defense Secretary Robert Gates said after talks with Hu.
またロイター通信によりますと中国共産党機関紙である「人民日報」傘下の「グローバルタイムズ」のサイトはJ-20が初飛行に成功と報じているとしています。
The website of the Global Times, a popular Chinese newspaper owned by the People's Daily, the ruling Communist Party's main paper, featured a brief report headlined: "J-20 first flight successful".
私にはこれらの画像が偽物の様には見受けられません。
タキシング動画 http://www.youtube.com/watch?v=3BzHjdIGqrA&feature=youtu.be
初飛行動画 http://www.youtube.com/watch?v=ZQpnZC7oFM4&sns=em


アシナガバチ氏
中国が報じているJ-20に関する記事を辿っていくと、行き着く資料源は最終的には「外国メディア」となっていて、しかるべき中国メディアが取材したものはひとつもありません。
写真や動画についても全てが、「ネット上に流されたもの」との断り書きを入れています。
本来であれば、記念すべき出来事ということで当局が積極的に宣伝に努めるべきところ、動きがいたって静かです。
また、ネット上で流れた動画には相当数の見物人と思われる人達が写っていますが、新造機の地上滑走試験や試験飛行を一般人に開放することは絶対にあり得ません。
まして、最高度の秘匿を要求される新型戦闘機にあってはなおさらのことです。
ということで、行き着く結論として考えられるのは、マニアックな飛行機オタクが作成した動画であり写真だということです。
仮に、限定的な公開があったとされるならば、CCTV7が取材しているはずです。
しかしながら、未だCCTV7で放映されないのはどのような理由からでしょうか?
当該機のタクシー(地上滑走)は、実際に実施された可能性を否定しませんが、初飛行となると?です。
(続く)

(続き)
アシナガバチ氏
さらに、飛行している写真の全てがギア(メイン及びノーズ)を出しているものばかりで、ギアを格納して飛行している写真が一枚もないのは極めて不自然です。
その根拠として、以下のサイトを見ていただくと納得していただけると思います。
http://bbs.tiexue.net/post_4797840_1.html
http://bbs.tiexue.net/post_4799009_1.html
すなわち、吊り下げられたモックアップ(ギアを出しています。)をあらゆる角度から撮影し、その後撮影したこれらの写真を加工すれば今回のような恰も飛行しているかのような写真ができるという仕掛けです。
また、離陸直後あるいは着陸寸前の大写しの写真が掲載されていますが、よく見ていただくとエンジン・ブラスト(エンジンの排気)が変な出方をしていますよね。
これこそ合成写真の典型です。
その他、You Tubeの動画に出てくる飛行中のJ-20は一瞬であり、現在のCG等の技術を駆使すれば容易に作成でします。
(続く)

(続き)
アシナガバチ氏
ちなみに、パイロットに関する記事が今日の人民日報に載っていますが、写真はJ-20と一緒に写っていないのでコメントのしようがありません。
http://military.people.com.cn/GB/42969/58519/13726432.html

中国Watcher氏
根本的に米国側が本物としており、ゲーツ長官の問いに対して胡錦濤国家主席が初飛行が事実として認めている時点で残念ながら中国Watcher氏の主張は信憑性に乏しいものです。

>当局が宣伝していないこと
>見物人が多数いること
2つの可能性から説明が可能です。
一つは胡主席が本当に知らなかった場合です。この場合は中国共産党内部で何らかの権力闘争が起きている可能性があります。胡主席の任期は2012年であり、後任は習近平氏です。習近平氏は対米強硬派との説があります。それが多少なりとも影響している可能性もあります。
少なくともJ-20の開発サイドにタカ派勢力が存在し、ゲーツ長官と胡主席会談当日に初飛行を実施した可能性です。もしそうだとするならば胡主席は軍部を掌握しきれていないのであり、強硬派が突発的な冒険主義に出る可能性があり、世界の安全保障にとり極めて危険な状況であると言えます。このケースであれば当局の公式な行事ではありませんから、大々的な宣伝とはなりません。
もう一つの可能性は実際には胡主席が事前に初飛行を知っていた場合です。知らないふりをすることにより場の雰囲気を壊さずに微笑外交を展開し、しかしその一方で中国側の軍事力を見せ付けることが可能です。だからこそ多数の見物人が必要なのです。この場合もあくまでも胡主席は知らぬ存ぜぬを突き通す為に、公式な発表を控える必要があります。
中国という国はやや先進国とは違った民族性があります。他の国ではしないことをやることがあります(品質管理でも他の国ではまず考えられない不良品を入れてくることがある)。
画像が一般の見物人により撮影されているので、不鮮明なものや一瞬なのは当然なのです。

>ギアを出している
例えば日本のXP-1やXC-2の初飛行を見て下さい。不具合発生時の緊急着陸に備えてギアを出すのが初飛行の基本的な手順です。

それと大変申し訳ありませんが私は中国語は出来ません。中国語のソースを出す場合は該当個所の提示と翻訳をお願い申し上げます。

この映像はニセモノ!?

中国の場合、国内での評判を高めるため「外国の報道とやら」をよく使います。
中国人自身でも中国政府の発表は信じないけど外国の発表は信じる、というのがジョーク混じりにいわれている程でしょう。

特に、政治的に微妙な問題ー新型の戦闘機や空母などーの報道は、あえて外国の報道という形をとって情報の出所がわからないようにする事がよくあります。
今回もその口だと思います。

それに、もしこれがニセモノだとしても中国がステルス機をつくろうとしているのは事実でしょう。
第一、本物のほうが面白いじゃありませんか。
人は信じたいものを信じる、といいます。小生も本物だと信じたいですね。

アシナガバチ氏
参考までに、画期的なイベントの例として次の動画を見ていただければ、何をか況やであると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=eCUQxnYbLl0&feature=related
この動画はロシアのT-50が初飛行したときのものですが、地上滑走からランプインした後テストパイロットが試験機から降りてきて皆の祝福を受けています。
これがごく当たり前の風景です。
でも、今回の中国はどうでしょう。
もしも前世界に宣伝したいのなら、誇らしげにパイロットも影像で紹介するはずです。
ご存知だと思いますが、中国が人工衛星の有人飛行を成功させたときどのような報道をしたかは記憶に新しいですよね。
中華民族はどちらかというと、知らないふりをするよりも事実を誇大化して人々に見せしめるのが彼らが言う4000年の歴史です。
先程の有人飛行についてですが、中国のメディアは世界に対して辟易するほど宣伝しまくっています。
でも、今回の第4世代の画期的な戦闘機が出現したにもかかわらず、このように大人しいのは過去にはなかった話です。(続く)

みやとん氏
中国がステルス機を開発しようとしていることについては異論はありません。
でも、ステルス機の定義はご存知でしょうが、今回紹介されてる写真や動画の飛行機ステルス機には反するような機体です。
例えば、カナード翼は確かに機体を安定させるためには必要ですが、相手のレーダーから探知されないための原理に反しています。
余分なものがあるということは、それだけレーダーに探知されやすいということです。
また、エンジンの部分を見たときにステルス性が全く考慮されていません。
F-22やF-35、あるいはT-50の写真を見ていただくとわかるはずですが、エンジンの部分は露出しないようにしています。
でも、このJ-20は見てくださいよと言わんばかりにエンジンが露出しています。
エンジン部分のステルス性は高この温を極力探知されないようにするため、前述しましたように隠しますが、J-20のエンジン部分は明らかに原理に反しています。
信じる信じないは個人の自由ですが、普遍的な物ごとの原理原則は一つしかないのではないでしょうか?

ちなみに、テスト・パイロットに関する記事が昨日の人民日報に載っていますが、いつ撮影したか分からないような写真なのでコメントの使用がありません。
http://military.people.com.cn/GB/42969/58519/13726432.html

アシナガバチ氏

>画像が一般の見物人により撮影されているので、不鮮明なものや一瞬なのは当然なのです。
このような画像が不鮮明といせるでしょうか?
http://bbs.tiexue.net/post_4799009_1.html

これは明らかに専門家が撮影した画像と思われます。
といいますのも、このように鮮明な写真を高速で飛行している機体の下方から撮影するには、相当な技術が要求されるからです。


中国Watcher氏
貴方は私の記事内容とコメントを読んでいますか?事実誤認だらけの自分の妄想ばかり一方的に書かれても困ります。ここは私のブログです。反対意見を述べるのは構いませんが、一方通行的に自分の見解を述べるのであれば御自分のブログでして頂けないでしょうか。
1.米側が今回の機体を本物だとし、胡主席がゲーツ長官の問いに対して認めたこと。
2.貴方が初飛行の際はギアを開けておくのが当然であることを知らなかったこと。
これらの事をどう考えるかに関して何ら説明がありません。
今回のコメントに関しても一般民間人による撮影であったことや私の前のコメントを読んで頂ければ説明が可能だと思います(胡錦濤主席が本当に知らなかった/知らない振りをした)。

中国Watcher氏
>エンジンが露出、カナードがある
私も今回のこの機体に関してはまだ中国側の技術不足が散見されると感じます。しかし留意しなくてはならないのは今回の機体がプロトタイプであるということです。

>鮮明な画像がある
つまり一般民間人による撮影だけではなく、多数の方々により撮影されたということですね。

アシナガバチ氏
1月13日にこのサイトに初投稿した冒頭の文を再読していただけますか?
私が疑問を持っているのは「初飛行」であって、機体そのものを否定したり地上滑走試験を否定したりするものではありません。
私がJ-20の初飛行に疑問を持っている根拠は、以下の2点です。
1. 1月12日にアシナガバチ氏が取り上げておられる共同通信の次の記事です。
>「対応ぶりから米側は胡氏を含めて会談に同席した文民が全員、事前に試験飛行を知らなかったと判断した。」
以下、少々長くなることをご容赦願います。
胡錦濤は中国の最高指導者として、1.中国共産党総書記、2.中華人民共和国主席、3.国家中央軍事委員会主席(共産党中央軍事委員会主席を兼務)の三つの肩書を持っていることは言うまでもありません。
そして、中華人民共和国憲法の序章に「中国は中国共産党に指導を仰ぐ」とされており、事実上中国共産党が憲法より上位に来ることも衆知の事実です。
これらのことが意味するのは、中国においては共産党が最上位に位置しその最高指導者である総書記の胡錦濤は絶対権力者だということです。
もし、時事通信の報道にあるように、胡錦濤が事前に今回のような重要な試験飛行を知らされていなかったことが事実であるとするならば、それは共産主義国家の崩壊の始まりを意味し、為政者は何はさておき関係者の粛正を含む体制固めにやっきになって然るべきです。
万が一、権力闘争の可能性を肯定するならば、訪米してオバマと首脳会談をやるような国内状況でないと考えるのが一般的ではないでしょうか?
「ステルス戦闘機の初飛行試験を胡錦濤中国国家主席は認めた」のは、第4世代戦闘機の開発が地上滑走試験の段階に入っているのは事実だが、実施もしていない「初飛行」という予期せぬことがネット上で流れ米国の軍事専門家も初飛行は事実のようだとコメントしたため、不本意ながら口を衝いて出た言葉と解釈するのが自然だと思います。
初飛行だと認めたところで、次世代戦闘機を開発しているのは事実だし、認めることによる中国の不利益は殆ど無いと判断したからに他ありません。
(続く)

(続き)
2. 1月14日18時01分に投稿した際に引用したwebサイトに掲載されている下方から撮った写真を見ていただけますか。
http://bbs.tiexue.net/post_4799009_1.html
飛行中の機体を下から撮影した大写しの写真なのに、写っていいはずのエンジン・ブラスト(エンジンから出る高温の排気ガス)が確認できません。
ところが、1月13日付の環球時報(Global Times)にも使用されている最後から2枚目の写真や最後の写真には、このエンジン。ブラストがちゃんと写っています。
しかしながら、よく見るとエンジン・ブラストがノズルから出ているように見えません。
もし、ブラストがノズルから出ているのであれば、最初の写真においては左側垂直尾翼の下方部分はブラストでボヤけているのが自然ですし、最後の写真においては、左の主脚も同様にブラストで明確に映らないと思います。
少しでも航空知識のある人に対して、これらの写真を証拠に「初飛行」が事実だと証明するのは少々無理があるような気がするからです。

中国Watcher氏
>「私が疑問を持っているのは「初飛行」であって、機体そのものを否定したり地上滑走試験を否定したりするものではありません。」
そのことは十分承知しています。この中国Watcher氏のコメントは私の2011年1月15日 (土) 10時24分
の「米側が今回の機体を本物だとし、胡主席がゲーツ長官の問いに対して認めたこと。」へのレスだと思いますが、これは私の言葉不足でした。「米側は今回の初飛行が本物であると見ていますがそのことに関してはどう考えますか?」という意味です。ゲーツ長官は"I asked President Hu about it directly, and he said that the test had absolutely nothing to do with my visit and had been a pre-planned test. And that's where we left it"(「私は(J-20の初飛行が私の訪問にタイミングを合わせて行われたかどうか)胡主席に直接問い合わせてみたが、胡主席は試験は私の訪問と全く関係がなく以前より計画されていたものであると述べた。そしてそういうことにしておいた。」)と記者会見で述べています。即ちゲーツ長官は今回の初飛行は本物であると見ています。そしてその会談で"Chinese President Hu Jintao confirmed the country had on Tuesday conducted its first test-flight of a stealth fighter jet "(ステルス戦闘機の初飛行試験を火曜日に実施したことを胡錦濤中国国家主席は認めた)のです。
因みに中国国防省の関友飛・外事弁公室副主任は11日夜、新華社通信を通じて、「試験飛行は、いかなる国に対するものでも、ゲーツ国防長官の訪中に対するものでもなく、正常な任務だ」との談話を発表しています。( http://backupurl.com/d2znyp 2011年1月12日07時32分 読売新聞) つまり中国国防省も公式に認めています。
権力闘争云々の話は昨年度の漁船衝突事件の時もあった話でしたね。因みにソ連崩壊前にゴルバチョフ書記長(当時)は外交をこなしていましたし、クーデター当時は別荘にいました。

中国Watcher 氏
>「エンジンブラスト」
因みにこれは飛行中のF-22を下から撮影した写真です。
http://yokotajoho.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-1d93.html
そしてこれはF-4EJを下から撮影した写真です。
http://blog.goo.ne.jp/phantom3825/e/b79d4155adc01bba4d17269732a77ea8
「エンジンブラスト」は全く見えません。

それとこれはF-22の離陸写真です。これもノズルから出ているように見えません。
http://fotogaleri.shiftdelete.net/v/HD+Duvar+Kagitleri/f22_airplane_take_off_1920x1200.jpg.html
因みに「エンジンブラスト」ではなくjet engine exhaustないしはジェットエンジン排気噴流ではないですか?そしてこの中国語のリンク先ですがギアの件でも議論があり2011-1-13 10:10:17で「据说是为了安全,若有紧急情况可尽量降落。毕竟刚开始试飞,安全第一嘛。」と書かれています。私は中国語が出来ませんが、漢字からしてやはり緊急着陸に備えてという主旨の説明だと思います。そして氏がリンクを張ったロシアのT-50の初飛行もギアは露出したままですね。
私は貴方が「少しでも航空知識のある人」には思えません。

アシナガバチ氏
貴殿の本性が見えたようなので、申し訳ありませんが不毛な論議は止めさせていただきます。
私は、一貫して「初飛行」に対する素朴な疑問を述べたに過ぎず、ましてや貴殿を中傷するようなことは一度も書いていません。
しかしながら、貴殿は私に対して「少しでも航空知識のある人」には思えませんとのコメントを書かれましたが、これは禁句です。
また、中国語が分からないと言いながら、中国語の原文を引いてみたり、エンジン・ブラスト(英語ではjet engine blastと言います。)を素人に教えるような書き振りは、今で言うところの「上から目線」に他なりません。
仮に私が、それではそもそもジェットエンジン排気噴流はどこから出てくるのですか?と質問し、明らかにエンジンから出ている写真を添付したら貴殿はエンジンから出ていないように見える写真を再呈示されると思われます。
こうなってくると完全に水掛け論となり、以降は冷静な議論の展開が困難になるのが目に見えています。
私が問題提起をした理由は、初飛行の物証とされる写真に不自然さを感じたからで、アシナガバチ氏を非難したり中傷したりするものでは決してなかったということだけは、是非ご理解していただきたいと思います。
お騒がせしましたことを、陳謝させていただきます。
ありがとうございました。

中国Watcher氏
こちらこそ気分を害する様な言動があったのであれば深くお詫び申し上げます。有難うございました。
いずれにせよ私は今回の画像や動画が偽物であるとの見解にはありません。少なくとも米国側、中国側、各軍事のプロの方がいずれも否定していません。そして事実関係は遅かれ早かれやがて明らかになるでしょう。

初テストフライトに機脚を収納しないのは油圧系の不具合やエンスト(エンジンが止まったら油圧ポンプも一緒に止まるから)に備える為であります。私は約100機種の初フライトの静止画像と動画を見たことがあましすが、機脚を収納した例はありませんでした。

J-15のエンジンは何らかの赤外線対策を施されていると噂されています。証拠としては二つがあります。
ノズルの銀色素材はチタン系合金だと思われます。ニッケール系合金や、鉄合金にそこまで高い反射率がほぼ有り得ません。チタン合金は高温で燃える素材ですので、ノズルにチタン合金を用いると言うのは温度が限定的であることを意味します。恐らくノズル自体はバイパス気流で包まれた状態でしょう。エンジンの排熱を減らす方法はいろいろあります。必ずしも外観から判るものとは限りません。
もう一つは滑走テストや初フライトの現場にいた人間の話によれば、色んな角度から、エンジンノズルから光が見えませんでした。
推進力はその一世代前のWS-10AやAl-31FNよりも一段大きいといわれています。唯、騒音も排気熱もかなり抑えられています。撮影用のJ-10Sが離陸の際にアフターバナーを使っていましたので、音も大きかったし、青い噴射も見えました。それに対して、J-20は双発ながら、音が一段静かでした上、完全に噴射が見えませんでした。アフターバナーを使っていなかったにしても、異常な静かさでした。こう証言したのは現場にいた空軍出身のマニアも含まれていますので、信憑性がかなり高いと思います。
現場にあった機体は二つ、ノズルが銀色の方はWS-15と呼ばれている新しいエンジン、ノズルが青い黒ぽいのもはJ-10にも搭載していたロシア製のAl-31FNと思われます。恐らくスペアとして、実績のあるAl-31FNも用意されたと思われます。実際飛んだのは新しいエンジンの方でした。
一説ではこの成都飛行機公司132工場の飛行場で行ったフライトは実際の初フライトでは無く、別の機体は既に閻良基地(陝西省にあるテスト飛行の専門基地)で初フライトを行っていました。中国ではよくあることです。中国語では初テストフライトのことを"首飛”と言いますが、前者は”正式首飛”、後者は”技術首飛”と呼ばれているらしいです。
周囲市街地に囲まれている132工場の滑走路はいかにも技術初フライトに不向きな場所です。万が一墜落事故が起きたら、大損害が生じます。30年前まではこの一帯は殆ど農地でしたが、今はほぼ都市化されています。
そこから推測すると、Al-31FNが搭載されている機体はテスト済みの方です。11日に行ったフライトは国産エンジン搭載機の初飛行の可能性が高いです。
7日の映像では視察に来た首脳陣はエンジンノズル付近でかなり長時間の説明を受けていたシーンがありました。それでほぼ新しいエンジンであると断言出来ます。ロシア製だったり、旧世代のWS-10シリーズだったりすると、敢えてトップにそこまで時間を掛けて説明することがないと思います。
このWS-15と呼ばれているエンジンはかなり前から噂されていました。唯、WS-10やAl-31(直径1280ミリ)より一回り大きいと予測されましたが、J-20機体を見る限り、装着部分の互換性を保っている様です。それでスーパークルーズを実現出来たら、相当な進歩です。断面面積を維持しながら、ミリタリースラストが2割増と言うことになりますから、アメリカのPratt & Whitney F119初期ロットのレベルまで追い付いて来たと言うことになります。

通行人氏
大変詳細で興味深い分析誠に有り難うございます。一つの有力な情報として拝聴させて頂きました。
私の様なアマチュアのブログに貴殿の様な聡明なプロの方に訪問して頂き身に余る光栄です。もし宜しければ今後ともお付き合いして頂ければ幸いです。
そうしますと今回の初飛行はやはりパフォーマンス的な側面があったと見て良いのでしょうか。
エンジンの爆音が比較的静かと言うのはF-22でも同じですね。赤外線対策を講じているのであれば、やはり侮れないと感じました。スーパークルーズが可能であれば、その部分ではF-35を凌駕したと言えますね。やはり大きな脅威だと思います。

アシナガバチ 殿
 ご質問にお答え致します。
> そうしますと今回の初飛行はやはりパフォーマンス的な側面があったと見て良いのでしょうか。

たまたまJ-20の初飛行の時期が総長の訪中に重なって、それを利用しようと言う思惑が濃厚ですね。
今までの情報を総合すると、J-20のAl-31FN搭載バージョンは既に閻良基地で初飛行済み、ある程度テストを繰り返していたことはほぼ断言出来ます。
新しいエンジンに関してはまだ判断に充分な情報が無く、直感的には成都に行っていたのは初フライトではない気が致します。
中国の場合、新しいエンジンは地上テストの後も、空中実験台(爆撃機を改造した機体)、のテスト経てから実機に搭載することが通常の流れです。新しいエンジンの実機搭載テストは通常実績のある機体が多いので、恐らくJ-11で改造した機体になると思います。しかも、最初は双発機に片方だけ新しいエンジンを搭載して、テストを繰り返す事が多いです。その後も先に古い機種に先に導入する事が多いのです。
WS-10Aも純国産のJ-10ではなく、J-11Bに先に採用していました。それは単発のJ-10に新しいエンジンを搭載するリスクを回避する為です。J-10BからWS-10シリーズを搭載する予定でしたが、恐らくWS-10Aの改良版になると思います。
この経緯と今まで公開された情報を総合すると、この新しいエンジンを搭載したJ-20も、既にテスト済みの可能性が大です。でないと、ゲーツ総長の訪中に合わせてテスト飛行を公開すると、万が一墜落事故でも起きたら、逆効果です。よほど自信がないと、こんなタイミングにテスト飛行を公開する事がないと思います。
唯、完全な芝居と言う訳でもなさそうですので、何か比較的にリスクの小さい改良が施されて、132工場の滑走路でテストしたものだと思われます。だとしたら、エンジンと制御系以外の部分ですね。


> エンジンの爆音が比較的静かと言うのはF-22でも同じですね。赤外線対策を講じているのであれば、やはり侮れないと感じました。スーパークルーズが可能であれば、その部分ではF-35を凌駕したと言えますね。やはり大きな脅威だと思います。

エンジンに関して、まだまだ不明な点が多いです。
もともとWS-15はWS-10より大きいと言う情報がありましたが、今公開されたJ-20の機体を見ると、両者は互換性を保っている様です。
後、WS-15はベクタノズルが搭載されている噂も前からありましたが、今のテスト機からはまだ判断出来ません。赤外線対策とベクタノズルを両立させるには何か秘策がなければ、構造が複雑になります。
私の推測ですが、このWS-15のノズルは2層構造で、間に空気層があって、バイパスから気流を引いて、ノズル温度を冷やしている(気膜冷却)と思われます。この方法のメリットはノズル全体の温度が低く、ノズル制御の油圧系の構造がシンプルで済む上、素材の耐熱性問題もある程度回避できます(自然空冷と強制空冷の違いですから)。且つ、高温高速なジェット気流がノズルから排出される前に少し涼しい気流と混合して、温度もエネルギ損失も減ります。
唯、ノズルだけ工夫しても、限界がありますので、恐らくタービン以降の部分も何段階か分けて、バイパス気流を混ぜていると思います。
通常こうした構造はエンジン構造を複雑にして、断面面積あたりの効率が低下しますが、中国のエンジンメーカーは何らかの方法で、WS-10と寸法的の互換性を維持しながら、問題をクリアしたと思われます。
WS-10のベースはアメリカのF101なので、全体的にバランスの良いコンセプトと言えます。WS-10のコンプレサの段数はAl-31より2段も少ないのに、全体の圧縮率をAl-31を上回っていました。WS-15はWS-10から進化したものなので、毎年2%から4%ペースの改良でも5年も重ねたら、1割程度の改善は堅いです。
エンジンは改良と生産ロットの積み重ねで徐々に進化して行くものですから、毎年100機単位で作ったら、アメリカのレベルに近づくのは時間の問題でしょう。
スーパークルーズ性能は最初から軍の注文でしたので、実現出来ないと量産に入れないと思います。

通行人氏
再度詳しい分析有り難うございます。そうしますと2010年12月30日のDefense Newsの記事の“Photos of Chinese 5th-Generation Fighter Revealed”(中国第五世代戦闘機の写真が暴露)http://backupurl.com/ten2imの記事にある分析で“J-20 prototype could be using the Russian-built Saturn 117S (AL-41F1A) engine”(J-20プロトタイプはロシア製サターン117Sエンジンを使っている可能性がある)“There is also the possibility the prototype is being outfitted with the Chinese-built Shenyang WS-10 or WS-15 engine.”プロトタイプは中国国産のWS-10かWS-15を使っている可能性もある”との記述は氏からしてみますとほぼ正しかったということですね(Al-31FNとAL-41F1Aの違いはありますが)。
その一方で今回の機体に関してゲーツ長官は“Still, Gates downplayed the technical advancements in the plane, questioning how "stealthy," or radar evading, it actually is.”(それでもゲーツ氏はこの機体の技術的進歩を軽視しており、この機体がどの程度までステルス性があるか/レーダー回避か疑問視した)(2011年1月12日 CNN報道)とあります(負け惜しみにも聞こえますが)。それとの関連でカナードが付いていること、機体のサイズがF-111以上とする分析もあることも指摘されといますが、氏はその点はどの様に考えていらっしゃいますでしょうか。
いずれにしても今回の機体は日本の空自FX選定にも大きな影響を与えることは間違いがないでしょう。

アシナガバチ 様
AL-41F1A(開発コード117S)はロシアの最新鋭のエンジンで、中国に売却する可能性は殆どないと思います。売却したとしても、数機くらいの小ロットのはずがないので、前々から情報が流れているはずです。それに今までの経験では、もしJ-20がロシアの117Sを搭載したら、ロシアルートから事前に情報が漏れるはずです。今回の件は明らかにロシア側のマスコミも後から知ったので、117S説はほぼ否定出来ます。
 Al-31FNはJ-10Aの為に大量(年間100機から150機)に輸入したものです。最近中国がロシアから毎年数億ドル程度の武器を輸入していますが、大半はこのAl-31シリーズです(それ以外に輸出向けのFC-1用のRD-93などもあります)。特に成都航空機公司はJ-10Aのメーカでもありますので、Al-31FNのストックは大量にあります。数機程度を流用しても、外部にばれる可能性がないです。既存の映像でも、ノズルの形から、J-20の1機はAl-31FNらしきエンジンが搭載されているのが確認されました。この機体は恐らく新しいWS-15の不調に備えて、実績のあるAl-31FNを搭載したと思われます。万が一滑走テストでWS-15の不調が検出された場合、代わりにAl-31FN搭載機を初飛行式典に出すつもりでしょう。ゲーツ総長訪中に合わせた式典ですから、政治的に失敗は絶対に許さないはずです。(この二つの機体は両方とも事前にテスト済みであることがほぼ間違いないです。)

 カナード付きは明らかにスーパークルーズと機動性を意識したものだと思います。カナード自体はステルス性に対する影響が水平尾翼とほぼ変わらないと思います。むしろ、効率が良い分、小さく出来ますから(ボーテックス効果で主翼まで縮小出来ます)、若干メリットがあります。
 機体が大きいなのは恐らくF-22の教訓を吸収したものと思われます。今からアメリカがF-22を設計し直すなら、恐らくJ-20の様に一回り大きな機体になるでしょう。中国空軍と海軍航空隊の要望に必ずYJ-91の様な大型ミサイルの搭載と3500km位の航続距離が含まれているはずです。サイズは特にステルス性にそれほど大きくないと思います。B-2爆撃機はF-22の数倍の大きさなのに、RCSは逆に小さいですから。
 機体が大きくした分、外部ハードポイントを廃止したり、ウェイポンベイを一箇所に集約出来たりするなどメリットも生じます。一概に不利とは言い切れません。
 中国には少なくとも2箇所以上の大型無反響室を持っています。成都と瀋陽は確認済みで、北京、西安、南京、昌河、貴州、ハルビンは未確認ですが、もう1箇所か2箇所がありそうな雰囲気です。
 実寸大模型が入る無反響室が自前で持っていると言うことはテストしながら、外形を短いサイクルでチューニング出来ると言うことです。それに対して、日本国内に大型無反響室がなく、ATD-XのRCSテストははるばるフランスに運んで行っていました。
 今までの情報を総合すると、J-20のステルス性はF-35とF-22の間位はほぼ間違いないでしょう。問題はどれだけF-22に近づくのかです。

通行人氏
>「AL-41F1A(開発コード117S)はロシアの最新鋭のエンジンで、中国に売却する可能性は殆どない」
私もそう思います。私は以前「ロシア Su-35の対中輸出を検討へ」との記事をこのブログで執筆しました。
http://paper-wasp.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/su-35-f6ec.html
Defense Newsの記事をソースとして使いましたが、その中で“Dmitry Vasilyev, an arms export analyst with the Center for Analysis of Strategies and Technologies, a think tank here, said that Moscow's decision to offer Su-35s to China is prompted by advances in developing PAK-FA (T-50), a fifth-generation fighter on which Russia's Sukhoi works jointly with India.(ここのシンクタンクである戦略技術分析センターの兵器輸出アナリストのDmitry Vasilyev氏はSu-35を中国に提案するモスクワの決断は、ロシアのスホーイ社がインドと共同で開発中の第五世代戦闘機PAK-FA(T-50)の開発進展により促されたと述べた。)とあります。もしそうだとするならば、その意味でもAL-41F1A(開発コード117S)の輸出は考えにくいことではあります。
もしWS-15とWS-10に互換性があるとなると兵站面やコスト面で大きなメリットもありそうですね。

>「実寸大模型が入る無反響室が自前で持っている」
確かに日本は自前の無反響室を有さないので、この要素でも日本は先を超されてしまったと言って良いと思います。

色々と御教授有り難うございました。大変参考になりました。今後とも宜しくお願い申し上げます。

アシナガバチ 様
 互換性を持つ複数のエンジンは良いことです。万が一一つの型番のエンジンに不具合や疑問(墜落事故など)が生じた場合、フライト停止は一部の機体に限られるメリットがあります。
 唯、WS-15はAl-31とWS-10Aよりスペックは大分変わりますので、FBWシステムに変更を加えないと、恐らく既存なJ-10やJ-11ではそのまま搭載出来ない可能性があります。FBWの場合状態制御ですから、エンジンと深くかかわります。例えば非FBW機はエンジン出力を上げると、操縦桿を微妙に前に推さないと、機体は上昇になります。FBW機の場合、エンジンを上げても、コンピュータが自動的に勾配を維持してくれます。

 日本は大型電波暗室を作らない理由は多分財政的な問題です。戦闘機が格納出来る暗室を作るのに、100億ほどかかります。唯、電波暗室は段々劣化して行くものですから、維持管理や修繕にも費用が高いのです。それに使い道はほぼ兵器開発に限るので、30年の寿命で数年程度しか使わなければ、その費用は全て兵器の開発原価に転嫁されたら、相当高い兵器になりますね。
 長期に渡って、継続的に開発を続く予定が無ければ、自前で電波暗室を保有するのが相当大変ですね。

通行人氏
>大型電波暗室
しかし中国はそれをやってしまった訳ですね。ここからも中国のステルス機保有の意欲が感じられますね。
昨日は中国が日本を追い抜いて世界第二位の経済大国となったとのニュースが入ってきました。その一方で日本はデフレ、財政難、少子高齢化で悩んでいます。
こういった中で如何に日本は抑止力を高めるかがやはり課題となるでしょう。

アシナガバチ 様
 良く日本の技術云々を口にする日本人が多いですが、実際東アジアの日中韓三国はそれほど大差がないと思います。器用さ的にはこの3国はアジアのトップグループで、他のグループに水を掛けていますが、グループ内ではほぼ互角です。たまたま日本の工業化が先に進んでいた分、基礎研究や工業基盤的にしっかりしていますが、それ以外には大差がなく、大体工業化の進み具合に相応しいレベルに発達しています。
 ステルス戦闘機の開発に戻りますと、日本はインフラ投資以外にも大きな問題があります。日本に電磁波暗室や風洞などインフラが不足している理由は一時期コンピュータシミュレーションを過信していた流れがありました。実際、実体実験を基づかないシミュレーションには限界があります。それにスーパーコンピュータはまだ貧弱な時代に、数値風洞などに拘り過ぎて、風洞ラインアップの建設が大きく遅れました。バブル崩壊後に、財政的に苦しくなると、環境整備は更に難しくなってしまい、本日に至りました。この方向性の誤りはもはや挽回が至難であります。
 中国の場合、70年代からぼちぼち基礎研究やインフラ整備を行っていまして、丁度日本のバブル崩壊のタイミングで湾岸戦争の刺激を受けて、研究開発への投資を加速していました。ステルス戦闘機関連もほぼその時期からスタートしたそうです。2000年以降、本格的に高度成長に入り、予算的に余裕が出来て、それまでに細々続いて来た研究開発は一斉に開花したと言えます。
 このJ-20の例も、典型的なパタンです。プロジェクトとしては97年にスタートして、その時点では既にいくつかの理論モデルが提出されていました。その前に相当な基礎研究を重なっていたことを裏付けます。プロジェクトスタートした5年後の2002年から2003年に詳細設計と試作機の開発に入って、昨年に完成したとしたら、7年から8年程度で試作機が出来たことになります。脅威的なスピードです。
 4つのSを満たすステルス戦闘機の外形を定めるのに、推定10万時間から20万時間の風洞実験が必要ですから。相当な数を稼働させていたことを意味します。日本国内の全設備を投与しても、10万時間の風洞実験は20年以上は掛かりそうです。
 それに日本にある最大級の超音速風洞は私が知っている範囲では600mm x 600mm程度です。米露中の様な2.4mx2.4m級の大型超音速風洞に比べると玩具の様なものです。パーツか小さいゲージのテストしか出来ない上、誤差も大きいです。それでは少なくともスーパークルーズ性能と超音速機動性を諦めるしかないです。4Sに既に2Sが抜けています。
 自前で暗室を持たないと言うことは細かくチューニングを繰り返すことを出来ないので、ステルス性もやや怪しいです。出来れば試作工場内に暗室が併設されている様な環境が望ましいです。中国にはこのようなメーカは2、3社(それ以上かも)ほどあります。
 日中の力の差はもはや歴然です。むしろ、今まで日本の国力が過大評価されてきた経緯もあります。PPPで計算すると、日本の経済規模は中国の半分に過ぎないことになります。又、成長率の差もありますので、ますます差がひろがりつつあります。
 もはや日本は軍備より、別の道を選んだ方が正しいかも知れません。
 少子高齢化の国に一番希少価値がある資源は若者です。軍備維持も戦争もこの若者資源を消耗しますので、余り得策ではないと思います。
 第五世代戦闘機を独自で開発出来るのは米露中位で、EUすら手を組まないと進まない位です。実際航空産業の従業員数を比較しても、中国は150万人もいて、アメリカ(40万人)とロシア(25万人)の合計を上回る人数です。生産性の違いが多少あっても、追い付かれるのは時間の問題です。中国の毎年理工学部卒業者の数も、ほぼ日本の20倍です。旺盛なニーズがあって、作っているわけですから。この差はどうしようもないですね。

通行人氏
>日中韓の技術力
>日中の国力の差
単純に計算しますと中国の人口は日本の十倍なのです。従いまして労働力もまた優秀な「人財」も日本の十倍と言えるかもしれません(「人財」に関しては格差が著しいようにも見受けられるが)。しかしその一方で日本に全く勝機がない訳ではないと感じるのです。それはやはり民族性と言いますか、エトスと言いますか、日本人の勤勉さにあると思います。
最近は実際の製造はロボットにより行われるので、精密機器も品質に差がなくなりつつあるとの意見が散見されます。
しかしその一方で日本人と中国人の間では品質管理に対する意識に大きな差があることもよく聞く話ではあります。
実は私はある業界のメーカーに勤めている者ですが、中国から入荷する製品に日本ではまず考えられない不良品が大量に入荷することがあります。自分達の勝手な判断で仕様を変更する、図面と異なった商品を納入してくることがあります。
またこれはある海外メーカーの営業担当者から実際に聞いた話ですが、ある欧州有名メーカーがリーマンショックを受け欧州内の一部工場を閉鎖し、その代替として中国工場で製造したところ、大量に粗悪品を生産してしまったとのことです(インセンティブを製造数で設定したところ、量だけを大量に生産した)。
また取引のある某欧州メーカーでは中国製やインド製の原材料は使わないとするポリシーを持っています。
上記の話は本当の話です。匿名掲示板の話では立証する方法はありませんが。それは通行人氏の豊富な知識、情報も同じです。貴殿がどの様な方かは分かりませんが、私の限られた知識では通行人氏のコメントの真偽を確認する方法を持ち合わせていません。ただ私の知識(アマチュアの私の知識は限られてはいますが)と照らし合わせて大きく矛盾するところは無く、またコメントの内容と文章力(文章に知性と人柄もやや表れる)を総合的に判断して信用をしています。
話を元に戻しますと、ここはまだ日本にチャンスがあると考えています。

>戦争、軍備
私は日本が軍事大国となるべきであるとは考えません。そして抑止力は抑止力として止まることが理想なのです。しかしその為には抑止力が抑止力として機能することが前提なのです。小泉首相が在任中に記者会見で日本を侵略しようとする国、または日本を攻撃しようとする勢力があれば、そういった場合には手痛い打撃を与える抑止力を整備する必要があると述べていたのを私は覚えています。
日本単独で補えない部分に関しましては日米同盟で補完するのが最善であると私は考えます。中国のステルス戦闘機に対抗する術を日米で共同で開発することも考慮していく必要があるのではないでしょうか。

 国同士の競争は総人口比では無く、競技人口比が目安となります。技術分野のの競技人口は10倍では無く、20倍かそれ以上です。中国の年間理工学部の卒業生は400万前後で、日本の20倍以上にもなります。それに競争率も大差があります。向こうでは日本では考えられないほどの生存競争環境です。
 良く日本人は勤勉と言いますが、実はそれは農耕民族の共通点です。遊牧、狩猟民族に比べると、伝統的な農耕民族は勤勉さは圧倒的に優位です。それは同じ種族や民族内でも同じ傾向が見られます。東アジア圏では日本人は飛び切り勤勉と言うわけでもないです。
 それに今の日本の若者は勤勉さで明らかに中国の同年代の若者に負けています。日中のそれぞれ5つの大学でそれぞれ300人程度の調査ですが、年間勉強する時間数は日本の大学生は中国の大学生の3割程度に過ぎません。
 年間労働時間数も両国に大差があります。中国では週20から30時間位の残業(平日3、4時間、土曜日出勤)は極普通に行われて、余り違和感がない様です。残業の多さは就職先の選択ポイントにもなっているほどです。

 品質管理に関しては朝鮮戦争前に日本でも相当酷いものでした。年寄りから聞いた話ですが、同じロットの小銃はパーツ同士に互換性がなく、1丁ずつ職人技で調整して組み立てていました。又、朝鮮戦争中に国連軍が発注した軍需品にも不良品多発して、アメリカからQCの専門家が日本メーカに派遣されたほどでした。それが日本の品管の原点とも言われています。
 中国あれだけ大きな国ですから、地域や分野、企業によってQCレベルを揃うのは相当難しいと思います。品質に関しては中国は確かにメーカによってばらつきが激しいですが、全体の感じは日本の60年代後半から80年代後半のQCレベルです。唯、分野によっては日本より進んでいる事もあります。例えばロケットの打ち上げ成功率は中国の方が日本より高いです(2000年以降の71回はほぼ全て成功しています)。
 まぁ、確かに中国人には"Good enough"と言う哲学の持ち主が多いです。唯、中国は工芸の伝統があって、細かい作業には向いている民族と言えます。この点はインドと若干事情がことなります。海外で留学中の印象は、中国人学生は実験や装置作りの作業専門で、インド人学生はプレゼンテーション専門でした。インド人は余り製造業に向いていない印象が出来てしまいましたが、気の所為でしょうか。

通行人氏
返信が遅くなり大変申し訳ございません。また詳細な情報を色々と有難うございます。
「風洞実験設備」に関しましては、JAXAにこれよりも大型の設備がある模様ですが、そういった設備を応用する事は可能でしょうか?
http://www.jaxa.jp/pr/inquiries/qa/rockets.html#07
「中国の年間理工学部の卒業生は400万前後で、日本の20倍以上」とのことですが、大変興味があります。具体的な資料(報道や官公庁の統計等)はありますか?何を理工系とするかにもよると思いますが・・・。
それとこういった興味深い報道もありましたが通行人氏はどうお考えになられますか?
中国、別のステルス機も開発か=国営TVが写真報じる http://backupurl.com/rsup92
米のステルス技術を盗用か 中国の戦闘機「殲20」(2011年01月24日 共同通信)「1999年のコソボ紛争の際にセルビア上空で撃墜された米軍のF117ステルス攻撃機の技術を中国が盗用した可能性が高い」 http://backupurl.com/sc54qw

アシナガバチ 様
6.5メートル×5.5メートル低速風洞、
2メートル×2メートル低速風洞、

 この二つスケールは第3世代(F-16、F-18、Su-27/30、Mig-29)及び第3.5世代(EF-2000、Rafale、JAS-39、J-20)の開発にも不十分です。第3、3.5世代の特徴は亜音速の機動性を重視すますので、出来ればFull Size風洞実験が出来る環境が望ましいです。
 大分前ですが、中国の空気動力研究院の施設を見学していました。確かに16m x 12mでした。あそこはまだ風洞装置の一つに過ぎません。西北工業大学など別の研究機関にさらに大きなもが稼働していると言われていました。このサイズでしたら、戦闘機が普通に入れる大きさです。
 地上で亜音速域のバランス特性などを調べる為、出来るだけ大きなスケールが良いですが、6.5m x 5.5mはさすがに厳しいですね。しかも、それが低亜音速風洞ですし、M0.5付近までしか調べられません。

2メートル×2メートルm遷音速風洞、
0.8メートル×0.45メートル高 Re数遷音速風洞、
1メートル×1メートル超音速風洞、
0.2メートル×0.2メートル超音速風洞、

 この4つは第4世代(新第5世代)戦闘機の開発に使えますが、やや小さいです。最低でも5分の1スケールくらいが入る遷音速風洞と、10分1スケールの低超音速(M1.0〜2.5)くらいの環境が欲しいところですね。
 第4世代(新第5世代)戦闘機は主にスーパークルーズ(アフターバナー無しでの超音速飛行)と超音速機動性が重要視されます。遷音速域と低超音速域の作業量は飛躍的に増えます。第2世代は1万時間、第3世代は数万時間の風洞実験が必要と言われていますが、第4世代は更にその数倍が必要とします。
JAXAと三菱などの全風洞装置をフル稼働しても、年間数千時間程度と言われています。このペースでいけば、次世代戦闘機の外形や制御アルゴリズムなど詳細設計前の段階でも既に何十年も掛かりそうです。

以下は主にロケットの開発などに使用する風洞装置です。戦闘機は大体M2.0程度までなので、これらの装置の出番がなさそうです。
1.27メートル極超音速風洞、
0.5メートル極超音速風洞、
0.44メートル極超音衝撃風洞、
磁力支持風洞、
小型低乱風洞、
高温衝撃風洞。

通行人氏
よく見ましたらこの機体はウェポンベイが見当たりませんね。今後の検討課題なのかもしれませんが、今の段階では通称「心神」と意味合いが変わらないのかもしれません。
因みにKeenedge氏は「機体材料屋さんに話しを聞くと、やはりステルス機というのは色々と制約が出てくるらすい。F-22でも問題になったが、特に膨潤の問題は避けられないようだ。この辺り、中華ステルス機がどう対応しているのか、かの国が一番苦手な分野ではないのか?」との指摘がtwitterにてありましたが、もしご存知であればご教授お願いします。
http://twitter.com/#!/keenedge1999/status/29859843338674176

アシナガバチ 様
 J-20のウェイポンベイは機体の下、腹部の1箇所と言う情報があります。
 今まで公開された写真では確認出来ませんが、無いことはないと思います。機体レイアウト的に、重心付近に大きな連続スペースがあるはずです。それはウェイポンベイ以外の使い道がほぼあり得ないですから。
 ATD-Xの場合、機体自体は小さいので、長さ的にはAIM-9クラスのミサイルもスペース的に難しいです。もしJ-20はATD-Xと同じコンセプト機でしたら、そこまで大きく作る必要がないと思います。
 それに、既に確認されたJ-20の機体は2機もあります。コンセプト機でしたら、1機で充分でしょう。その2機は搭載エンジン以外は違いが見当たらないし。
 私の推測ですが、成都で確認された2機は飛行テスト機の1号機と2号機です。この2機は既に閻良基地でテスト済みの機体で、儀式的な初フライトを行う為に、成都の132工場に返却されものと思われます。この2機と引き替えに、最低でも2機ほどの新しい機体が閻良に送られているはずです。でないと、閻良でのフライトテストは中断してしまいますから。成都は人口密集地なので、まともなテストが出来ませんから。
 J-10の頃はテスト機は10機程作られていました。J-20に必要なテスト飛行時間数はJ-10の倍以上にもなりますので、J-10より少ないことは考えにくいです。恐らく同じ10機ほど作られると思います。又、量産型の一部もテスト飛行に回される可能性もあります。

 正直、塗装関連のことは現段階では全く判りません。ステルス機を開発する位なら、それなりに研究していると思われます。しかも塗料と塗布プロセス関連の問題は殆ど維持管理コスト、耐久性、品質の一貫性周りなので、運用し初めて情報が出回ってこないとなんとも言えないです。今テスト飛行している機体は恐らくまだ本格的なステルス塗装していないと思います。一定の飛行時間数が累積出来たら、素材劣化の進み具合をチェックする為、一旦塗装を剥して、UV線撮影などで亀裂などを確認しますから。本格的なステルス塗装は恐らく4号機かそれ以降になりそうです。

 機体の素材に関しても外観から判りませんので、なんとも言えません。唯、このJ-20の機体の精度が非常に良いとも言えます。アップの写真でも、殆ど繋ぎめなどを確認出来ません。ステルス機の場合、微妙な変形やズレでもRCSが大きく変わります。B-2の加工精度は1万分の1ミリと言われています。その精度は旅客機に換算すると100メートルの機体に誤差1mm程度です。通常の飛行機と桁違いの誤差範囲です。
 素材関連の技術に関しては一応一通り揃っていると思われます。今判ったのは一体型キャノピーくらいですが、それだけでも驚くに値するものです。J-20の大型一体型キャノピーはいままでF-22位しか応用例がなく、技術的には非常に難しいです。F-35も一応一体型キャノピーですが、内部フレームが付いています。F-16のキャノピーも一体成形技術を使っていますが、やはりフレーム1箇所を設けています。自衛隊のF-2のキャノピーは3段式になっています。戦闘機のキャノピーは光学精度(特に正面)と強度の両立が必要なので、技術的に非常に難しいです。厚くすると、成形工程の歪みや変形制御が格段に難しくなります。薄くすると、強度や形状安定性を保のが難しいです。
 J-20はテスト機からこの一体型キャノピーを採用していると言うのは恐らく量産体制が確立されていると思われます。しばらくしたら、同じ一体型キャノピーのJ-10Bなどが出てくるかも知れません。

通行人氏
再び返信が遅れて大変申し訳ありません。
ATD-Xはあくまでも実証機ですからウェポンベイすらない状態ですね。ATD-Xはキャノピーに三菱F-1の物を流用しているそうですが(F-15やF-2のものは当然使えない)。

>「ステルス機の場合、微妙な変形やズレでもRCSが大きく変わります」
これに関しましては設計もmm単位でスパコンにて行われていると私も聞いたことがあります。以前に某所でATD-Xの実物大RCS測定用模型を見掛けた時は撮影禁止でしたが、その意味では撮影禁止の趣旨が理解出来ませんでした(一種の意思表示だったのでしょうが)。
塗料に関してはF-22でも色々と難しいとKeenedge氏も再度ブログにてコメントしています。
http://keenedge.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/post-3008.html
もし仮にF-117の技術を盗用していたならば、コーティング面では技術的に困難に直面する可能性はありますね。

アシナガバチ 様
 ステルス機の難点の一つはウェイポンベイです。超音速で飛行する事が多い第五世代機では超音速でウェイポンベイを開いたり、兵器を発射したり、閉じたりするのがかなり難しいですから。重力のよる自由投下はほぼ不可能です。ステルス戦闘機としては許容範囲ないの任意速度、高度で兵器を発射出来なかったら、戦闘機としての意味を為し得ないと思います。
 そう言う意味で、ATD-Xは戦闘機の研究には足りないものが多いと思います。

ATD-XはフランスでRCSテストした時点で、外形は機密でもなんでもないと思います。唯、お役所的に一応撮影禁止にしておきましたっておちではないですか。

 塗料に関しては中国が30年前のF-117の塗料をそのまま使用することが考え難いです。中国は今世界最大の塗料生産国です。それなりに研究開発力があると思います。それに、中国は数種類の塗料を実戦配備する可能性もあります(情勢や配属地域などに併せて組み合わせることで、コストパフォーマンスの最適化を図る)。

ここのコメントを見たら,驚きました。
感情に捉えられず,客観的に分析している,数少ない日本人です。

最近,中国でエンジン関係の技術者が,このテスト飛行に合わせて表彰されているから,大きな進歩があったのでしょう。
WS-15なのか,WS-10なのか,誰もわかりません。
WS-10はJ11Bで正式に使われています。


中国の巷では,エンジンが米ロに大幅に遅れているとされています。

中国は,政治の国ですから,初飛行はずいぶん前に行われたはずです。


しかし,飛行機全体の設計理念は,21世紀のデザインで,F22より優れている面もあります。DSIは,F35よりも進んでおり,調整可能となっています。カナードはステルスに不利だといわれていますが,その最適化に関する研究論文もネットで出回っています。

いずれにせよ,皆さんは世の中の軍事評論家より知識が豊富です。

頑張ってください。

通行人氏&中国人氏
あくまで匿名掲示板ですので、その性質上情報の正確性や信憑性は分からない部分が多いのです。誰がどういった意図で投稿しているかも分かりません。一応IPは確認していますが、IPで分かる情報にも限界があります。私は信頼の原則である程度やって行きたいと思っています(本当のことを書いているかどうかは別として文章にはその人の知力が表れる)。
ただ一つの方法としてソースをある程度は提示して欲しいのです。そのソースの正確性は検証が可能です。
余程失礼なコメントではない限り、私はコメントを歓迎します(必ずしも賛同しないかもしれませんが)。皆様のコメントは私にとり貴重な情報源であり、有意義な意見交換です。
今後も皆様の叱咤激励を頼りにこのブログを続けていきたいと考えております。今後とも宜しくお願い申し上げます。

>「最近,中国でエンジン関係の技術者が,このテスト飛行に合わせて表彰されている」
私も最近その情報を見た記憶があります。恐らくJ-20関連で表彰されたと思います。

「本当のことを書いているかどうかは別として文章にはその人の知力が表れる」
その通りですね。

ソースが欲しいとのことならば,
カナードのステルス特性に関する論文:
http://club.china.com/data/thread/1013/2721/99/80/8_1.html
J20の空力特性に関する論文:
http://blog.e-works.net.cn/423072/articles/111990.html
を読んでみてください。
いずれも公開論文です。秘密性はありません。しかし,J20を如実に反映しています。頑張ってください。

日本のテレビに出ている評論家たちにも,感情に左右されずに,勉強してほしいですね。

表彰された技術者の件ですが。
中国の場合軍事技術関連に関わると、表彰のニュースの内容通りになることは殆どないです。(特にリアルタイム性が高い場合。)
機密を保持する為に、同じ人間の別の功績を名目に表彰されることが多いです。大体数年から10年前の古い研究成果を表彰のネタにすることが一般的です。

中国人氏
大変申し訳ありません。コメントがスパムフィルターに引っ掛かっていた模様です。また資料も有難うございます。

通行人氏
レスが遅れて申し訳ありません。確かに具体的な内容が分かりませんね。(何時、何に関して表彰されたのか)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110110/chn11011020230091-n1.htm

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