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2011年5月29日 (日)

日本がSM-3 Block IIAミサイル輸出を前向きに検討

Sm3_evolution 上の写真はRaytheon社のカタログより 

 2011年5月27日(金)07:29にDefense Newsが"Japan Considers Export of SM-3 Block IIA Missiles"「日本がSM-3 Block IIAミサイル輸出を検討」と報じました。下記より本文を抜粋し、翻訳します。
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Sources here confirmed that Japan is actively considering allowing the export of SM-3 Block IIA missiles to third-party countries following repeated requests by the U.S. government that the next-generation missile defense system, which is being co-developed by Japan and the U.S., be made available to protect other U.S. allies.
複数の情報源によると、日米共同開発中の次世代ミサイル防衛システムがその他の米国同盟国防衛に利用可能とする様にとの米国政府による度重なる要請の後に、日本はSM-3ブロックIIAの第三国への輸出を前向きに検討している。

In an official comment by the Ministry of Defense (MOD), a spokesman said the issue is "under careful consideration" between the two governments, but the MOD had not yet reached a conclusion on the issue.
防衛省による公式コメントで、スポークスマンはこの問題が両国政府により慎重に検討されているが、防衛省はこの問題でまだ結論に達していないと述べた。

However, a senior official confirmed May 27 that the Japanese government is actively considering how to relax the export ahead of two-plus-two security talks in June by U.S. and Japanese defense and foreign ministers.
しかし5月27日に政府高官は日本政府が日米の防衛・外交閣僚による2プラス2安全保障会議を前に輸出緩和をどの様に実施するか前向きに検討していることを確認した。

The move is politically sensitive for both sides as Japan has strict regulations on arms exports, and the U.S. is keen that the advanced, next-generation Block IIA missiles, which are much more capable than the current SM-3 missiles, be available to allies.
日本には厳格な輸出規制があり、米国は現行のSM-3より遥かに先進的な次世代のブロックIIAが同盟国で運用可能となるよう切望しており、両国にとり政治的に微妙な問題である。

According to the MOD, Japan is spending 47.3 billion yen (U.S. $583.9 million) this fiscal year on development of the missiles, which will have a burnout velocity that is 45 percent to 60 percent greater than that of the Block IA and IB versions, as well as a larger-diameter kinetic warhead.
防衛省によると、ブロックIAやブロックIBより燃え切り速度が45%~60%上回り、より径の大きいキネティック弾頭を有する同ミサイルの開発に日本は今年度予算で473億円(5億8390万米ドル)を費やしている。

This year, as part of the final phase of the development, prototype missiles will be designed and manufactured for use in a sea-launched missile experiment, according to the MOD documents.
防衛省の書類によると今年度に、開発の最終段階として、海上発射の目的でミサイルのプロトタイプが設計及び開発される。

Under the Obama administration's European Phased Adaptive Approach (EPAA) for European ballistic missile defense (BMD) operations, the more advanced SM-3 Block IIA missiles would be placed on BMD-capable Aegis ships and would operate in European waters to defend Europe from potential ballistic missile attacks from countries such as Iran.
オバマ政権下の欧州弾道ミサイル防衛作戦の構想欧州段階的適応アプローチ(EPAA)では、より先進的なSM-3ブロックIIAをBMD対応のイージス艦に搭載し、欧州近海で展開してイランの様な国からの弾道ミサイルによる潜在的な攻撃に対して欧州を防衛する。

Keidanren, Japan's most powerful industrial lobby that has been exerting pressure on the government for decades to allow the export of Japanese defense and space equipment, supports the impending change, said Satoshi Tsuzukibashi, director of Keidanren's Office of Defense Production Committee. "Yes, we support the relaxation of export rules in principal, as long as the exports remain carefully controlled to trusted allies," he said.
日本の武器や宇宙関連技術の輸出を許可する様に数十年に亘り政府に圧力をかけてきた日本で最も強力な業界ロビー団体である経団連は、差し迫った変化を支持すると防衛生産委員会事務局理事の続橋 聡氏は述べた。「我々は輸出が信用出来る同盟国に慎重な管理に留まる限り、原則として我々は緩和を支持する」と彼は述べた。

Japan is supposed to reach a decision on the issue by the end of 2011、
日本はこの問題に関して2011年末までに結論に達しなくてはならない

(引用終了)
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 日本でも共同通信により「政府、米の第三国輸出容認を伝達へ 日米開発迎撃ミサイル」2011年05月25日(水)02:02に同じ報道が行われています。この問題は最近浮上した問題ではなく、実は共同開発が決定した段階でその方向性でした。そのことは以前のこのブログの記事でも二回ほど書いたことがありました。

米国外交公電のウィキリークス流出事件に思うこと(2010年12月 5日 (日))

菅政権の社民党との連携強化と武器輸出三原則緩和見送りに思うこと(2010年12月 9日 (木))

 平成16年12月10日の内閣官房長官談話「平成17年度以降に係る防衛計画の大綱について」の6点目に「弾道ミサイル防衛システムに関する案件については、日米安全保障体制の効果的な運用に寄与し、我が国の安全保障に資するとの観点から、共同で開発・生産を行うこととなった場合には、厳格な管理を行う前提で武器輸出三原則等によらないこととします。 」との項目が見られます。このことから複数の識者がSM-3ブロックIIAの第三国輸出は日本政府が共同開発参加時点で容認しており、国際公約である旨を指摘しています。

「なぜ今、武器輸出が必要なのか」(2010年10月30日 リアリズムと防衛を学ぶ)

「武器輸出三原則が菅政権に引導を渡す-12月解散?」 (2010年10月24日 (日)数多久遠のブログ)

「SM-3ブロック2Aの開発における日本政府の責任というのは、これはもう技術的にも、政治的にも非常に重いものになりますね。もし、このミサイルの開発が遅れれば、オバマ大統領のミサイル防衛構想にまで波紋が広がっていくわけです」(2009年09月19日 FNNニュースでのインタビューにて 軍事評論家の岡部 いさく氏)

SM-3ブロックIIAの性能は不明な部分も多いです。偵察衛星が不具合により制御不能になった際には2008年02月21日にブロックI(直径35cm)が高度250kmで撃墜しています。ブロックIIAは直径がその1.5倍(直径53cm)です。公表値では最大射高が500Km以上とされてはいます。しかし一部には最大射高が1000Kmあるのではないかとの分析もあります。

 日本の最先端技術が欧米の安全保障にとっても欠かせなくなりつつあるという現状があります。武器輸出三原則がもはや時代に合致しなくなりつつあるのです。日本は遅かれ早かれこの政策の転換を行うでしょう。上記記事の報道が正しければSM-3に関しましては2プラス2前に一定の方向性が決まる模様です。武器輸出が全面的に緩和される日は近いのかもしれません。そして緩和は日本の経済的利益にもなることなのです。

新明和工業株式会社 US-2 英語版ホームページ

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コメント

またぞろ、政権維持のために社民に協力要請して、輸出はボツ、とかにならなければ良いのですが……

我が国にもたらすメリットを考えた上で武器輸出三原則の緩和程効果がある物は無いと思ってます。

是非実現して頂きたい課題の一つですが、また見送りになったら堪ったもんじゃありませんね・・・。

数多久遠氏
 以前にも一度コメントを頂いておりましたが、識者ご本人様からのコメント大変光栄です。
 自民党など野党による内閣不信任案提出の動きや小沢派の動向など政界が再び慌しくなってきました。もしこの混乱でSM-3ブロックIIAの輸出解禁見送りとなれば、普天間移設問題と相まって米国の日本に対する失望感や不信感はかつてない程のものになる可能性があります。
 しかし政権の枠組みが如何なるかたちになろうとも、国際公約ですので遅かれ早かれ最低でもSM-3ブロックIIAの解禁は実現しなくてはなりません。

天山氏
是非ともC-2やUS-2等の輸出、戦闘機の国際共同開発等は柔軟に参加が可能な様にして欲しいですね。

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