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2011年7月 2日 (土)

F-35のメンテナンスと国内生産可能性について

 時事通信の2011年06月28日(火)14:39の報道「F35、最終組み立て日本委託も=次期主力戦闘機選定-米ロッキード社」によりますと、Lockheed Martin社のジョン・ボルダーストン日本担当部長が27日に時事通信のインタビューにて、日本がF-35導入を決定した場合は「最終組み立てや機体のメンテナンス、アップグレードへの参加を日本企業に申し出る」と述べたとのことです。

 以前より米国政府やLockheed Martin社でこれは検討されていた模様です。2011年01月18日(火)のWALL STREET JOURNALの記事に於きましてもLockheed Martin社のF-35プログラム事業部長のコメントとしまして下記の記述が見受けられます。
(下記引用及び翻訳)
-------------------------------------------------------------------
“U.S. government has asked Lockheed to provide preliminary information on how it could build the Joint Strike Fighter with Japanese industrial input, building either major subcomponents or completing final assembly in Japan.”
日本国内での主要部品の製造ないしは最終アセンブリーでどの様に日本の業界とJSFを製造できるか関してロッキード社に米国政府が情報提供を要請した。
(引用終了)
-------------------------------------------------------------------
 因みに様々な識者からF-35の日本国内でのライセンス生産は技術的な側面からも困難である旨が各識者から指摘されています。

Keenedge氏ブログ「Keenedgeの湯治場」2010年08月24日記事「【真夏の怪談】次期戦闘機にF/A-18Eが有力のナゾ(その2)」
「F-35のライセンス国産は日本では無理です。ステルス機の構造は従来の機体とは全く違いますので、製造ラインも従来とは全く異なったものになります。以前のように従来のラインや治具をちょこっと換えただけで賄えるものではありません。すなわち、設備投資等の初度経費は莫大なものとなりますし(ハードだけでなく、工員のトレーニング等費用等も含めて)また、立ち上がるまでの時間もかなり時間が掛かります。いまの状況下では生産開始が10年位掛かっても不思議ではありません。」

もっさり氏ブログ「シベリアンジョーク集積所」2010年07月31日記事
「F-22やF-35を現状の日本の航空産業に生産しろと言うのは、1940年代の日本の航空産業にデ・ハビランド・モスキートを生産せよとか、あるいはラボーチキンやヤコブレフの戦闘機を生産せよと言う以上の無理があるもさ。」、「何が言いたいかと言えば、アメリカの航空技術は突出して進歩しているだけでなく、ステルス機と非ステルス機の生産技術は金属製航空機と木製航空機の生産技術くらい、あるいはそれ以上に異質でもあると言う話もさ。」

 ライセンス生産や国内での最終アセンブリーが技術的に可能なのかとの問題は私には難しすぎて分かりません。日本の防衛省と防衛産業がそれに関して慎重に検討している気配はあります。そのことは以前当ブログの過去記事「次期主力戦闘機選定で防衛省が国内防衛関連三社とアドバイザー契約を締結」でも書いたことがあります。もし日本国内での最終アセンブリーが技術的に可能であるかご存じの方がいらっしゃれば、コメント等でご教授頂ければ幸いです。

 今回のこの提案は興味深いものではあります。もし実現すれば日本が国産で戦闘機を開発する/国際共同開発をする上で貴重な経験となるでしょう。しかしそれが現実的に可能かどうかとなれば不明点も多いと考えます。また以前の記事「米「F35」計画遅延か 空自FX選定に影響」でも述べましたが、米国防総省が「任務に就く能力を持った機体の初期運用試験・評価が始まるのは2017年の春」との見通しを示しているのに対して、日本国防衛省は2016年の1号機納入を条件としているとされています。上記の時事通信の記事やその他の報道によりますとLockheed Martin社側は「最終型のソフトウエア「ブロック3」を搭載したF35の開発試験を2016年初めに完了し、同年中に日本に提供」が出来る旨を表明していますが、もしそうだとしますと日本は米軍よりも早くブロック3の運用を開始することとなり、そう考えますとこのLockheed Martin社のこの主張に対しては懐疑的にならざるを得ません。導入しましても不具合多発、低稼働率では意味がありません。

 その一方でF-35は今までにない最先端の機能を有する魅力的なマルチロールファイターではあります。これは最近公開されたF-35戦闘機の新公式ホームページです(若干重かったり、開きにくいことがある模様です)。その中のメンテナンスに関する項目がありますので抜粋し翻訳します。
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No matter how advanced an aircraft, it is only effective when it is in the air, flying its mission. The F-35 platform—the aircraft itself as well as the logistics and sustainment support systems—was designed to keep each plane in the air and fully operational.
如何に航空機が先進的であっても、それは空中で作戦遂行中の時にのみ実戦的である。F-35のプラットフォーム-兵站や維持支援システムと同様に機体そのものが-それぞれの機体を飛行させ全面稼働を継続する様に設計されている。

Advanced Monitoring, Maintenance and Prognostics
先進的モニタリング、メンテナンス、及び予測
To ensure near-continuous mission availability, each F-35, as well as the fleet as a whole, is monitored and measured against a host of parameters. Maintenance needs can be anticipated and met before performance degrades, and unnecessary flight line activity is minimized.
ほぼ切れ目のない作戦能力を確実なものとする為に、航空隊と全てと同様にそれぞれのF-35は多くのパラメーターに照らし合わされて監視と計測が行われる。メンテナンスの必要性は予測され性能が劣化する前に対応されし、不要な駐機整備地区は最低限にされる。

Streamlined Service Operations
合理化されたサービスオペレーション
Onboard sensors detect systems in need of maintenance—and report back this information while the F-35 is still in flight.Maintainers can procure parts, review procedures and be ready to service the aircraft as soon as it returns to its base or carrier. 機上のセンサーがメンテナンスを要するシステムを検知し-この情報をF-35がまだ飛行中の段階で報告する。整備士は部材を発注し、工程を見直し機体が基地や空母に帰還し次第、機体を整備する準備が整う。

(引用 翻訳終了)
-------------------------------------------------------------------
上記以外にもAutonomic Logistics Information System(自律兵站システム)やGlobal Logistics(グローバル兵站)等の特徴があると同ホームページではしています。どうやらメーカーがリアルタイムでメンテナンスのデータを世界的に収集し、分析し、追跡するシステムの模様です。(下の写真はF-35カタログより(PDF) クリックにて拡大)

F35broucher
PCや一部の産業機械にはインターネット接続があり、その製造元にてインターネット接続にて診断や遠隔操作が可能ですが、上記の内容はそういった事を言っているのでしょうか。また上記の記述によりますとF-35のデータリンクで飛行中に基地等に診断リポートを送信可能な模様です。前もって不具合予測が可能となれば、実際に不具合が発生する前にパーツ発注や対策が可能となり、高い稼働率の維持は可能かもしれません。しかしそれは海外メーカーですし、メンテナンスの必要性の事前把握と国内で部品を即時に調達可能な体制が整っていることとは別の問題ではあります。緊急時には米軍から提供を受けることは可能ですが、それはF-15や現在FXの別候補機でもあるF/A-18Eでも同じです。第五世代戦闘機の技術に直接触れることを重視するのか、現実的で国内生産基盤維持をしつつパーツも国内調達が可能な体制を維持するのか慎重な検討が求められています。
(下はF-15SEとF/A-18E SuperHornet International RoadmapのBoeing社公式ビデオ 注:音声は全て英語)

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コメント

模様替えしたんですね^^

F-15SEってウェポンベイはともかく、機体本体の開発は進んでいるのでしょうか?
映像を見る限りデモンストレーターはF-15Eの塗装変更にしか見えませんし、やはり構造を変えてしまうため難しいのですかね…。

天山氏
>模様替え
暑いので模様替えです。でも記事の幅が狭くなり、周囲も黒ですので、再度変更しようか迷っています。
>F-15SE
機体形状の大きな変更は予算面、納期面で難しいと思います。塗料とコンフォーマルウエポンタンク程度と、そして更に有りう得る改造としましてはair intake内部の改造に留まると思います。

動画のF15の垂直尾翼は機体に90°でついてますが、斜めについている機体の写真をいくつか見たことがあります。
最初の展示で飾られたF-15 SEも垂直尾翼は斜めについていました。

今回ビデオ中に出てきたF-15 SEはどれも90°で、途中説明しているおっさんの後ろにあるSEの模型も90°でついているように見受けられます。

それから、タンクから発射したミサイルの炎が水平尾翼にかかるという不具合があったのを考慮すると、垂直尾翼の形状をもとに戻して水平尾翼の位置を変えるつもりなのかな?なんて憶測が出来ますが…

結局憶測なのですがw

sub氏
>「タンクから発射したミサイルの炎が水平尾翼にかかるという不具合」
このことですね。
http://obiekt.seesaa.net/article/157157076.html
水平尾翼の位置を変えるとなると恐らくかなり大掛かりな機体設計の変更となりますので、安全性の実証から、飛行特性の再検証、そして低RCSをセールスポイントにする機体であればRCS値の再検討を行う事になると思います。
この機体はどうやら特定ユーザー向けで開発が進んでいるので、日本には直接的には関係の無い話なのです。

F-35は失敗作として名高いですが。負債を日本に押し付けたいんじゃないかと自分は予想してますが。アメリカは今かなりの不況だそうですし。

マルチロールファイターは時代の流れみたいなもんですが。兵器というのは一兵器一目的がよいのだとか。

スペックだけみても単発機なのにF-15並の重さだったり。開発でも問題が多発していたりとF-35は相手にしない方が良さそうな気がします。

F-4の代わりはF-2かF/A-18が妥当だと思いますが。

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