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2011年7月29日 (金)

海自YS-11の後継に欧米の軍用輸送機導入検討か

Ys11m(上の写真はWikipediaよりYS-11 著作権はPublic Domain クリックにて拡大)
2011年7月24日(日)7時55分配信の産経新聞の報道「海自輸送機を刷新 中国牽制、軍用機導入へ」によりますと、海上自衛隊がYS-11の後継として欧米の軍用輸送機から機種選定を行う方針の模様です。この報道によりますと当初は民間機の導入を検討していたそうですが、東日本大震災で後部ランプドアの必要性(迅速な物資の搬出入への対応)が再認識された為に軍用輸送機導入に方針転換したと説明されています。災害派遣用途以外にも、大量のソノブイの輸送任務も念頭にあり、防衛大綱で盛り込まれました「動的防衛力」の概念に対応する目的もあるとの事です。「航続距離が長く搭載量も多い輸送機の導入」との記述ですので、新しく機体を導入することとなります。しかしその一方で2011年07月28日(木)22:00現在では防衛省のプレスリリースにはそういった発表は見受けられませんし、又その他の報道機関に関しましても同様の報道がありません。その為この記事の真偽の程は定かではありませんが、いずれにしましてもYS-11後継に関しましては検討されても不自然ではない時期であり、今回のこの記事ではこの産経新聞の報道をベースにYS-11後継機種に関して論じてみたいと思います。

 この産経新聞の報道によりますと新輸送機に要求されるであろう性能は下記三点であると思われます。

1.ランプ扉を有すること

2.数十トンの貨物の輸送が可能であること

3.厚木から約2千キロ離れた南鳥島(東京都小笠原村)の航空派遣隊にノンストップで物資が輸送可能な航続距離を有すること

そして上記三点の要求内容を満たすと思われる欧米の軍用輸送機は下記の三機種です。

Boeing C-17(米国製) (下の写真はWikipediaより 著作権はPublic Domain クリックにて拡大)800pxc17_3
Lockheed Martin C-130J (米国製) (下の写真は英語版Wikipediaより 2006年7月16日にMarc Evans氏撮影 クリックにて拡大) 800pxlockheed_martin_hercules_c5__n

Airbus Military Sociedad Limitada A400M (欧州製) (下の写真は英語版Wikipediaより 2010年07月17日 Chris氏撮影 クリックにて拡大)765pxa400m 上記候補機種以外としましては、C-27Jを推す見解もtwitterの一部つぶやきで散見されましたが、航続距離と搭載量の観点から前述の要求を満たしません。

 下の表は各輸送機のスペック対比となります。出展はWikipediaのA400に関する記事からです。クリックでに拡大大表示となります。Photo

 選定機種は「欧米の軍用輸送機」となっており、非常に解せない事ですが国産の川崎重工XC-2は候補となっていません。この理由がC-2がオーバースペックである為だとしますと、C-17は自動的に候補から脱落します。また実際に海自がC-17を導入しますと、海自が空自よりも最大積載量と航続距離の面で遥かに性能が優れた輸送機を保有することとなり、この意味でもC-17の可能性は極めて低いと私個人は考えます。

 そしてC-2が候補機種になっていない理由がオーバースペックである為だとしますと、C-17だけではなくC-2と要求性能がほぼ同スペックであるA400Mも候補から脱落することとなるでしょう。なおA400Mは12tの重量超過、4年の納期遅延、そして開発費予算オーバーに見舞われており、先行きが極めて不透明な状態となっています。

 ただもし防衛省がC-2よりも大型の輸送機の導入を検討しており、しかしもはや空自の輸送機導入計画は固まっており新機種導入の余地はなく、また従来の概念に縛られないということであれば、海自のC-17導入の可能性が皆無であるとは言い切れません。調べてみますと南鳥島の滑走路は1380mであり、そしてC-17の最大ペイロードでの離着陸距離は910mですから滑走路の長さだけを見ますと離着陸のみであれば問題はなさそうです。しかし重量の観点からはどうでしょう。これに関しては資料を見つけることは出来ませんでした。C-17はその重量から日本国内の一部空港での離着陸が難しいとの話も散見されます。そもそもレベルで定期便として最大積載量20tのC-130Hが月に一度、YS-11が週に一度の飛行で補給物資が賄えるのですから、最大積載量77tのC-17はどう考えてもやはりオーバースペックだと言わざるを得ないのです。そういった観点からも「数十トンの貨物の輸送」としている今回のこの産経新聞の報道は信憑性に若干疑義があります。また元記事には機雷投下との記述が見受けられますが、試作のみで終わっている模様です。
(下の写真はWikipediaより南鳥島 著作権はPublic Domain クリックにて拡大)800pxmarcus_island_dfst8708298 数十トンの最大積載量と2000Km以上の航続距離を有する機体で無難な候補となりますと、実質C-130Jのみとなります。

 C-130Jは航空自衛隊でも現在運用しているC-130輸送機の改良型です。コクピットがグラスコクピットとなっており、プロペラが四翅プロペラから、縦向きにした三日月形状の六翅プロペラに変更となっています。
(下の写真は航空自衛隊ホームページよりC-130H輸送機 引用元明記の上で転載自由) Pic01

(更に下の写真は英語版WikipediaよりC-130Jのプロペラ部分 著作権はPublic Domain 従来型とプロペラの形状が異なるのがよく分かる クリックにて拡大)800pxhercules_propeller_arp

もしこの件に関しまして続報がありましたら新記事の執筆ないしはこの記事に追記をしていきたいと思います。

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軍事」カテゴリの記事

コメント

逆にC-2の積載量に不満を持っている為に候補に居ないという方が居るようです。
しかし海自が持つにはやはりC-17はオーバースペックな上に空自からの批判も必至であると考えるので導入は無いと思います。
今回の選定はUS-2とエンジンが同型なC-130Jが一番無難じゃないかと個人的には思いますね。

天山氏
本当に必要であれば私は空自との縄張り争いを気にする必要はなく、政治のリーダーシップの問題だと考えます。純粋にドクトリンの問題なのです。ただ単に南鳥島への定期便を兼ねた輸送力の増強であれば、C-17は明らかにオーバースペックであり、そうであれば私は不必要だと考えます。
今回の産経の記事は飛ばし記事の臭いがするのですが、もし事実ならば私もC-130Jが最適と考えます。

どうもです。

まあ飛ばし臭い記事に反応を示させていただければ、海のYSの後継候補は旅客ベースのC国のあいつや、まさかのB国のそれだったりしたハズで、軍用輸送機になること自体は間違いじゃないけど規定路線じゃない話しです。

個人的には軍用輸送機を採用するのは間違いじゃないけど、滑走路が1200位しかなくて誘導路やエプロンの強度が低そうなあそことかの定期をどうすんのという話しが気になります。

空自が航空輸送を全て統合化して面倒を見る話しがありますが・・・まあ空が輸送機の統合化の暁には運用は統幕に差し出して、定期便は全自衛隊に解放、そして海が不便を感じることがないよう航空輸送をさせていただきますと公式に表明しないことには、他の幕は乗って来ないでしょうね・・・

自衛隊がC-2では海外派遣のときに小さすぎるからC-17が欲しいってことで無理やり作った理由にも見えますけどね~
確かにC-17が4機~6機ほどあれば海外派遣のときもすごく楽になると思いますけど
海自もジプチに基地を作ったことですし定期便を考えれば・・・

この前の震災でオーストラリア軍のC-17 に大いに助けられたし、海外に基地を作ったこともあるし意外とC-17だったりしてな
しかし海自は陸空に比べて外国製を積極的に取り入れてるような感じだな

エンリステッド氏
どうもお世話様です。個人的には諸事情によりC国には親近感があるのですが、どうも事故が多い印象があるのですが・・・。そもそも車を作れない国が航空機というのはどうなのかという気もしない訳ではありません。
今回のこの記事は関係者の誰かが産経新聞に何らかの意図で話をしたものと思われます。誰がどういった目的で観測気球を上げたのかは気になります。
まあ民間でもそうですが自分の部署を小さくするという話には前向きにはなれないものですよね。

トニー 氏
はじめまして。間違えであれば大変申し訳ありませんが、「北大路機関」常連のトニー氏でしょうか。お世話様です。
現状はC-2配備後で様子を見てもそれ程不便はないと思います。C-2には980km/hの巡航速度という特徴もあります。
C-17で77tの海外派遣となりますと、中東で突発事態が発生した際に、主力戦車を輸送して「カウボーイ」と一緒に戦う程度の運用しか思いつきません。尤も原発を全廃した場合はそういったことも考える必要があるのかもしれませんが。

イーグル氏
C-17の国内での運用はやや手に余る気もします(重量の観点で離着陸が出来ない飛行場があるとの話が散見される)。トニー氏への私の返信と同じ回答となります。C-2が配備された際にそれでもまだ対応が困難な局面があるかどうかを見極める必要があると思います。

はい、その通りで北大路機関常連とまでは言えないかもしれませんが同一人物です(´・ω・`;A)ァセァセ・・・
そしてTwitterでアシナガバチ様をフォローさせてもらってるpenguin_lovelyでもあります。

トニー氏
お世話様です。まさかトニー氏=penguin_lovely氏とは思っていませんでした。フォローさせて頂きました。今後とも宜しくです。

古い記事ですが新しい情報が入ったので追記
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110905-OYT1T01172.htm

機種は中古のC-130に決定だそうです
海自の本格的な運用の頻度も多くないうえ機体が格安、おまけに空自との相互性があるという文句なしの選択のようです

イーグル氏
おはようございます。情報提供有り難うございます。その話はTwitterでも拡散されていましたね。
導入するのはC-130Hでしょうから空自との互換性もありますし、中古価格ですね。納期もほぼ即納となるでしょう。
しかし中古機導入は逆に日本の苦しい財政事情を反映したものとなっています。

もっと日本の国がやる気を出して物作りをすればこんな飛行機ぐらい出来るだろう。今の日本人たるんでいる。

2012年12月 5日 (水) 19時38分様
初めまして。コメント有り難うございます。
確かに納期とコストを度外視するのであれば開発は可能ではあるでしょう。
しかしまず航空機は10億時間事故が無いことを目標に開発、生産される(自動車の目標数値のおよそ100倍)事をご理解下さい。万が一にも航空機の事故が発生した場合は、大惨事となる為です。
この高い安全性を確保する為に数多の実証試験、最先端の技術、そして最高級品質の部材が求められます。その為の納期と予算はそれ相応となります。
その一方で今回の必要数は僅か6機であり、この生産ロットでは開発予算を含めた機体の単価は常識の範疇外となることは間違いがありません。
また震災で露呈した能力不足と退役という時間的制約もあり、中古を導入したのは最も合理的な選択であったと私は考えます

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