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2011年9月

2011年9月27日 (火)

次期戦闘機(空自FX)候補三機種の提案書が出揃う

(上はYoutubeよりF-35の動画 ステルス性、センサーフュージョン、シチュエーショナルアウェアネス、データリンク等を解説している 注:音声解説は全て英語)

(上はYoutubeよりオーストラリア空軍向けのF/A-18E/F Block IIの動画 統合運用や高度のC4I能力等を説明している 注:音声解説は全て英語)

(上はYoutubeよりEurofighter Typhoonの動画 Eurofighter Typhoonの優れた飛行特性を解説している 音声は英語だが日本語字幕あり)

 2011年4月13日(水)に航空自衛隊の次期戦闘機(空自FX)の提案要求書(RfP)を交付していました。Twitter等のネット上では数日前より既に話題となっていましたが、次期戦闘機の提案書が2011年09月26日(月)午前10時の提出期限までに三機種もの全てが出揃いました。その旨は「次期戦闘機 提案書が出そろう」(2011年9月26日12時21分 NHK)等の各種報道でも報じられています。正式に候補となったのは以前より報じられています通りに、米国Lockheed Martin社製のF-35、米国Boeing社製のF/A-18E/F、欧州共同開発・BAE Systems社製のユーロファイター・タイフーンの三機種です。 またこのNHKの報道で興味深い点は「防衛省は提案書を基に検討を行い、11月末をめどにFXの機種を決定」としている点です。私の調査不足かもしれませんが、今までは「年末」としか報じられていなかった漠然とした期限が「11月末」と具体化しました。

 提案書提出の旨はプレスリリースでも確認する事が出来ます。Boeing社F/A-18E/Fに関しましては日本時間2011年9月26日のBoeing社プレスリリース"Boeing, US Navy Deliver Proposal to Equip Japan Air Self Defense Force with Advanced Super Hornets(Boeing社と米海軍は航空自衛隊に先進スーパーホーネット装備の提案を持参)"に掲載されました。そこには下記の様に記載があります。
-------------------------------------------------------------------
Boeing [NYSE: BA] and the U.S. Navy have delivered a proposal to the government of Japan offering the advanced F/A-18E Super Hornet Block II to become the Japan Air Self Defense Force's (JASDF) next premier fighter aircraft.
Boeing社(ニューヨーク証券取引所: BA)と米海軍は日本政府に対して 先進的なF/A-18E Super Hornet Block IIを航空自衛隊の次期主力戦闘機として提案を持参した。

The advanced Super Hornet version offered to Japan is based on the F/A-18E/F model operated around the globe by the U.S. Navy.
日本に提案された先進型Super Hornetは世界中で米海軍により運用されているF/A-18E/Fモデルに基づくものである。
-------------------------------------------------------------------
 此処では具体的にどういった仕様であるかは明示されていません。以前より各方面で話題となっていた当ブログでも記事を執筆したことのありますF/A-18E/F International Roadmap、通称"Silent Hornet"仕様の要素が盛り込まれているのかどうかは分かりません。このBoeing社の公式 プレスリリースのみを見ますと通常のBlock IIの模様です。

 ユーロファイタータイフーンに関しましては、英大使館で、四ヵ国(英・独・伊・西)の大使がそろって出席して記者会見を実施する模様です。公式のソースはまだ出ていませんが、石川潤一氏と岡部いさく氏がTwitterにてつぶやいていますので間違いがないと思われます。

2011年09月30日(金)追記:Eurofighterプレスリリース2011年09月27日(火)「次期主力戦闘機、提案要求書に対する回答を提出」(後半に日本語訳有り)
「BAE システムズおよび英国政府は本日、ユーロファイター・タイフーン共同開 発企業(イタリアのアレニア、スペインおよびドイツのカシーディアン)、ユーロファイター コンソーシアムを構成 するイタリア、スペイン、ドイツの各政府、および住友商事株式会社の全面支援を受け、次期主力戦闘機 (FX)提案要求書(RFP)に対する回答を防衛省に提出しました。」
「本件に関する報道関係者向け記者会見を 10 月5 日(水)16 時から駐日英国大使館にて開催します。詳細については別添ご案内状をご確認下さい。」

 また東京新聞の2011年9月26日の朝刊「次期戦闘機候補 空自幹部2機に試乗」より判明しました新たな事実としまして、航空自衛隊関係者がF/A-18F(試乗10回、「日本向けタイプ3回)とユーロファイタータイフーン(試乗6回)にそれぞれ試乗していたことが分かりました。このF/A-18E/Fの「日本向け」が具体的に何を指すのかは不明ですが、実機が存在しますBlock IIを言っているものと推測出来ます。 F-35の試乗が実施されていないのは、この記事にもあります通りに単座機しか存在しない為です。

 果たして試乗が結果に影響を及ぼすのか、それともスペックのみで最高仕様のものを選定するのか11月末まで興味深く見守りたいと思います。

2011年9月22日 (木)

三菱重工に対するサイバー攻撃に思うこと

 当ブログの2011年6月 5日 (日)執筆の記事「Lockheed Martin社に対するハッキング事件と米国の反応に思うこと」で私は「日本の防衛省や防衛産業に対する重大なサイバー攻撃があったとの報道はあまり目にしません。中国からと思わしきウイルスメールが防衛省関係者に送信されてくるとの新聞報道は過去に読んだことがあります。しかし機密情報が漏えいした、重大な施設のネットワークに侵入されたとの報道はありません。全くないのか、あることはあるのですが官公庁が公表していないのか、それとも気が付いていないのかは分かりません」と述べたことがありました。そして皆様も各報道などでご存じのことと思いますが、日本でも深刻なサイバー攻撃の実態が明らかになりました。

 2011年09月19日03時15分の読売新聞の報道「三菱重工にサイバー攻撃、80台感染…防衛関連も」によりますと、日本の防衛産業の最大手とも言える三菱重工業がサイバー攻撃を受け、少なくとも約80台のサーバーやパソコンがコンピューターウイルスに感染していたていたことが判明しました。そのことは三菱重工の公式ホームページの2011年09月19日付けの「お知らせ」でも確認が出来ます。三菱重工以外にもIHIや三菱電機、そして川崎重工にもウイルスメールとみられるメールが送付された形跡があることも判明しています(「IHIにもサイバー攻撃 三菱電機、川崎重工も形跡」2011年09月20日 19:58 共同通信)。三菱電機、IHI、そして川崎重工からは情報漏洩はなかった模様です(サイバー攻撃、三菱電機にも…機密情報流出なし 2011年9月21日19時22分  読売新聞)。 しかし三菱重工に関しましては外部に情報が流出していた痕跡も確認出来たとのことです。更に別の読売新聞の記事「三菱重工サーバー、勝手に海外通信…スパイか?」(2011年9月20日03時03分) で感染したサーバーや端末の一部が海外のウェブサイトに勝手に接続して通信を行っていたことも報じられました。海外への接続先サイトの少なくとも4サイトについては中国、香港、米国、インドにサーバーの場所が登録されていたとのことです(サーバーの場所は犯人を特定する上で余り参考にはなりません。恐らくあくまで「中継点」であるからです)。このウイルスを情報セキュリティー会社が分析をしましたところ、「感染したコンピューターを攻撃者が遠隔操作する画面で中国語が使われていた」、「中国の大陸で使われる簡体字が使用されていた」と読売新聞の別の記事「三菱重工サイバー攻撃、ウイルスに中国語簡体字」(2011年9月20日14時36分  読売新聞) は報じています。

 これらの一連の報道に対しまして中国政府側は、「中国政府は一貫してハッカー攻撃に反対している。中国も国外からのハッカー攻撃を受けている主要な被害国であり、中国がハッカー攻撃を仕掛ける拠点との見解は根拠がない」と中国外務省の洪磊・副報道局長が9月20日の定例記者会見で述べるなど関与を否定しています(「中国、三菱重工サイバー攻撃への関与を否定」 2011年9月20日19時00分  読売新聞) 。確かに中国もサイバー攻撃を受けているのかもしれませんが、「中国政府は一貫してハッカー攻撃に反対している」、「中国がハッカー攻撃を仕掛ける拠点との見解は根拠がない」との中国側の主張は中国側のミスにより虚偽であることが判明しています。詳細は当ブログの2011年8月25日 (木)執筆の記事「中国軍がサイバー攻撃を実行中の映像を中国が誤ってテレビ番組で放送か」を参照願います。今回のサイバー攻撃に中国政府が関与しているかどうかは現段階では不明です。しかし遠隔操作画面で中国語が表示されたことは、中国語を母国語としているか/中国語に堪能な人物がウイルス開発に何らかの形で関与をしている可能性が極めて高いと言わざるを得ません。警視庁やコンピューターセキュリティー会社による解析が今後更に進めば新たに判明する事実もあるでしょう。ただ捜査/解析の結果、判明した事実を公表するべきかどうか、公表するとしてどの程度まで公表するか、またどのタイミングで公開するかは駆け引きの観点からも 考慮する必要があります。Chinacyberattack1(上の画像は中国のTVで放映された、中国のサイバー攻撃ソフトと思われる映像。誤って中国軍がTVで報道してしまったものと思われる。「法輪功」や「攻撃」等に見える単語が識別出来る 画像はそのTV映像のYoutubeより クリックで拡大)

 犯人探しは兎も角としまして、それよりも重要な課題があります。それは犯行手口の解明、流出した情報の特定、そして再発防止策です。一体いつから三菱重工からの情報漏洩が発生し、どの様な内容の情報が流出したかです。三菱重工の公式ホームページの2011年9月19日付け「お知らせ」では「8月中旬にウイルス感染の可能性が判明し」、「コンピューターのシステム情報(ネットワークアドレス等)が流出した可能性があることは判明しているものの、当社の製品や技術に関する情報の社外へのデータ流出は現在確認されておりません」としています。しかし「8月中旬」というのはあくまでも問題が判明した時期であって、いつから感染していたのかではありません。

 一連の読売新聞の報道では「外部からサーバーなどに侵入され、情報を抜き取られていた」(2011年9月19日03時15分  読売新聞)、「感染後、海外のウェブサイトに勝手に接続し、通信が行われていた」(2011年9月20日03時03分  読売新聞)と報じられています。読売新聞の報道には「情報」とは具体的に何を指すのかが言及がありませんし、当然のことですがソースも殆ど明示していません。

 一連の日本の防衛産業に対するサイバー攻撃が開始されたのは恐らく遅くとも2009年頃ではないかと私は推測します。それは前述の共同通信の記事に、IHIがウイルスメールが大量に送付されてくる問題を認識し始めたのが2009年7月頃である旨が明記されているからです。そしてこの2009年という年ですが、何者かが米国の軍需産業にハッキングしF-35戦闘機のデータを盗んだことが報じられた年でもありました。詳細に関しましては当ブログの2011年6月 5日 (日)執筆の記事「Lockheed Martin社に対するハッキング事件と米国の反応に思うこと」を参照願います。その時の記事で参考資料として採り上げました2009年04月21日のWSJ紙の"Computer Spies Breach Fighter-Jet Project"(コンピュータスパイが戦闘機プロジェクトに侵入)によりますと、米国軍需産業のハッキング被害は2007年度から発生していた可能性を指摘しています。時期的なことや、米国の軍需産業と日本の防衛産業と同じ業界をターゲットとしていることから、同一犯の可能性もあるのではないかと個人的には考えています。

 もし同一犯であるとするならば、具体的にどの様な情報が漏洩したかを特定するのは難航するかもしれません。2009年04月21日のWSJ紙の"Computer Spies Breach Fighter-Jet Project"(コンピュータスパイが戦闘機プロジェクトに侵入)にはこうあります。
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The spies inserted technology that encrypts the data as it's being stolen; as a result, investigators can't tell exactly what data has been taken.
スパイは盗んでいるデータを暗号化する技術をはめ込んだ。その為に調査団は具体的にどのデータが盗まれたかを示せない。
-------------------------------------------------------------------
もし同じ手口であったとするならば如何なる情報が盗まれたかを特定するのは困難を極めると思われます。そしてこの手口であったのにも関わらず、三菱重工が製品情報や技術情報の漏洩は現段階ではなかったとしているとしますと、それは極めてナイーブであるか、ただのダメージコントロールであるとしか言えません。

 発生してしまった不祥事、犯してしまった過ち、漏洩した情報を無かったことにすることは出来ません。しかし手口を分析し再発防止策を講じる事は出来ます。しかし三菱重工は防衛省への報告を読売新聞の報道があるまで行っていませんでした(「三菱重工、報道があるまで防衛省に報告せず」 2011年9月20日14時57分 読売新聞) 。悪い連絡、不始末の報告は納入先、特に官公庁に行うのは確かに心理的にハードルが高いものであったのかもしれません。世間からの批判や官公庁からの有形無形の制裁への懸念があったのかもしれません。しかし不祥事の対応が迅速であれば信頼回復にも結び付く事もあります。 しかも今回の場合は責任がハッカー側にあります。確かに犯罪の被害者には隙や過失があったのかもしれません。しかし犯罪被害者はあくまでも犯罪被害者であって、加害者ではありません。犯罪の責任は犯罪者側にあるのです。もし読売新聞が今回の問題を報道していなかった場合は三菱重工はどの様な対応をしていたのでしょうか。Photo(上の写真はある時期に筆者にて撮影の、東京都台東区にある三菱財閥の創始者である岩崎弥太郎の邸宅 「国家とともに歩む」が岩崎弥太郎氏の経営理念でもあった クリックで写真拡大)

 今回の事件は日本のサイバーセキュリティーに関する議論に一石を投じることとなるでしょう。その意味では今回のサイバー攻撃は露呈してむしろ幸いであったと言えるのではないでしょうか。

2011年9月17日 (土)

防衛省、無人機とロボット購入へ 震災教訓、有事投入も

800pxscaneagle_uav_catapult_launche(上の写真は英語版WikipediaよりScanEagle 著作権はPublic Domain クリックで拡大) 

 当ブログの2011年8月23日 (火)執筆の記事「防衛省が無人機、ロボット、ATD-X機体の開発を本格化へ」にて朝日新聞の2011年8月17日5時2分の記事「防衛省、無人機開発を本格化 調査費増額要求へ」を紹介しましたが、その朝日新聞の記事には「第3次補正予算か来年度予算の概算要求で今年度予算を大幅に上回る無人機の調査費を盛り込む」こと、そして「菅直人首相が指示した」との記述がありました。この朝日新聞の報道に関しまして私は「菅総理の指示があった旨の記述がありますので、それが誤報ではない限りこれは確定事項と言えるでしょう」と述べました。この数日間でこれに関する続報が複数のマスコミにより報じられています。

「原子力災害対策、無人偵察機・軍事用ロボ配備へ」(2011年9月14日(水)3時8分 読売新聞)

「防衛省、無人機とロボット購入へ 震災教訓、有事投入も」(2011年9月14日15時0分 朝日新聞)

 これらの3つの報道はその内容がそれぞれ微妙に異なります。まず朝日新聞の2011年8月17日5時2分の記事では「グローバルホークで原発の状況を把握した経緯を踏まえ」、「日本独自の無人機開発を本格化する」としていました。私の読解力不足もあったかもしれませんが、これを読んだ際にグローバルホークと同等以上の機体の開発を目指していると解釈しました。

 ところが2011年9月14日(水)3時8分の読売新聞の記事では「無人偵察機は米ボーイング社などが開発した「スキャンイーグル」2機と国産の2機を購入する予定」となっています。

 そして最も詳細に報じている2011年9月14日15時0分 朝日新聞の報道では「日米のメーカーから無人航空機とロボット計3機種を購入する方針」、「陸上自衛隊で試験機として運用」、「自前の無人機などの研究も本格化させる」、「無人機は、横浜市の開発会社フジ・インバックのB2と米ボーイング社と子会社のスキャンイーグル」、「ロボットは米国製パックボット」と報じています。

 ただこれらの一連の報道は相互に矛盾するものではありません。もしこれらの報道が正しいとするならば取り急ぎ日米のメーカーから第3次補正予算で無人機とロボットを導入し、それらを試験評価しつつ課題を纏め、将来の無人機開発に繋げたいとの思惑だと思われます。これら一連の報道の真偽は海自がC-130の中古機を導入する方針を固めたことに関する当ブログの2011年9月12日 (月)執筆の記事でも述べましたが、各省庁の第3次補正予算の要求項目は公開されるはずですので、その時に明らかとなるでしょう。 それでは今回のこの記事ではフジ・インバック製の「B2」と米国製「スキャンイーグル」に関して調べてみたいと思います。

 フジ・インバック株式会社会社概要によりますと1979年5月1日設立、本社は神奈川県横浜市磯子区東町6-18、資本金が9800万円の会社となっています。朝日新聞の報道では無人機の名称は「B2」となっていましたが、メーカーの正式名称は「B-Ⅱ型機」です。このB-Ⅱ型機に関してはメーカーの製品紹介ホームページからは詳しい仕様は判りませんでした。写真と寸法図面が掲載されているのみです。寸法は全長2570mm、翼幅3200mm、高さは795mm、水平尾翼幅900mmとなっています。

2011年09月18日追記:コメント欄にSub.氏より情報提供があり、B-II型の航続距離は500kmとの事です。メーカーのホームページの「納入実績」に記載があります。

 それに対してScanEagleは米国Boeing社の子会社であるInsitu.Comの製品です。ScanEagleのカタログ(PDF)ScanEagle Dual Bayのカタログ(PDF)メーカーホームページのScanEagle製品紹介ページよりダウンロード可能となっています。今回の報道にありましたScanEagleがこのうちのどちらかは分かりませんが、報道が「スキャンイーグル」となっていますし、基本型を紹介するのが無難なので、今回のこのブログ記事では基本型のScanEagleを採り上げたいと思います。

 このカタログによりますとScan Eagleは下記の様な特徴を備えています。
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Insitu’s pneumatic catapult launcher and unique SkyHook® recovery system. Aircraft launch and recovery are performed safely and autonomously on land and at sea without a net or runway.
Insituの空気圧式カタパルトランチャーと特異なスカイフック®回収システム。機体の発射と回収は安全にそして自動的に陸上と海上でネットも滑走路も必要とせず行われる。

Because of its light weight and small system footprint, the ScanEagle UAS has low personnel requirements—only two operators are necessary.
本製品の軽量と設置面積からScanEagleは最低限のみの運用要員を必要とする-2名のみのオペレーターが必要である。

A standard ScanEagle unmanned aircraft (UA) carries a high-resolution electro-optic (EO) or infrared (IR) camera on a lightweight, inertially stabilized turret system. With communications range of over 55 nautical miles (100 km) and endurance of 24+ hours, the ScanEagle UAS is a versatile platform.Because the aircraft is completely modular, critical components can be swapped quickly in the field to ensure that ScanEagle is mission-ready.
標準的なScanEagle無人機(UA)は軽量の安定した内部搭載回転式システムに高解析電子光学(EO)または赤外線(IR)カメラを搭載している。55海里(100Km)の通信距離と24時間以上の滞空時間により、ScanEagle UASは多用途なプラットフォームである。機体はモジュラー式であるので、ScanEagleが作戦開始可能な様に現場での主要部材の迅速な交換が出来る。

DIMENSIONS(寸法)
Wing Span(翼幅);3.11 m
Length(全長);1.37 m

WEIGHTS(重量)
Empty Structure Weight (空虚重量);13.1 kg
Max Takeoff Weight(最大離陸重量);20.0 kg

PERFORMANCE(性能)
Max Horizontal Speed(最高水平速度);41 m/s
Cruise Speed(巡航速度);25 m/s
Ceiling(最高飛行高度);5,944 m
Endurance(最大滞空時間);24時間以上

SYSTEM FEATURES(システム特性)
Propulsion(推力);1.9hp(1.4 kw), 2ストロークエンジン
Fuel(燃料);ガソリン(100オクタン脱亜鉛非酸化性ガス)または重質燃料(JP5, JP8, Jet-A)
ナビゲーション;GPS/慣性
発射;空気圧式カタパルト
回収;スカイフックによる補翼端足
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これらの特色の中で私が着目したのは2名からの運用が可能ということです。また発射はカタパルト式で回収もフックで行い、海上の小型船舶からの運用であるということも興味深いと思います。Scaneagle_pneumatic_catapult_launch(上の写真はメーカーカタログ(PDF)よりScanEagle用カタパルトランチャー)800pxscaneagle_recovery_on_uss_osca(上の写真は英語版WikipediaよりスカイフックによるScanEagleの回収 著作権はPublic Domain クリックで拡大)
 ここにScanEagleの運用方法が分かるメーカーによる動画があります。
 固定翼機と回転翼機の違いはありますが、「コンボイ」と揶揄される運用に6台の車両を必要とする陸自のFFOSよりもより容易で柔軟な運用を可能としています。Ffos(上の写真はFFOS ある日に某所にて筆者が撮影 クリックで拡大)

なお、2011年9月14日15時0分 朝日新聞の報道ではパックボット導入に関しても報じられていますが、パックボットの詳細に関しましては当ブログの2011年4月21日 (木)執筆の記事「福島第一原発の状況確認に軍用ロボットが投入される」 を参照願います。

2011年9月15日 (木)

F-35単価が6500万ドルとの見積を検証する

800pxf35_in_hangar
(上の写真は英語版Wikipediaより 著作権はPublic Domain クリックで拡大)
当ブログの2011年8月 6日 (土)執筆の記事「クリントン国務長官がインドにF-35を破格の値段で提案か」で米国側が日本やインド等に対し、F-35の1機あたりの価格を6500万ドルにて提示している旨を執筆しました。私はこの6500万ドルとの価格に懐疑的でした。

 Defense Newsの2011年9月12日の記事"What's The Price Tag For a Production F-35?"(生産型F-35の値札はいくら?)との記事が掲載されました。この記事にて6500万ドルとの単価が検証されていましたので、主要箇所を抜粋し翻訳します。
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The price tag for a production model F-35A will not be $65 million in 2010 dollars.
F-35Aの生産モデルの値札が6500万ドルとは2010年価格ではならないであろう。

That's the average per-plane cost repeatedly given by officials with F-35 prime contractor Lockheed Martin - for example, Tom Burbage, a top F-35 official, speaking to reporters in Australia last month.
それはF-35のプライム・コントラクター(元請業者)であるLockheed Martin社の関係者-例えばF-35責任者であるTom Burbage氏から先月にオーストラリアの記者団と会見中に-提示された1機あたりのコストの平均的な価格である。

Weeks later, a Lockheed spokeswoman gave the same figure - but said it was 2011 dollars.
数週間後にLockheed社の女性広報官は同じ金額で提示したが、2011年価格であると述べた。

An official at the JSF program office said Lockheed's $65 million price tag claim is "disingenuous" because it does not include the Pratt & Whitney F135 engine that powers the jet. The program office has repeatedly asked the company to stop using the $65 million figure, he said.
JSF計画局の事務官はLockheed社による6500万ドルとの値札の主張は機体を飛行させるPratt & Whitney F135 エンジンが含まれていないので「不誠実」だと述べた。計画局はLockheed社に対して6500万ドルとの価格を使うのを止めるよう要請したと彼は述べた。

An industry source denied that and said Lockheed's $65 million figure includes the engines and expressed dismay that the JSF official was be unaware of that fact.
業界関係者はLockheed社の6500万ドルとの価格はエンジンを含んでおり、JSF事務官がその事実を知らない事に対して遺憾を表明した。

The engine will cost roughly $11 million once in full-rate production, said William Storey, an analyst with Teal Group.
TealグループのアナリストであるWilliam Storey氏は全規模量産時ではエンジンの価格が約1100万ドルになるであろうと述べた。

The Air Force's 2011 budget shows that engines for low-rate initial production F-35A cost $13 million apiece.
空軍の2011年度予算によると低率初期生産時のF-35Aのエンジンの単価は1300万ドルであることを示す。

Even if the JSF official was right, and Lockheed's $65 million price tag does not include the engine, the unit cost of the F-35A is comparable to other aircraft.
例えもしJSF事務官が正しく、Lockheed社の6500万ドルの値札にエンジンが含まれないとしても、F-35の単価はその他の戦闘機に匹敵する。

That's because other components, such as the sensors, are part of the contractor's price for the jet, said David Rockwell, another Teal Group analyst.
その理由はセンサーの様なその他の部品が製造元の価格に含まれているからであるとTealグループの他のアナリストであるDavid Rockwell氏は述べた。

"Radar and sensors are almost always contractor-furnished, and are for the F-35 and F/A-18," Rockwell said. "Only very rarely will the [Defense Department] require [Government Furnished Equipment] sensors, and even the suggestion rarely gets past the RfP stage."
「レーダー及びセンサーはほぼ常に製造元により備えられており、F-35やF/A-18も同様である」とRockwel氏は述べた。「(国防総省)が(政府開発の機材)のセンサーを必要とすることはごく稀であり、提案ですらRfP(提案要求書)段階を過ぎることが稀である。」

At $76 million, the jet comes with all of its myriad sensor and data links while adding stealth capability, which is not available on older fourth-generation aircraft like the F/A-18E/F or EA-18G.
7600万ドルの価格であっても、 F-35は無数のセンサーとデータリンクに加えてステルス能力があり、そしてそれはF/A-18E/FないしはEA-18Gの様な旧世代の第四世代の機体にはない。

Even at $80 million, the F-35 would offer more bang for the buck, said Richard Aboulafia, another Teal Group analyst. The stealth, sensors, range and data links give the F-35 a huge edge in combat, he said.
例え8000万ドルの価格であったとしても F-35は投資の価値があると別のTealグループのアナリストであるRichard Aboulafiaは述べた。ステルス性、 センサー、航続距離、データリンクはF-35に戦闘で大幅な優位性を 与えると彼は述べた。

(抜粋と翻訳終了)
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 Tealグループとは1988年に設立されました航空及び軍需産業市場を研究しているコンサルティング企業の模様です。ホームページを閲覧してみましたが、運営者等のデータに関しましては今一つ詳しいことが判りませんでした。英語版Wikipediaにもこの団体に関する項目を見つけることは出来ません。もし詳細をご存知の方はソース提示の上でご教授頂ければ幸いです。

 F-35の価格に関しまして何故この様な大きな認識の違いがメーカーとF-35計画局の間で生じたのかは不明です。エンジンが搭載されている/されていないでは意味合いに大きな違いがあります。万が一Lockheed社がエンジンの搭載されていない機体の見積を提示していたとなると、Lockheed社の信頼が大きく揺らぐ事となります。750pxarnoldafb2(上の写真はWikipediaよりF135エンジン 著作権はPublic Domain クリックで拡大)
Tealグループはエンジンの価格が1000万ドル強であり、例えF-35の単価が7600万ドルや8000万ドルであったとしても、その価格に見合う性能を有している旨を主張していますが、そういった問題ではなく、Lockheed社に対する信頼が損なわれかねません。800pxf35_eots(上の写真はWikipediaよりEOTS Electro-optical target sensor (EOTS) on a mock-up of the F-35. Photo taken at RIAT 2007. 作者はDammit氏 クリックで拡大)

そういった事態を避ける為にも6500万ドルの根拠や価格提示の内訳を提案先にLockheed社は書面にて説明する必要性があるのではないかと私個人としては考えます(空自の次期戦闘機の提案要求書には価格の情報提供も要求しています-2011年04月13日(水)18:10 NHK報道)。

 その一方で当ブログの2011年8月6日(土)執筆の記事「クリントン国務長官がインドにF-35を破格の値段で提案か」で記述しましたクリントン国務長官によるインド側への6500万ドルの価格提示が事実であるとなりますと、1機あたりの平均単価はやはり6500万ドルであり、F-35計画局の事務官の誤認であると言って良いと思われます。

 今回のこのDefense  Newsの記事から分かることは、1機あたりの価格が6500万ドルというのはJSF生産計画を通じての平均単価であり、どの時点でその単価となるのかが判然としません。

 そしてもう一つ分かることは6500万ドルとの価格はやはりLockheed社或いは米国からF-35の完成品を直接購入した場合になるであろうということになります。そうだとしますと国内での部品の一部生産や最終アセンブリーを求めている日本側の要求を米側が受け入れ、そしてそれが具現化した場合は、当然の事ですが国内企業に対して支払うマージンが発生しますので、価格は6500万ドルを上回る事となります。

 航空自衛隊が新たに取得しようとする戦闘機(通称FX)の提案要求書の提出期限が9月末に迫る中で、価格に関しましても再度確認が必要な事項だと言えるでしょう。

2011年9月12日 (月)

海上自衛隊が米国より中古のC-130を導入へ

C130h

(上の写真は航空自衛隊ホームページよりC-130H輸送機 引用元明記の上で転載自由)

 読売新聞が2011年9月6日(火)15時35分に「中古のC130輸送機、海自配備へ…輸送力増強」と報じました。2011年9月11日(日)10:50現在では防衛省のプレスリリース海上自衛隊のプレスリリースには掲載されていません。しかし

 海上自衛隊にYS-11の後継としまして軍用輸送機を導入することになったのは、東日本大震災でYS-11が輸送能力に悖ることが判明した為だと以前の産経新聞の記事今回の読売新聞の報道は報じています。Ys11m(上の写真はYS-11 Wikipediaより 著作権はPublic Domain クリックにて拡大)

 私は以前の記事この報道がもし事実であるとするならば、C-130が最有力候補であろうと予測していました。ランプ扉を有し、数十トンの貨物の輸送が可能であり、厚木から約2千キロ離れた南鳥島にノンストップで物資を輸送可能な航続距離を有する機体で、且つオーバースペックではない機体となりますとC-130しかない為です。今回の読売新聞の報道が誤報でなければ、その予測自体は外れていませんでしたが、しかし中古を導入するとの今回の方針は驚きでした。

 中古ですので、既に完成している機体を最短納期にて導入し、運用開始をすることが可能となります。既に航空自衛隊にて長期間の運用実績がありますので、運用のノウハウや信頼性も問題がありません(恐らく空自と同じC-130Hとなると私は予測します)。C-130Hであるならば評価試験もほぼ不要と思われます。ただ中古ですので今までどの程度の期間使われていたのか、そして機体の寿命がどの程度かの測定は必要となるでしょう。

 2011年8月19日 (金)の当ブログの記事「都心に陸自対テロ部隊拠点を設営へ」でも紹介しました防衛省の8月5日付けの報告書「「防衛力の実効性向上のための構造改革推進に向けたロードマップ~動的防衛力の構築に向けた全省的取組」では南西諸島防衛の為に輸送力の強化が提言されていました。Pap_0116(上の写真はCH-47 ある日の某所にて筆者が撮影)
今回の海自のC-130導入はその一環と言えるでしょう。しかし空自との連携や統合運用も今後の課題となってくるでしょう。

2011年9月 9日 (金)

中国がカダフィ派に武器販売を提案か

459pxmuammar_abu_minyar_algaddafi_i(写真はカダフィ大佐 英語版Wikipediaより 写真はJames (Jim) Gordon from Manhattan, New York City, USAにより撮影 クリックで拡大)
皆様も既にご存知の通りカダフィ政権が事実上崩壊しました。カダフィ政権崩壊に伴いまして、リビアが外国と秘密裏に締結したと思われる取り決めが幾つか暴露されつつあります。一つは米国CIAがテロ容疑者の取調べをリビアに委託していた嫌疑が浮上しました(2011年09月04日 18時10分 読売新聞報道)。 このことは逆に旧カダフィ政権と米国が対テロでは深い関係にあった事を裏付けるものです。

 以前にもリビア情勢に関しましてはこのブログでも記事を執筆したことがありました。

リビア動乱でアルカイダがリビアの対空ミサイルを奪取か 反政府運動にも関与の可能性(2011年3月27日 (日))

この記事を執筆した際にコメント欄で欧米による軍事攻撃が利権を狙ったものではないかとの議論が散見されました。しかし欧米は既に利権や上記の様な提携関係を旧カダフィ政権に有していたのであり、この陰謀論はやはりこの観点からは成り立たないのかもしれません。twitterに於きましてもこの陰謀論を否定するコメントは散見されました。

Shamilsh

Fajr_2011_2

 米国がリビアにテロ容疑者の尋問を委託していた疑惑以外に、更に中国がカダフィ政権末期に武器売却をカダフィ政権側に提案していた疑惑も浮上しました。これを報じましたのはカナダの保守系全国紙"THE GLOBE AND MAIL"です。これは同紙が2011年09月02日 10:18PM EDTに報じたもので、ネット上では2頁に亘り掲載されています。

China offered Gadhafi huge stockpiles of arms: Libyan memos(中国がカダフィに大量の武器の備蓄品を提案:リビアのメモで):第一頁

China offered Gadhafi huge stockpiles of arms: Libyan memos (中国がカダフィに大量の武器の備蓄品を提案:リビアのメモで)第二頁

そしてこれがそのリビア側の原本です。

下記に引用と翻訳を行います。
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China offered huge stockpiles of weapons to Colonel Moammar Gadhafi during the final months of his regime, according to papers that describe secret talks about shipments via Algeria and South Africa.
アルジェリアと南アを経由する荷物に関する秘密会談を記述する書類によると、中国がムアンマル・カダフィ大佐政権末期に大量の武器の備蓄を提案した。

Documents obtained by The Globe and Mail show that state-controlled Chinese arms manufacturers were prepared to sell weapons and ammunition worth at least $200-million to the embattled Col. Gadhafi in late July, a violation of United Nations sanctions.
The Globe and Mail紙が入手した書類によると中国の国営武器製造メーカーが少なくとも約2億ドル相当の武器及び弾薬を追いつめられたカダフィ大佐に7月末に売却する用意があった事を示しており、国連による制裁違反である。

The papers do not confirm whether any military assistance was delivered
これらの書類からは軍事援助が行われたかどうかは確認出来ない

Omar Hariri, chief of the transitional council’s military committee, reviewed the documents and concluded that they explain the presence of brand-new weapons his men encountered on the battlefield. He expressed outrage that the Chinese were negotiating an arms deal even while his forces suffered heavy casualties in the slow grind toward Tripoli.
暫定評議会の軍事委員会の長であるOmar Hariri氏が書類を見直し、戦場で彼の兵士が遭遇した最新兵器の存在の説明となると結論付けた。トリポリへの鈍い進軍中に彼の軍が多数の負傷者に苦しむ中で、中国が武器取引を交渉していた事に彼は激しい怒りを表明した。

Senior rebel officials confirmed the authenticity of the four-page memo
反乱軍高官は4頁のメモが本物であることを確認した

The document reports in detail about a trip by Col. Gadhafi’s security officials from Tripoli to Beijing. They arrived on July 16, and in the following days they met with officials from three state-controlled weapons manufacturers: China North Industries Corp. (Norinco); the China National Precision Machinery Import & Export Corp. (CPMIC); and China XinXing Import & Export Corp.
書類はカダフィ派警備軍のトリポリから北京への出張を詳細に報告している。彼等は7月16日に北京に到着し、次の数日間からは3社の国営武器製造メーカーの担当者と会っている。中国北方工業公司(Norinco);、中国精密機械進出口総公司(CPMIC);、中国新興天津進出口公司である。

Chinese companies also noted that many of the items the Libyan delegation requested were already held in the arsenals of the Algerian military, and could be transported immediately across the border
中国企業はリビア側が要請した項目の殆どはアルジェリア軍の武器庫にあり、国境を越えて直ちに輸送可能であることも述べた。

truck-mounted rocket launchers; fuel-air explosive missiles; and anti-tank missiles, among others. Perhaps most controversially, the Chinese apparently offered Col. Gadhafi’s men the QW-18, a surface-to-air missile small enough for a soldier to carry on his shoulder ? roughly similar to a U.S. Stinger, capable of bringing down some military aircraft.
トラック搭載ロケット;燃料気化爆弾ミサイル;対戦車ミサイルなどである。そしておそらく最も論争を呼びそうであるが、軍用機を撃墜可能な米国製スティンガーに類似した個人携行型のQW-18地対空ミサイルを中国側が明らかにカダフィ大佐側に提案した。

Given the difficulty of punishing UN embargo breaches, it seems likely that the more important consequences for the countries involved-China and Algeria in particular-will be their tarnished reputations in Tripoli.Now that Col. Gadhafi has lost power, the Chinese appear to fear, with some justification, that they could lose their foothold in the Libyan oil fields.
国連禁輸違反を罰する困難さから、関与した国-特に中国とアルジェリアであるが-の因果応報はトリポリでの信用失墜であろう。カダフィ大佐 はもう権力を失い、中国は、当然のことながら、彼等のリビア油田の足掛かりを失うことを恐れている模様である。

(引用終了)
-------------------------------------------------------------------Dnsd0616156(写真はNorinco製 2丁の56式自動歩槍と69式ロケットランチャー 本文とは直接関係ナシWikipediaより 著作権はPublic Domain)
 
 この記事の信憑性ですが、まず暫定評議会側の複数の高官がメモの存在を確認していますので、メモの存在自体は間違いないと思われます。The Globe And Mail紙の飛ばし記事という訳ではなさそうです。そして暫定評議会側はそのメモの書式から旧カダフィ政権の公式書類であることは間違いないとしています(記事本文ではリビア政府の発注権限のある官公庁により用いられている緑の鷲のレターヘッドがあるとしている)。この報道に関して一部に中国を権益から閉め出す為の情報戦ではないかとの分析もTwitterでは見られました。

しかしその後に中国政府は企業がカダフィ政権側と接触していた事実を認めました。

“中国 カダフィ政権と兵器商談”(9月6日 0時17分 NHK)

 そうだとしますと、、実際に武器や弾薬がカダフィ大佐側に引き渡されたかどうかは判りませんが、少なくとも中国側とがカダフィ大佐側が商談をしたこと自体は間違いがないと思われます。明らかに旗色が悪いカダフィ大佐側にこの様なリスクの高い商談を行った真意は判りません。もしカダフィ政権が崩壊した場合は書類の発見や関係者の拘束により、この密約の内容が露呈する可能性が少なからずあったからです。そしてそれは実際に起きました。そうまでにして中国側がカダフィ大佐側を支援した理由は何だったのでしょうか。それは今後明らかとなるのかもしれません。 いずれにしましても中国が内戦終了後のリビアに投資するにあたり、リビア側の中国側に関する心証面で大きなしこりが残ることは間違いありません。

2011年9月 4日 (日)

野田新内閣発足と一川新防衛大臣に思うこと

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(上の写真はWikipediaより野田新総理 著作権はPublic Domain クリックで拡大)
 野田内閣が9月2日に正式に発足しました。私としましては個人的な興味からやはり防衛大臣に関心がありました。新防衛大臣には一川保夫参院議員が就任しました。早くも一部で物議を醸す発言があり、自民党より批判が起きてはいる模様です。余り聞かない名前でしたのでどの様な人物か調べてみました。 本人の公式ホームページプロフィールを見ましても今までに閣僚経験はない模様です。従いまして国務大臣としての手腕は未知数と言えるでしょう。それでは一川保夫 新防衛大臣の安全保障問題に関する私見はどの様なものなのでしょうか。

 安全保障問題に関する国会議員へのアンケート調査があり、そのアンケート自体は10年前のものであり古い資料なのですが、此方で一川保夫 新防衛大臣のその当時のアンケート回答を閲覧することが出来ます。 このアンケート自体は「構想日本」という政策シンクタンクにより実施されたものです。運営委員はとしまして加藤秀樹氏(代表)と大学教授や会社経営者により構成されています。

 このアンケートに対する回答によりますと、一川新防衛大臣は保守系議員としては安全保障問題に関して標準的な価値観である模様です。下記に主な問いと回答を抜粋します。

「海外で日本人がテロの犠牲者となった場合、場合によっては個別的自衛権の発動が可能だと思いますか」との問いに対し「場合によっては可能」

「日本の危機管理体制は十分機能していると思いますか」との問いに対し「ほとんど機能していない」

「日米安全保障体制について、将来的にいかなる方向をめざすべきだと思いますか」との問いに対し「維持する方向をめざすべき」

「自国の安全・平和を維持するため、国家に必要最小限度の軍事力は必要であるという見解について」との問いに対し「肯定する」

「日本は集団的自衛権を、国際法上、主権国家として有するが、憲法上、その行使は必要最小限度を超え許されないとする現在の法」に関しては「集団的自衛権を認める方向で変更すべき」、「現行憲法上は許されるし、憲法を改正して明確にすべき」

 こうして見ますと安全保障問題に関しましては保守系議員の標準的な価値観の様には見えます。しかし更に一川新防衛大臣を見ていきますと、保守派の間でも見解が別れそうな側面も見えてくるのです。それは一川防衛大臣が「民主党・在日韓国人をはじめとする永住外国人の法的地位向上を推進する議員連盟」にも参加していることです。その旨は本人の公式ホームページのプロフィールページの「議員連盟」の項目に明記されています。

私は以前にも述べましたが、外国人の地方参政権に関しましては慎重な立場です。

「前原外務大臣が在日韓国人から献金を受けていた問題に思うこと」(2011年3月 6日 (日))

 その理由はこの記事でも述べましたが、「地方自治体の選挙であっても、外交・安全保障問題に影響を及ぼしかねないからです。彼等は日本人ではない」ですし、「日韓の間には竹島問題があり、(中略)韓国の一部には対馬は韓国の領土とする主張も散見」されるのです。その様な状況で「圧力団体の一つに外国人を含めて良いかは疑問」だと私は考えます。

 その一方で増大する中国の脅威に対抗する為には、日韓の安全保障関係の強化も喫緊の課題ではあります。私も韓国の対応の一部に関しまして遺憾に感じますし、竹島の問題では譲歩するべきではなく、しかしその一方で日本国内の一部の感情的な言動も軽蔑しています。Photo
(上の写真はお台場、中央の球体のある建築物がフジテレビ、ある時期に筆者にて撮影 クリックで拡大)
今回のフジテレビが「外資」に牛耳られているとの陰謀論も、調べてみればシティバンク系である事が分かります。Wwwfujimediahdcojpirreportr70
 
(上の画像はフジ・メディア・ホールディングスIRライブラリー報告書第70期(2010年04月01日~2011年03月31日 クリックで拡大 リンク先はPDFファイル)

 花王に対するAmazonでの異常な商品レビューも品位を著しく欠いていると私は思います。

 現状の日本は混沌とした情勢の中にいます。そういった中で今回の野田 新総理はそもそも余り目立たない候補でした。それはCNNでも報道されています。

 確かに個人は「どじょう」は「どじょう」であっても構わないかもしれません。どこか謙虚な印象も受けます。それが読売新聞の2日夜から3日にかけての緊急世論調査で新内閣の支持率は65%という結果を生んでいる理由の一つかもしれません。確かに日本国の現在は東日本大震災、財政難、少子高齢化、超円高等で国力が衰退し、「どじょう」となりつつあります。

 しかし日本国としましては「どじょう」のままであってはなりません。やがては復活し、「どじょう」から「金魚」とならなくてはならないのではないでしょうか。

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