フォト

twitter

無料ブログはココログ
2020年3月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

今日の時事英語

  • 今日の時事英語

« 三菱重工に対するサイバー攻撃に思うこと | トップページ | 防衛省平成24年度予算概算要求が公表される »

2011年9月27日 (火)

次期戦闘機(空自FX)候補三機種の提案書が出揃う

(上はYoutubeよりF-35の動画 ステルス性、センサーフュージョン、シチュエーショナルアウェアネス、データリンク等を解説している 注:音声解説は全て英語)

(上はYoutubeよりオーストラリア空軍向けのF/A-18E/F Block IIの動画 統合運用や高度のC4I能力等を説明している 注:音声解説は全て英語)

(上はYoutubeよりEurofighter Typhoonの動画 Eurofighter Typhoonの優れた飛行特性を解説している 音声は英語だが日本語字幕あり)

 2011年4月13日(水)に航空自衛隊の次期戦闘機(空自FX)の提案要求書(RfP)を交付していました。Twitter等のネット上では数日前より既に話題となっていましたが、次期戦闘機の提案書が2011年09月26日(月)午前10時の提出期限までに三機種もの全てが出揃いました。その旨は「次期戦闘機 提案書が出そろう」(2011年9月26日12時21分 NHK)等の各種報道でも報じられています。正式に候補となったのは以前より報じられています通りに、米国Lockheed Martin社製のF-35、米国Boeing社製のF/A-18E/F、欧州共同開発・BAE Systems社製のユーロファイター・タイフーンの三機種です。 またこのNHKの報道で興味深い点は「防衛省は提案書を基に検討を行い、11月末をめどにFXの機種を決定」としている点です。私の調査不足かもしれませんが、今までは「年末」としか報じられていなかった漠然とした期限が「11月末」と具体化しました。

 提案書提出の旨はプレスリリースでも確認する事が出来ます。Boeing社F/A-18E/Fに関しましては日本時間2011年9月26日のBoeing社プレスリリース"Boeing, US Navy Deliver Proposal to Equip Japan Air Self Defense Force with Advanced Super Hornets(Boeing社と米海軍は航空自衛隊に先進スーパーホーネット装備の提案を持参)"に掲載されました。そこには下記の様に記載があります。
-------------------------------------------------------------------
Boeing [NYSE: BA] and the U.S. Navy have delivered a proposal to the government of Japan offering the advanced F/A-18E Super Hornet Block II to become the Japan Air Self Defense Force's (JASDF) next premier fighter aircraft.
Boeing社(ニューヨーク証券取引所: BA)と米海軍は日本政府に対して 先進的なF/A-18E Super Hornet Block IIを航空自衛隊の次期主力戦闘機として提案を持参した。

The advanced Super Hornet version offered to Japan is based on the F/A-18E/F model operated around the globe by the U.S. Navy.
日本に提案された先進型Super Hornetは世界中で米海軍により運用されているF/A-18E/Fモデルに基づくものである。
-------------------------------------------------------------------
 此処では具体的にどういった仕様であるかは明示されていません。以前より各方面で話題となっていた当ブログでも記事を執筆したことのありますF/A-18E/F International Roadmap、通称"Silent Hornet"仕様の要素が盛り込まれているのかどうかは分かりません。このBoeing社の公式 プレスリリースのみを見ますと通常のBlock IIの模様です。

 ユーロファイタータイフーンに関しましては、英大使館で、四ヵ国(英・独・伊・西)の大使がそろって出席して記者会見を実施する模様です。公式のソースはまだ出ていませんが、石川潤一氏と岡部いさく氏がTwitterにてつぶやいていますので間違いがないと思われます。

2011年09月30日(金)追記:Eurofighterプレスリリース2011年09月27日(火)「次期主力戦闘機、提案要求書に対する回答を提出」(後半に日本語訳有り)
「BAE システムズおよび英国政府は本日、ユーロファイター・タイフーン共同開 発企業(イタリアのアレニア、スペインおよびドイツのカシーディアン)、ユーロファイター コンソーシアムを構成 するイタリア、スペイン、ドイツの各政府、および住友商事株式会社の全面支援を受け、次期主力戦闘機 (FX)提案要求書(RFP)に対する回答を防衛省に提出しました。」
「本件に関する報道関係者向け記者会見を 10 月5 日(水)16 時から駐日英国大使館にて開催します。詳細については別添ご案内状をご確認下さい。」

 また東京新聞の2011年9月26日の朝刊「次期戦闘機候補 空自幹部2機に試乗」より判明しました新たな事実としまして、航空自衛隊関係者がF/A-18F(試乗10回、「日本向けタイプ3回)とユーロファイタータイフーン(試乗6回)にそれぞれ試乗していたことが分かりました。このF/A-18E/Fの「日本向け」が具体的に何を指すのかは不明ですが、実機が存在しますBlock IIを言っているものと推測出来ます。 F-35の試乗が実施されていないのは、この記事にもあります通りに単座機しか存在しない為です。

 果たして試乗が結果に影響を及ぼすのか、それともスペックのみで最高仕様のものを選定するのか11月末まで興味深く見守りたいと思います。

« 三菱重工に対するサイバー攻撃に思うこと | トップページ | 防衛省平成24年度予算概算要求が公表される »

軍事」カテゴリの記事

コメント

 私はアシナガバチさんほど英語に強くありませんので、ボーイング・ジャパン社のホームページを覗いてきました。

 ニュースとして「ボーイングと米海軍、航空自衛隊へ最新鋭スーパーホーネット装備を提案」とあり、F/A-18Eスーパーホーネット ブロックⅡ最新型を最終的に提案したことが早速upされていました(18Eということは、単座型なんですね)。しかも、提案書は1,500ページに及ぶものだとか。詳細な日本語のホームページといい、気合が入ってますね~。

 あと、YAHOO Japanにあるロイター配信記事(9/26 19:54)によれば、F/A-18Eのライセンス生産を認め、日本企業は部品の約4分の3の供給が可能になると、ボーイング社の幹部が語ったそうです(日本としては、ノーブラックボックスが望ましいのでしょうが…)。

 JSF計画でロッキード・マーティン社に敗れ、今後アメリカでの戦闘機の受注が厳しくなっていくボーイング社の必死さが伝わってきます。

Mr.トリデ氏
選定レースが佳境を迎えており、競争原理が働きつつあると思います。Lockheed Martin社の6500万ドルとの価格提示は、かなり追い詰められているとの証左でもあると私は考えています。
Boeing社は88頁にも登る日本語版パンフレットをホームページ上で公開しています。もし宜しければどうぞ(注:PDFです)。
http://www.boeing.jp/website_25/pages/page_59286/uploads/SH_09_Flipbook_Japan_%20SPR-10-576-265iJPN.pdf

消去法でいけばスーパーホーネットが残りそうですが、他の2機種に対するアドバンテージって何なんでしょう?
乗せ変えのきくレーダーは大した優位性にはならないと思いますが・・・
やはり、多用途性と整備性の良さなんでしょうか。
最もFI向きなのはタイフーンだと思いますが戦闘機の導入と政治は切り離せませんからね。

サル沢氏
F/A-18E/Fは三候補の中で唯一実戦配備されており、一番無難で実績のある機体です。(F-35は開発中で今年USAFに納入されたのはBlock0.5、ユーロファイターも発展段階で現段階はトランシェⅡでありトランシェⅢではない)従いまして指定の納期で確実な性能で納入されます(Super Hornet Block IIは実機が存在しスペックがメーカー主張の机上の空論ではない。F-35のBlock毎の違いに関しては以前に執筆したことが有り。 http://paper-wasp.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/f35-fx-abac.html ) F/A-18EはSilent Hornetとして更なる能力向上も可能です。
更にAESAレーダーはやはり米国と欧州の間で大きなさがあります(米国製は電子攻撃も可能とされている)。APG-79AESAレーダー搭載のF/A-18E/F Block IIがオーストラリア空軍に納入されています。
http://www.boeing.jp/ViewContent.do?id=60762&Year=2011
「今回のデリバリー機体には、セントルイスでの製造過程で電子戦攻撃能力が組み込まれた3機が含まれる」
「APG-79AESAレーダーを装備」

>戦闘機の導入と政治
それもそうかもしれませんが現場の声も大きいです。

まぁ~F/A-18E/Fの場合、実機を見ようと思えば、厚木基地に行けば、実機が見られますからね。空母で作戦行動中など以外は。米海軍が導入するであろう発展案については、開発費丸被りの心配はないですからね。タイフーンのCAPTAR-Eの場合、サウジが求めていますから、開発費丸被りは無いとは思いますが、折半にでもなるんですかね?

豪に配備された電子戦機はEA-18Gとは違うんですかね?
「今回のデリバリー機体には、セントルイスでの製造過程で電子戦攻撃能力が組み込まれた3機が含まれる」「APG-79AESAレーダーを装備」
Boeing社のサイトをうろついていたのに読み落としてましたw
大変興味深いです。この辺りの情報はやや疎いのでアシナガバチさんの記事は大変参考になります。
一方、F/A18-E/Fの拡張性についてはよく議論されますが、開発中のF-35はさておき、EF-2000に日本独自の拡張性を持たせるとなるとどの程度になるんでしょうね?
日本にもJ/APG-1(改)などの優秀なレーダー技術はあるわけですし、これまでにF-4EJの大規模改修等も行ってきたわけですから…
まさか、保有している各国が承知しているリファレンス通りに作るなんてありえませんし。
それを考えるとユーロファイター社は、Boeing社が主張しているF/A-18E/Fのメリットの半分を潰せてしまえそうな気もするのですが、独自規格のコネクターを使っていて簡単に機器の応用が利かないとか、機体のレーダー搭載スペースの形状が特殊だとか、何か技術的な課題でもあるのでしょうか?

タイフーンの独自改修が可能なだけの予算があるなら、スーパーホーネットに対しても同額の予算措置が可能です。(実際には後者の方が取得・運用上のコストが低いと考えられる分、予算上の自由度はより高まるでしょう)
タイフーン改修に潤沢な予算をつぎ込めば、「現状の」スーパーホーネットのメリットの半分に匹敵する性能を実現できるかもしれません。ですが同コストの改修を受けたスーパーホーネットは、「現状」をはるかに超えるメリットをあらたに獲得していることでしょう(サイレントホーネットはその候補の1つです)。結局、現状に差があるならば、両機に対して同程度の能力向上の努力が為される限りは、将来においても差が縮まることはありません。そして両機の技術上のライセンス問題を考える限り、防衛省による改修努力が双方で極端に異なることは考えにくいと思われます。

 なるほど、ボーイング社が次期戦闘機として、何故スーパーホーネットの発展型であるサイレントホーネットでなく既存のブロック2を提案したのか、最初分かりませんでしたが、期限内に確実に納入することを目指した“手堅い”提案だったのですね。

>Lockheed Martin社の6500万ドルとの価格提示は、かなり追い詰められているとの証左であるとも私は考えています。

 たとえば、これのような事でしょうか?

 「また、ロッキードは、危惧されている自国の国防予算削減にも阻まれる恐れがある。米国防総省最大の3820億ドル規模の調達プログラムである2440機を超えるF35の発注が減らされる可能性も出ており、ロッキードは人員削減を進めている。同社は今年、インドの110億ドル規模の戦闘機選定で受注を逃した。」
(SankeiBiz 2011.9.19 5:00配信「日本、ステルス決め手?次期戦闘機の選定本格化、ロッキード最有力」)より

 航空自衛隊も含め、みんな切羽詰っているんですね…
 

タイフーンって、ブラックボックス無しが売りですが、改装費用がかかり過ぎます。
候補で無いラファールは基盤交換やソフトウェアを入れ替えるだけで済んだ事をタイフーンは内部をいじり倒したという事例もあり、買った後のコストも考えると良い選択肢とは思えません。(ファントムの穴埋めのパッチ当てのつもりで売り残りを買うのなら話別。確実に手に入るから)
長期で考えるならホーネットが無難でしょうね。
設計段階の発想からして、なるべく量産が効く構造にし、取り替えや改修まで想定し開発しているはずですから。
軍事的にも航空自衛隊とアメリカ海軍がパイプを持つことになり、それは悪いことではないです。
統合演習では、艦隊防空の空戦のノウハウをよりつかめますし、有事の際に米海軍を護衛する事が有り得るからです。
その意味でホーネットはベストでは無いが悪い選択肢では無いでしょうね。
ベストを狙いラプターが手に入らなかった事よりは余程ましです。

キンタ氏
>CAPTOR-E
もしこれが日本やサウジアラビアのオーダーメイドであれば当然の事ながら開発費を求められますが、日本からの受注の有無に関わらず、CAPTOR-Eの開発は既定路線です。それに関しまして日本が開発費の分担を求められることはないと思います。


sub.氏
>豪州に納入されたのがEA-18Gかどうか
発表を読む限りでは納入されたのはあくまでも電子戦にも投入可能なF/A-18E/F Block IIであり、EA-18Gそのものではなさそうですね。電子戦は高度の機密情報であり、それを国外に輸出することはないと思います。

>ユーロファイター・タイフーンの改良
日本側の国産装備をユーロファイター・タイフーンに搭載するとなりますと、日本側の情報も開示することが必要となってきます(特にソフトウェアの相性の問題、それが難航しないか)。また情報開示は政治決断や相互の信頼関係が必須です。例えばAAM-4は米国にも詳細な情報は提供していないと言われています。それを欧州に開示するのかどうかの問題です。またAAM-4に関しましては物理的に胴体下のハードポイントに搭載が難しい可能性があるとの説も一部より散見されます(AAM-4は巡航ミサイル迎撃も念頭にあるので、かなり大型のミサイル)。


名無し様
F/A-18E/Fに関しましては今後も改良があり得ることをBoeing社が積極的にアピールしていますね。


Mr.トリデ氏
日本の次期戦闘機選定との関係で言いますと、F-35の開発スケジュール遅延により日本側がRfPで要求しているとされている2016年の一号機納入に間に合わない可能性があります。このことからBoeingとBAE Systemsは一段と攻勢を強めています。


Suica割氏
私もF/A-18E/Fが最も無難な選択肢であると考えます。本来であればF-22導入が絶望的となった段階でF-15FX導入ないしはF-2増産がセカンドベストだったのかもしれませんが。

やはり運用実績があるというのは大きな強みになるんですね。
確かにF-22が4ヶ月も飛行停止になっていた事を考えればF-35も同様の事態が発生しないとは言い切れませんからね。

タイフーンを日本の運用に合わせて改造した場合は適用した技術情報を開示しなければならないと言うのは本当だったんですね。
噂だと思ってました・・・

>タイフーンを日本の運用に合わせて改造した場合は適用した技術情報を開示しなければならないと言うのは本当だったんですね。
私も知りませんでしたw
Tranche3の技術的ブレークスルーに日本を使おうという魂胆ならブラックボックス無しというのも肯けます。Tranche3導入予定国と日本との距離を考えれば、日本がどんなものを作ろうと日本と空戦をやるようなことはまず無いでしょうしねw
名無しさんのおっしゃることはわかるのですが、F/A-18Eって独自改造は認められていましたっけ?
それにF/A-18Eをスーパークルーズ可能になるまでエンジン改造したり耐Gシステムを搭載するのと、仮にEF-2000に日本独自の装備を積んだとして、配線とソフトウエアを弄るのとでは開発費と開発時間にはさすがに差があるように考えます。
改造も含めた価格対効果を選ぶというのであれば、ベースになる機体を選択するのは重要な要素であるように思いますが。それに改造で伸ばせる部分も趣旨が大きく異なるので、改修(改造?)努力が双方で異ならないということも無いかと思います。対艦というなら未開発のEF-2000 Tranche3じゃ皮算用でしょうし、空戦ではF/A-18E BlockIIじゃレーダー頼りな感が否めず、運用という面でF-15Jに及ぶかどうか…。
南側で対艦、対潜を意識するのか(F/A-18E)、北側西側での緊急発進(EF-2000)を意識するのかというところで揉めているのだと思ってました。特に北側は、ここ最近F-15Jじゃ力不足な感が否めないため、戦力増強というならここを補いたいのかなと。
南側は16DDH、18DDH、22DDHが対潜で哨戒にあたるので、個人的には政治的要因が弱まればEF-2000が有力なのかなと思っていたのですがどうなるのでしょうねw
過去に、F-15JへAAM-4を搭載出来るように改修を行ってますし、欧州と米とのシステムや兵器運用の互換に大きな不具合がないことから、EF-2000の改修でAAM-4が積めるようになる可能性は十分あるように思うのですが、問題はアシナガバチさんがおっしゃるとおり、情報開示が障害になってくるのでしょう。
日本はこの度、NATOの装備カタログ制度に加入しており、米から買えない装備についてもNATOから直接買い入れることが出来るようになってますし…
http://www.asagumo-news.com/news/201105/110526/11052613.html
いざというときの欧州兵器導入の壁はさして高くないと思われます(これも政治抜きでですがw)
アシナガバチさんのF/A-18E/F BlockIIの記事を読んだときはワクワクしてたんですけどねw

サル沢氏
F/A-18E/Fが他の二機種と比較した場合は不安材料が少ないことは確かだと思います。


サル沢氏&sub.氏
私の書き方が悪かったのか、意味合いが上手く伝わらなかったことをお詫び申し上げます。
日本側がBAE Systemsないしは英国政府に情報開示をしなくてはならないとの契約上の義務があるとの真偽の程に関しましては不明です。ネット上では噂が散見されますが、私の調査不足かもしれませんが具体的な公式ソースを私は見たことがありません。
ただ現代の兵器全般は高度に情報化が進んでいますので、そもそも搭載を想定していなかった爆装やレーダーを搭載するとなりますと、インテグレーション、システム/ソフトウェアとの「相性」、互換性が問題となる可能性があります。そうだとしますと日本製の兵装を搭載するのであれば、日本側が情報を公開しなくてはならなくなるのは当然の帰結となります。米国のF-15は当然AMRAAMを運用可能ですが、AAM-4は運用出来ません。逆に日本側のF-15JでAAM-4が運用可能な機体はAMRAAMの運用も可能です。

>それにF/A-18Eをスーパークルーズ可能になるまでエンジン改造したり耐Gシステムを搭載するのと

電子機器の話をしていたはずなのに、なぜスーパークルーズが出てきたのでしょうか。
そもそもボーイングはインターナショナルロードマップにスーパークルーズのオプションを提案してはいません。
同発展型が実現するのは航続距離や加速性の向上を除けば

・ネットワーク戦能力のさらなる向上
・センサーの追加によるSA性能のさらなる向上
・ウェポンポッドによるステルス性の向上

などであり、差が縮まらないというのはこの部分のことです。
同程度の改修努力を続ける限り、10年後であろうと20年後であろうと、タイフーンの「足は速いがアビオニクスの面でスーパーホーネットに劣る」という評価は変化しないと思われます。

sub.氏、名無し様

この問題に関しましては、サル沢氏の2011年9月28日 (水) 01時46分のコメントに「最もFI向きなのは~」の件があります。それがユーロファイターであるかどうかは別としまして(私個人としましては総合的な能力としてはF35が他候補を圧倒しているが、今回はそれ以外の候補を選定するしかないとの考え)、ここにFX候補機種に関する認識の違いが生じる原因になっていると私は考えます。これに関しましては次期戦闘機が正式に決定した時に記事を執筆しようと思っています。日本政府はF22導入を目指しましたが、それが叶わぬ夢となったことからシナリオが狂った、今回の問題はその一点に尽きるのです。

失礼しました。
私の言葉足らずと勘違いでアシナガバチさんと名無しさんのお手を煩わせてしまいました。
私がEF-2000の拡張性の話で「独自規格のコネクターを使っていて簡単に機器の応用が利かないとか、機体のレーダー搭載スペースの形状が特殊だとか、何か技術的な課題でもあるのでしょうか?」といったのは、AAM-4の運用や索敵範囲の話であって、アビオニクスに限定した話では無く、空戦、対艦攻撃能力の向上という話です。
後のアシナガバチさんの返されたコメント通りの認識で間違いありません。
2011年9月29日 (木) 03時15分の私のコメントからもわかるとおり、各戦闘機の作戦能力が一様ではないことや、F/A-18E/FよりもEF-2000に改造の自由度では分があることを認識しておりまして、拡張に対する金銭的安さをとるのか、今後の開発・改造の自由度をとるのか?むしろ、EF-2000のメリットは後者であって、(NATOと米の規格の互換は調べればわかるでしょうから)そうした拡張についての議論がネットや雑誌上で少ないですね?という話です。F/A-18E/FがブロックごとのBoeingが提供するアップグレードになるのに対し、EF-2000は開発が追い付き次第随時好きなようにアップグレードが可能ですのでF/A-18E/Fの売り文句も曇るのではないかという判断です。
私の調べ方が甘いのかもしれませんが、EF-2000 Tranche3のアビオニクスの情報は、レーダーを除けばほぼ無いと言っていいほど情報そのものも、周辺情報も乏しく、参考にたる例も無いため、F-35を議論する程度に、運用実績のあるF/A-18E/Fとは比較が難しい項目かと思います。この点については、もう少し情報がそろってから議論したいと思います。
少し調べてみたのですが、レーダーに関しては、機体がもともとそんなに大きくは無い事と、カナード翼の位置関係からレーダーを積むスペースが小さくAESAの開発に四苦八苦しているということでした。
Tranche3に関して、コックピットがどのようなインターフェースをとるのか、また各機との連携をどのようにとるのか気になるところではありますが、これ以上は、やや日記の内容とはずれますので控えておきますw

記事を改訂しました。追記でEurofighterのプレスリリースのリンクと内容を一部抜粋しました(リンク先後半に日本語訳あります)。またこのプレスリリースによりますと、「報道関係者向け記者会見を 10 月5 日(水)16 時から駐日英国大使館にて開催します」との事です。

sub.氏
まだ契約も締結されていないので詳細が分かりません。Tranche3はTranche2の仕様で納入されますが、改修用のインターフェースが組み込まれています。
またDefense Industryの報道によりますと下記の通りに説明されています。

http://www.defenseindustrydaily.com/Eurofighters-EUR-9B-Miltinational-Tranche-3A-Contract-05674/

"with upgraded power systems and electronics that can more easily support future growth and upgrades. Those fleet-wide upgrades are ongoing; they include a BAE “Striker” HMD that is just now entering service, and an available upgrade to an “E-Scan” AESA radar by 2015. "

>私の書き方が悪かったのか、意味合いが上手く伝わらなかったことをお詫び申し上げます。

いえ、とんでもないです
私が早合点して意図を読み取れませんでした。
お恥ずかしい限りです
補足説明ありがとうございます。
私には大いに勉強になる事ばかりです。

サル沢氏
私もアマチュアですので、皆様のコメントは大変勉強になります。是非今後とも宜しくお願い申し上げます。

FX選定で新たな動きです。防衛省の来年度予算の概算要求が発表になりました。次期戦闘機の予算は、4機分で調達費551億円(単価137億円)となっています。

いよいよFX選定レースが始まりました。
空自の関係者(パイロット?)が、F/A18とユーロファイターに試乗した(確か読売?)とありましたが…そうなると、実物がないF-35は益々不利ですねぇ…また逆に速度、運動性で勝る(ついでにスーパークルーズ機構もある)ユーロファイターに有利だったりして!? まぁ、F-15の板でアシナガバチさんが言っていた、メーカーからのバックアップ、フォロー等(兵站と言うのかな?)も考慮に入れれば、F/A18もアリなのかな?
ユーロファイターは、駐英大使を始め、遂にキャメロン英首相も乗り出すんだから、何時になく気合いが入っていますね。例外無くブラックボックスを設けない以外、何があるのだろう…三百機の大口契約を賭けて、ラファールと鎬を削っているユーロファイターとしては、負ける訳にはいきませんからねぇ。
F/A18はブロックⅡ(インターナショナルロードマップはメーカーオプションみたいなのと、そもそも実物が無い)でしょうが、震災でF-2の複座(Bでしたっけ?)が水没したから、複座を取得するつもりでしょうか?
あと、概算要求額を想像するに、尚更F-35は消えたのでは? ついでにライセンスは厳しいでしょうし…

土方氏
東京新聞の報道ですね。このブログのこの記事の後半にもリンクを張りました。「選定に影響力のある防衛部長や戦闘機操縦士」だそうです。ただ飛行審査は必須項目としていません。またF35が単座機であるので、体験搭乗が出来ません。もし実施する/実施していたとすればシミュレーターによる体験となります。
F35の金額は米国側の見積もりでは6500万ドルの単価です。ただFMSでの金額でしょうが。今回の金額はF-2の最終調達金額をベースに算出した模様です。
Lockheed Martin社からは2011年10月1日現在で何らプレスリリースがないことも気になります。

東京新聞でしたか。
さて、10/3付けの産経新聞では「F-35の国産部分を緩和する」ってありましたが…どの程度認められるのでしょうか? 今の時点では、産経新聞も把握してないかと…ステルスやスーパークルーズ機構のテクノロジーが、我が国に齎されるのであれば、F-35もアリでしょうが、未だ明確でないし、そもそも納期に間に合うのか? って問題があります。
アシナガバチさん推しのF/A18も、案の定というべきか、レーダー等電子機器類は、ブラックボックスで渡されそうです。そうなると、いつぞやのF-15みたいに、そこだけ「自前」でしょうか?
私はこの期に及んでユーロファイターですが…さて、印でダッソーとユーロファイターが一騎打ちですが、自国の戦闘機落選の結果が気に入らない駐印米国大使に対して、600項目以上にも及ぶ選考項目と結果を見せられ、ぐうの音も出ずに米国大使は帰ったそうです。
我が国も、BAEに対してそれ位の説明が出来ればいいのですが、かなり怪しいでしょう…EUは、対中武器禁輸を解除したがっています(産経新聞では度々出ます)から、余りにも下手くそな説明で、EUが臍を曲げて中国に武器輸出を再開しなければいいのですが…
ステルス技術は、中国でさえ自力でやってます。我が国も「心神(逆だっけ?)」でやるべきでしょう。
F-15の後継(FXXでしたっけ?)にF-35(アジアファイター!?)を採用すればいいのでは? 米国が文句を言えば「F-22の代替が未完成品かよ…それに期限に間に合ってないし」で切り返せばいいのでは。
兵站の面ではF/A18でしょうが、産業基盤の維持はユーロファイターでしょう。
政府がどちらを選ぶか予断を許しませんが…案外ロッキードマーチン社にホイホイ乗せられて、F-35になりそう?

土方氏
>F-35部品の国内生産割合
提案書には明記されていると思われます。また石川潤一氏が航空ファンの次号に記事を執筆する模様です。

>ATD-X、通称「心神」
あくまでも技術実証機であって、戦闘機 ではありません。ここから更に国産戦闘機を開発する場合は更に20年前後の納期を有すると思われます。

>産業基盤
情報の開示=開示しても差し支えのない情報/技術であることも考慮に入れる必要もあります。

 松島基地で水没した約1飛行隊分のF2の分と、ファントムF4の2飛行隊の更新は、ユーロファイター3飛行隊のライセンス生産していただきたいですね。
 日本の爆弾やミサイルに応じて、搭載機器を開発することです。
 インドみたいに実際のデモ訓練をして、ふるい落とすぐらいでないと、山崎豊子の「不毛地帯」の1次FX編見たいになりそう。
 FA-18は騒音が多い。それに、納期の遅れたANAのB787さっさと作れと言える。
 F35なんて、結局、ステルスのみが売りだけど、心神の開発もあるし。
 F22は生産中止で、日本には輸出しないなんて、台湾のF16と同じ構図が見えている。アメリカも支那と裏で繋がっているとしか思えない。
 ここは、B787の大量契約と引き換えに、ユーロファイターのライセンス生産で三菱重工のラインを維持してもらいたい。
 同じ双発のエンジン構成なので、心神の研究結果と設計思想の違う、ユーロファイター
のいいこと取りをするべきで、F2の生産コストの上昇は、アメリカの思う壺だった。
 憲法9条削除まで匂わせて、防衛考える民主党ではないが。
 やることやってもらいたい、支那のJ10やSu27の勝手コピーを撃墜でき、支那のドンガラ空母を撃沈できるものをファントムF4の更新で行うのが目的だと思うのですが?
 納税者としては

久我山のチ那ッピー氏
何を重視するかで人により応援したい機種は異なってくると思いますので、そこは個々人の自由だと思います。防衛省としましては来月末には決定の予定です。
ただ「FA-18は騒音が多い。それに、納期の遅れた」というのは事実に反します。騒音はF/A-18Eもユーロファイターも同じ程度と言われています。しかし純粋にF-4の後継と考えた場合は問題になりません。またF/A-18Eは既に製品として存在します。開発中であったB787とは異なります。そしてBoeing社はF/A-18Eをオーストラリア空軍に納期前に納めています。
「F35なんて、結局、ステルスのみが売りだけど」というのも事実に反します。Sensor fusion, situational awareness, データリンク、電子戦能力、全ての面で従来機を圧倒します。
「F22は生産中止で、日本には輸出しないなんて、台湾のF16と同じ構図」も事実ではありません。純粋にF-22はドクトリンに合致しなかった一方で対テロ戦で戦費がかさんだことが原因です。台湾のF-16は、C/D型を輸出しない代替としましてA/B型の改良を行い、それがAESAレーダー搭載も含む大幅強化型(C/Dの性能を上回る)であったことから中国は強く反発しています。

さて、素朴に思ったのですが…何で印みたいに、模擬空中戦をやらないんですかねぇ。
硫黄島が無理なら、せめて米(ハワイなりグァムなり)でやらせて貰えればいいのに…それこそが究極の透明性なのでは? ユーロファイターが落ちようと、F/A18が落ちようと、明確な結果が出る訳だから、米英どちらも恨みっこナシではないでしょうか…

土方氏
まずF-35 Block IIIは実機が存在しないことを考慮する必要性があります。従いまして模擬空中戦は行えません。

また模擬空中戦では実際の空中戦では恐らくは有り得ないであろう事が起きます。例えばこれです。
http://www.youtube.com/watch?v=UXmDj3mFrXQ
模擬空中戦で世界最強戦闘機F-22を練習機が撃墜しています。現実の空戦ではまずないでしょう。
AWACS管制やパイロットの練度等考慮しなくてはならない要素は多々あります(実際の空戦となった場合はAWACS管制やJADGEシステムとの連携は必須ですし、パイロットの練度も大きな要素)
こう考えますと模擬空中戦に拘るのはやや現実的ではないかもしれません。

アシナガバチさん、興味深い情報ありがとうございます。
しかし、それでも印はやったんですよね? 模擬空中戦…色々なシチュエーションで(薄暮に黎明、夜間、洋上etc…)…
さて、玄葉外相が透明性が云々と言ってたけど…何を以って透明性!?
それこそ模擬空中戦以外は「必殺仕訳人」しか無さそうそうですが…

土方氏
>インドのMMRCA
模擬空中戦との表現は正確ではなく、飛行性能対比です(それぞれの機体を飛行させて、性能を比較する)。
今回の日本のFX選定ではF-35 BlockⅢが存在しない為に実施不能です。その一方で空自はF/A-18E/Fとユーロファイター・タイフーンを試乗しています。しかしF-35に関しましては単座機しかありませんので、試乗も不可です。

う゛~~む…そっか、F-35は実物が無かったんでしたっけ。
しかし、それでいて何を以って透明性? 鳩山は「トラストミー」で、玄葉は「透明性」か!?
さて、11月末に防省の方で選定結果が出るんですよね? 中間発表じゃないけど、あるんですか? それとも、年末の閣議決定までお預け?

土方氏
書面による審査となります。実機が存在するF/A-18とEurofighterに関しましては搭乗しています。少なくとも防衛省で行われた10月31日の日英防衛首脳会談でハモンド英国防相は「透明性ある形で選定が進められているプロセスを評価する」と述べています。
http://www.asagumo-news.com/news/201111/111103/11110302.html

内々定は公式には公開されませんが、何らかの形で漏れ伝わってくるでしょう。

壁紙寒っ!!
さて、12月になりました。防省は何にしたのでしょうか? 12/21のJWingでちらほらって具合で、1/21のJWingで特集って感じでしょうか?

土方氏
既に防衛省は決めている(内々定)と思われます。後はリークか12月の政府の公式発表を待つばかりです。

因みに来週にボーイング社が記者会見を行うとのことです

ボーイングが記者会見? アシナガバチさんの読み通り、FXはF/A-18ですかねぇ…価格と納期に勝てなかったかF-35…
しかし、もしそうだとして、閣議決定されていない段階で、ボーイングが勝利宣言(!?)するのはフライングでは?
まぁ、会見が行われていないうちからそう言うのもアレですが(-.-;)

まだどういった趣旨の記者会見かは分かりません。当然ですが政府の正式決定、公表前の勝利宣言や敗北宣言はないと思います。

ついでに…日米同盟に勝てなかったかユーロファイター!!
まぁ、公式発表されてないのにアレですが…
ボーイングは空中給油機の売り込みか? それとも旅客機の売り込みか? はたまたF-15の近代改修のお話か?
何とも思わせぶりですねぇ(-"-;)

土方氏
当然のことですが、FX選定に関する記者会見です。
それと現段階ではユーロファイターが不採用となったとの公式発表は何もありません。

はっ、そうです! 私がユーロファイターを信じないで、他の誰がユーロファイターを信じる!
さて、些か脱線。F-35の金属疲労(でしたっけ?)の実験だかで、亀裂が無数発生して、開発スケジュールを遅らせる云々ありましたが…後はエンジンの開発云々とか…つまり、価格と納期に跳ね返ってくるのでは? あくまでも仮に防省が、F-35に決定したとして、価格と納期を理由に、議会が覆すとか…考えられますかねぇ?

フムフム、確かにロッキードマーチンは、遅れに対して否定的でしたねぇ…でも、米もやれトリガー条項がどうだで、防衛予算が削られるだのと言ってますからねぇ(-.-;) で、調達機数が減れば、量産効果も下がって、益々値上がりますよねぇ…
もしや、ボーイングはインターナショナルロードマップの、新たな提案とか? さて、(FXがF/A-18として)この先インターナショナルロードマップを採用出来ますかね? 出来たとして、ライセンスまで許可しますか?
或いは、F-15の後継(FXXって言うんでしたっけ?)のお話(共同開発とか)ですかねぇ…

土方氏
試験のスケジュールを遅らせることに否定的な見解を述べていたのはヴェンレット海軍中将です。

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 次期戦闘機(空自FX)候補三機種の提案書が出揃う:

« 三菱重工に対するサイバー攻撃に思うこと | トップページ | 防衛省平成24年度予算概算要求が公表される »

最近のトラックバック