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2011年11月20日 (日)

Lockheed Martin社長インタビューに思うこと

Hires_090831d7203c032a上の写真は米国防総省のCherie Cullen氏が2009年08月31日に撮影したFort Worth, TexasにあるLockheed Martin社のF-35戦闘機の生産ラインを視察中にインタビューを受けるゲーツ国防長官(当時,右やや下)、 クリックで拡大 国防総省のPrivacy Policyにより配布自由 "Information presented on this website is considered public information and may be distributed or copied unless otherwise specified.")

航空自衛隊の次期戦闘機(FX)選定の内々定が今月末まで(閣議決定は12月末)と大詰めを迎えています。現状は国内外の報道を見ていますとやはり最有力候補はF-35であり、EuroFighterは劣勢の模様です。

「次期主力戦闘機FX 米の2機種を軸に F35とFA18、来月中に選定 性能などに加え同盟も重視」(2011年10月23日(日) 日本経済新聞)

英国Telegraph紙2011年11月13日(日)8:05PM GMT報道"Eurofighter loses ground against F-35 in Japan contract race"「日本の契約レースでF-35に対してユーロファイターが劣勢に」 (下記に一部抜粋と翻訳)
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Tokyo has been impressed with the stealth technology of the Lockheed Martin F-35, which will enable it to carry out clandestine monitoring of Chinese, North Korean and Russian military assets in the region.
日本政府は中国、北朝鮮、ロシアの軍事施設を内密に監視が可能となるLockheed Martin社F-35戦闘機のステルス技術に感銘させられている。

It also remains indebted to Washington for the assistance the US military provided in the aftermath of the March 11 earthquake.
3月11日の地震の後に米軍が提供した援助に関し、日本政府は米国政府に感謝の念を抱いたままである。

(抜粋・翻訳終了)
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その中で、Lockheed Martin社の経営最高幹部が来日しました。2011年11月17日(木)23:09の時事通信の記事「ステルス機の生産技術提供へ=F35、日米政府合意条件−ロッキード社長」と2011年11月19日(金)の日本経済新聞の記事『空自FXでロッキード社長「日本企業の関与拡大も」』にLockheed Martin社のChristopher E. Kubasik社長のインタビューが掲載されています。ある一点を除き、目新しい情報はありませんでした。趣旨としましては日本の防衛産業による製造参加をLockheed Martin社としては許容するということであり、この点はLockheed Martin社の経営幹部の従来の見解から大きく異なる点は見受けられません。但し今回は「日本企業の参画の機会が将来的に広がる可能性があるとの見方」を同社長は示しており、それは様々な面で具体性に欠けるものの、他の同社幹部の従来の発言とはやや違った点と言えるでしょう。しかしF-35の技術も時を経ればやがて最先端とは言えなくなるのですから、これは当然と言えば当然の内容ではあります。  

 その一方で今回のインタビューの中で一点だけ非常に興味深い発言があります。それは「F35の日本での組み立てが始まれば、米、イタリアに次ぐ3つ目の組み立て拠点となる」、「武器輸出三原則が緩和された場合、日本で組み立てられたF35が他国に納入されることもあり得る」としている点です。Lockheed Martin社は日本をF-35戦闘機生産のアウトソース先と考えているのかもしれません。もしそうだとしますと、それは日本の業界にとっては新たなビジネスチャンスと言えるでしょう。また今回のFX選定の40機~50機程度とライセンス生産するには少なすぎる調達数を補う構想とも言えます。20111119fx_2(写真は日本経済新聞2011年11月19日のロッキード社長のインタビュー記事 筆者にて撮影)

それでは日本国内の三原則緩和案は現状どの様な動きになっているのでしょうか。今まで当ブログにても武器輸出三原則緩和関連の話題を何度か執筆したことがありました。

菅政権の「武器輸出三原則」緩和問題に関する一考察 2010年10月20日 (水)

菅政権の社民党との連携強化と武器輸出三原則緩和見送りに思うこと 2010年12月 9日 (木)

日本がSM-3 Block IIAミサイル輸出を前向きに検討 2011年5月29日 (日)

海自飛行艇を民間転用、インド輸出想定 防衛省承認へ 2011年7月 6日 (水)

 これらの動向以外にも平成23年度以降に係る防衛計画の大綱の「Ⅵ 防衛力の能力発揮のための基盤」の(5)防衛装備品をめぐる国際的な環境変化に対する方策の検討では「国際共同開発・生産に参加することで、装備品の高性能化を実現しつつ、コストの高騰に対応することが先進諸国で主流になっている。このような大きな変化に対応するための方策について検討する。」旨が明記されています。これに加えまして米国時間2011年06月21日午前(日本時間21日夜)、ワシントンの米国務省で開かれました「日米安全保障協議委員会」(2プラス2)ではSM-3 BlockIIAの輸出問題に関しまして「当該移転が日本の安全保障に資する場合や国際の平和及び安定に資する場合であって,かつ,当該第三国がSM-3ブロックⅡAの更なる移転を防ぐための十分な政策を有しているときには,米国に対する武器及び武器技術の供与に関する2006年6月23日の交換公文に従い,認められ得る。」とし、それ以外の分野に関しましても「先進諸国が国際共同開発・生産を通じて,装備品の高性能化を実現しつつ,コストの高騰に対応している中,日本政府はそのような流れに対応するために現在行っている検討を促進する。米国政府は,この日本政府の努力を奨励する」としています。

また一連の上記動向にに引き続きまして続報がありました。

「年内にも三原則緩和案=防衛政務官」(2011年11月18日(金)00:03 時事通信社)

 これは神風英男防衛政務官が17日夜のBSフジの番組で明らかにしたものだそうです。緩和案の具体的な内容はまだ分かりません。この動向は空自次期戦闘機と併せて注目していきたいと思います。F35導入と武器輸出三原則緩和原案は年末までに発表され、双方が関連し合い、また日本の防衛産業の構造を根本的に変えるものとなるのかもしれません。

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