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2011年11月

2011年11月25日 (金)

米空軍のF-15改良計画に思うこと

 Flightglobalに2011年11月23日(水)10:51付でUS Air Force looks to dramatically extend F-15 service life(米空軍がF-15の寿命の大幅延長を検討)との興味深い記事が掲載されています。下記に一部抜粋と翻訳を行います。

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Boeing has launched a four-year structural analysis of the US Air Force F-15 fleet, with the aim of doubling to quadrupling the service lives of the two major variants.
F-15主要二機種の寿命を2倍から4倍に伸ばす目的でボーイング社は米空軍のF-15飛行隊の4年間の構造分析を開始した。

The USAF has also revealed new interest in critical avionics and mission system upgrades for the 40-year-old airframe, as it seeks to keep at least some of its 414 F-15C/D fighters and F-15E fighter/bombers flying for decades to come.
414機のF-15C/D戦闘機とF-15E戦闘爆撃の少なくとも一定機数を数十年に亘り運用し続けることを目指し、運用期間が40年間に亘る機体の主要アビオニクスと作戦システムの能力を向上することにも米空軍は新たに興味を示した。

Boeing's tests will determine if the service life of the F-15C/D can be extended from 9,000h to 18,000h, Jones said. The service life of the F-15E was originally set at 8,000h but could potentially be raised to 32,000h after the tests are complete.
ボーイングによる試験はF-15C/Dの寿命が9,000時間から18,000時間に延ばすことが出来るかを決定付けるであろうとJones氏(ボーイング社)は述べた。F-15Eのそもそもの寿命は8000時間に設定されていたが、試験終了後には潜在的に32,000時間に延ばすことが出来る。

If the USAF peacetime annual flight-hour average is set at 300h, the service life increase should keep both models flying for several more decades.
米空軍の平時の年間飛行時間が300時間に設定されていると仮定し、寿命延長は両方の機種を数十年に亘り飛行させ続ける筈である。

The USAF is also considering a significant capability upgrade for the entire F-15 fleet. The aircraft now rely on three ageing systems for self-defence - the ALR-56C radar warning receiver, ALQ-135 jammer and ALE-45 countermeasures dispenser. On 20 November, the USAF issued a "sources sought" notice for a digital electronic warfare system.
米空軍はF-15飛行隊全てに大幅な能力向上を検討している。同戦闘機は現時点で3種の老朽化した自機防衛システムに頼っている-ALR-56Cレーダー警戒受信器、ALQ-135ジャマー、そしてチャフ/フレア散布装置である。11月20日に米空軍がデジタル戦闘システムの"sources sought" notice 供給元探究告知を発布した。

The self-defence upgrade, which the USAF calls the eagle passive/active warning survivability system (EPAWSS), is included in the service's next five-year spending plan, but funding will not be assured until this year's final budget reviews are complete in January, Jones said.
米空軍がイーグルパッシブ/アクティブ警戒生存性システム(EPAWSS)と呼称する自己防衛向上は、今後5年間の支出計画に含まれているが、その予算は1月に今年度の予算最終見直しが完了するまで確定しないであろうとJones氏(ボーイング社)は述べた。

Preserving and upgrading the F-15 fleet would mark a sharp departure in USAF plans. Less than two years ago, Lockheed Martin officials talked openly of replacing the F-15E with the F-35A Lightning II.
F-15編隊の保存と能力向上は米空軍方針の大幅転換となるであろう。2年弱前にはLockheed Martin社の関係者はF-15Eの後継をF-35A Lightning IIにすることを公言した。


(引用及び翻訳終了)
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 この記事で最も注目したのは太字の最後の段落です。これに関しましてもやはりFlightglobalに記事があります(2010年02月04日 01:02"Lockheed Martin sees F-35A replacing USAF air superiority F-15C/Ds")。私も以前よりF-35をF-15の後継とする事にはやや懐疑的でした。F-35は第五世代機としましてF-15にはない数多くの能力を有します。しかし空戦に勝つことのみをドクトリンとして設計され、大推力のエンジンを双発としたそのF-15の機体は、将来的にも十分通用するというのが私個人の見解です。その機体の大きさと大推力エンジン双発搭載により、F-15Eというマルチロール機も誕生しました。960pxusaf_f15e_strike_eagle_iraq_19
 
(上の画像は英語版WikipediaよりF-15E 著作権はPublic Domain クリックで拡大)
 それではこのFlightglobalの記事で言及されていますEPAWSSとはどういったものなのでしょうか。少し調べてみましたところ、資料としましてはやや古いのですが、Air National Guardにより2007年11月に発行されましたThe FY09 Air National Guard Weapons Systems Modernization Requirements (2009年度予算空軍州兵武器システム近代化要求事項-リンク先はPDF-)の第63頁から第70頁にF-15戦闘機の改修に関します若干の説明があります。詳しい仕様には言及が勿論ありません。しかしそこには改修要求には下記のリストアップがあります。

AESAレーダー搭載:APG-63(V)3

VCC+ (Very High Speed Integrated Circuitry Central Computer (VHSICC) Plus):超高速統合回路セントラルコンピュータ

JHMCS

Infrared Search and Track (IRST) system:IRST

Raptor (F-22A) Data Link Integration:ラプター(F-22A)とのデータリンク統合:Link 16

EPAWSS

EGI (Embedded GPS/INS):内蔵GPS/INS

220E Engine kits - Modifies F100-PW-100 to the -220E configuration:220Eエンジンキット:F100-PW-100から-220E仕様への改装

また2008年度のRobins Regional Chamber of CommerceのAerospace Industry Committee (AIC):ロビンズ地区商工会議所(ジョージア州ヒューストン)の航空宇宙業界委員会(AIC)の資料には下記のF-15改修の分かりやすい図が掲載されています。出典は同委員会の"F-15 Weapon System"(PDF)より クリックで各画像拡大F15cd

F15e_2
 ここから分かる事としましては、米国はF-15にこれらの改修を施せば、まだ数十年は今後の脅威にも対処が可能と考えているのかもしれません(第一線ではF-22とF-35が投入されるでしょうが)。

 ここで疑問なのが日本の次期戦闘機(FX)との関係です。日本が次期戦闘機にF-35戦闘機を選定した場合にF-15非MSIPの後継にも充てるべきとの見解が一部に散見されます。

(下記画像は2011年10月27日22:31の軍事アナリスト小川和久氏によるTwitterでのつぶやき クリックで拡大) Kazuhisaogawa201110272349_2

 確かに非改修のF-15であれば微妙な判断かもしれませんが、AAM搭載数と航続距離がF-15とF-35では大きな差があります。
(下の画像はWikipedia英語版より航空自衛隊F-15J 著作権はPublic Domain クリックで拡大)

1280pxjapan_air_self_defense_force_
F-35A
AAM:中距離空対空誘導弾×4発(ステルス性重視時。但し内部搭載可能なAAMの数を6発に増やす構想があります)
戦闘行動半径:1090Km (2011年05月12日 19:21のDefense Newsの報道"F-35's Range Falls Short of Predictions"によりますと1082Kmの航続距離であり、1090Kmを達成出来ない見込みとの事です)
(下の図面はWikipedia英語版よりF-35Aの三面図 著作権はPublic Domain クリックで拡大)

800pxf35a_threeview
F-15C
AAM:中距離空対空誘導弾×4発+赤外線誘導式短距離空対空誘導弾×4発
戦闘行動半径:1967Km

これらの数値を許容できるかどうかは議論の余地があると考えます。因みに航空自衛隊のF-15JのMSIP対応には下記の改修が加えられています。
(下の画像は防衛省「平成20年度予算の概要」(PDF)より クリックで拡大)

F15
形態Ⅰ型
1.セントラルコンピューターの再換装
2.APG-63(V)1へ換装、(v)3への再改修も容易である。
3.空調設備と発電装置の改良
4.AAM-4Bの運用能力獲得
5.通信装置への電波妨害対処機能付加
6.飛行記録装置の搭載
7.射出座席の改良
8.戦闘機戦術データ・リンク(統合戦術情報伝達システム(JTIDS)/TADIL J)の搭載に向けた空間と配線の確保

形態Ⅱ型
1.ヘルメット装着式表示装置(HMD)の搭載によるAAM-5の完全な運用能力獲得
2.戦闘機戦術データ・リンク(統合戦術情報伝達システム(JTIDS)/TADIL J)の搭載

「自己防御能力の向上」
1.統合電子戦システムの搭載(レーダー警戒・電波妨害・射出型妨害の3装置の能力向上)。射出型妨害装置(チャフ・フレアディスペンサ)はAN/ALE-45JからAN/ALE-47へ換装する。
(下の画像は防衛省「平成22年度予算の概要」(PDF)より クリックで拡大)

F15j_2
IRST搭載(下の画像は平成24年度防衛省予算概算要求(PDF)より クリックで拡大)

F15j_irst_2 日本も次期戦闘機とF-15の関係に関して熟考する必要があります。今回の米空軍のF-15長期運用構想に関する最新動向は日本も参考資料とするべき材料となるでしょう。

2011年11月20日 (日)

Lockheed Martin社長インタビューに思うこと

Hires_090831d7203c032a上の写真は米国防総省のCherie Cullen氏が2009年08月31日に撮影したFort Worth, TexasにあるLockheed Martin社のF-35戦闘機の生産ラインを視察中にインタビューを受けるゲーツ国防長官(当時,右やや下)、 クリックで拡大 国防総省のPrivacy Policyにより配布自由 "Information presented on this website is considered public information and may be distributed or copied unless otherwise specified.")

航空自衛隊の次期戦闘機(FX)選定の内々定が今月末まで(閣議決定は12月末)と大詰めを迎えています。現状は国内外の報道を見ていますとやはり最有力候補はF-35であり、EuroFighterは劣勢の模様です。

「次期主力戦闘機FX 米の2機種を軸に F35とFA18、来月中に選定 性能などに加え同盟も重視」(2011年10月23日(日) 日本経済新聞)

英国Telegraph紙2011年11月13日(日)8:05PM GMT報道"Eurofighter loses ground against F-35 in Japan contract race"「日本の契約レースでF-35に対してユーロファイターが劣勢に」 (下記に一部抜粋と翻訳)
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Tokyo has been impressed with the stealth technology of the Lockheed Martin F-35, which will enable it to carry out clandestine monitoring of Chinese, North Korean and Russian military assets in the region.
日本政府は中国、北朝鮮、ロシアの軍事施設を内密に監視が可能となるLockheed Martin社F-35戦闘機のステルス技術に感銘させられている。

It also remains indebted to Washington for the assistance the US military provided in the aftermath of the March 11 earthquake.
3月11日の地震の後に米軍が提供した援助に関し、日本政府は米国政府に感謝の念を抱いたままである。

(抜粋・翻訳終了)
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その中で、Lockheed Martin社の経営最高幹部が来日しました。2011年11月17日(木)23:09の時事通信の記事「ステルス機の生産技術提供へ=F35、日米政府合意条件−ロッキード社長」と2011年11月19日(金)の日本経済新聞の記事『空自FXでロッキード社長「日本企業の関与拡大も」』にLockheed Martin社のChristopher E. Kubasik社長のインタビューが掲載されています。ある一点を除き、目新しい情報はありませんでした。趣旨としましては日本の防衛産業による製造参加をLockheed Martin社としては許容するということであり、この点はLockheed Martin社の経営幹部の従来の見解から大きく異なる点は見受けられません。但し今回は「日本企業の参画の機会が将来的に広がる可能性があるとの見方」を同社長は示しており、それは様々な面で具体性に欠けるものの、他の同社幹部の従来の発言とはやや違った点と言えるでしょう。しかしF-35の技術も時を経ればやがて最先端とは言えなくなるのですから、これは当然と言えば当然の内容ではあります。  

 その一方で今回のインタビューの中で一点だけ非常に興味深い発言があります。それは「F35の日本での組み立てが始まれば、米、イタリアに次ぐ3つ目の組み立て拠点となる」、「武器輸出三原則が緩和された場合、日本で組み立てられたF35が他国に納入されることもあり得る」としている点です。Lockheed Martin社は日本をF-35戦闘機生産のアウトソース先と考えているのかもしれません。もしそうだとしますと、それは日本の業界にとっては新たなビジネスチャンスと言えるでしょう。また今回のFX選定の40機~50機程度とライセンス生産するには少なすぎる調達数を補う構想とも言えます。20111119fx_2(写真は日本経済新聞2011年11月19日のロッキード社長のインタビュー記事 筆者にて撮影)

それでは日本国内の三原則緩和案は現状どの様な動きになっているのでしょうか。今まで当ブログにても武器輸出三原則緩和関連の話題を何度か執筆したことがありました。

菅政権の「武器輸出三原則」緩和問題に関する一考察 2010年10月20日 (水)

菅政権の社民党との連携強化と武器輸出三原則緩和見送りに思うこと 2010年12月 9日 (木)

日本がSM-3 Block IIAミサイル輸出を前向きに検討 2011年5月29日 (日)

海自飛行艇を民間転用、インド輸出想定 防衛省承認へ 2011年7月 6日 (水)

 これらの動向以外にも平成23年度以降に係る防衛計画の大綱の「Ⅵ 防衛力の能力発揮のための基盤」の(5)防衛装備品をめぐる国際的な環境変化に対する方策の検討では「国際共同開発・生産に参加することで、装備品の高性能化を実現しつつ、コストの高騰に対応することが先進諸国で主流になっている。このような大きな変化に対応するための方策について検討する。」旨が明記されています。これに加えまして米国時間2011年06月21日午前(日本時間21日夜)、ワシントンの米国務省で開かれました「日米安全保障協議委員会」(2プラス2)ではSM-3 BlockIIAの輸出問題に関しまして「当該移転が日本の安全保障に資する場合や国際の平和及び安定に資する場合であって,かつ,当該第三国がSM-3ブロックⅡAの更なる移転を防ぐための十分な政策を有しているときには,米国に対する武器及び武器技術の供与に関する2006年6月23日の交換公文に従い,認められ得る。」とし、それ以外の分野に関しましても「先進諸国が国際共同開発・生産を通じて,装備品の高性能化を実現しつつ,コストの高騰に対応している中,日本政府はそのような流れに対応するために現在行っている検討を促進する。米国政府は,この日本政府の努力を奨励する」としています。

また一連の上記動向にに引き続きまして続報がありました。

「年内にも三原則緩和案=防衛政務官」(2011年11月18日(金)00:03 時事通信社)

 これは神風英男防衛政務官が17日夜のBSフジの番組で明らかにしたものだそうです。緩和案の具体的な内容はまだ分かりません。この動向は空自次期戦闘機と併せて注目していきたいと思います。F35導入と武器輸出三原則緩和原案は年末までに発表され、双方が関連し合い、また日本の防衛産業の構造を根本的に変えるものとなるのかもしれません。

2011年11月13日 (日)

豪州ダーウィンに米国海兵隊駐留へ

Hires_111025frg14710172c(上の画像は2011年10月25日に開催された日本国防衛省に於けるレオン E パネッタ米国防長官と一川保夫 日本国防衛大臣の共同記者会見の写真 Jacob N. Bailey米国空軍三等曹長撮影 クリックで画像拡大 国防総省のPrivacy Policyにより配布自由"Information presented on this website is considered public information and may be distributed or copied unless otherwise specified. ")

 2011年10月25日(月)に開催されました一川防衛大臣とパネッタ米国防長官での会談で、パネッタ国防長官は「米国防予算をめぐる厳しい情勢にもかかわらず、米国はアジア太平洋地域におけるプレゼンスを維持し、更に強化していく」旨の発言があり、また「両閣僚は、日米サイバー戦略政策協議の意義を改めて確認するとともに、防衛当局間の緊密な情報共有等を通じて、サイバー空間をめぐる様々な課題に一層協力して取り組むことで認識が一致」しました。それは防衛省の公式ホームページでも確認出来ます。

「日米防衛相会談の概要」(平成23年10月25日)

 そしてオーストラリアでも類似の動向(同盟強化とサイバー戦への対応)があることが各報道で今までも報じられていました。

「米豪、サイバー攻撃に共同対処 安保条約の対象に」(2011年9月15日 12:11 西日本新聞)Scr_110915frg147282a

(上の写真は2011年09月15日にサンフランシスコで開催された米豪2+2 Jacob N. Bailey米国空軍三等曹長撮影 クリックで画像拡大 国防総省のPrivacy Policyにより配布自由"Information presented on this website is considered public information and may be distributed or copied unless otherwise specified. ")

そしてオーストラリアに関して新たな具体的な動きが表面化しました。それはDefense Newsの2011年11月10日 19:38"U.S. Marines to Be Based in Darwin: Report"(米海兵隊がダーウィンに駐留へ:報道)です。以下に一部抜粋と翻訳を行います。
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U.S. President Barack Obama will use a visit to Australia next week to announce that America will begin stationing Marines at a base in Darwin, reports said on Nov. 11.
11月11日の報道によるとバラク オバマ米国大統領は来週のオーストラリア訪問でダーウィン基地に米国海兵隊の駐留を表明する。

In a front page exclusive, the Sydney Morning Herald said the new permanent military presence was a sign of heightened concern about the rise of China.
一面の独占報道で、Sydney Morning Herald紙は新たな恒久的な軍事プレゼンスは、勢いを増しつつある中国に対する高まった懸念の表明であると述べた。

The U.S. will not be building a new base in Darwin, but instead will use the existing Robertson Barracks near the city.
米国はダーウィンで新たに基地を建設するのではなく、代わりに都市近郊にある現存のロバートソン兵舎を使用するであろう。

(引用、翻訳終了)
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Darwinはオーストラリアの北部にあります都市です。
(下の画像はGoogle MapよりDarwinの位置

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Robertson BarracksはDarwinから東に位置しています。
(下の画像はGoogle MapよりRobertson Barracksの位置

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(この下はGoogle MapよりRobertson Barracksの衛星写真

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Robertson BarracksはWikipedia英語版によりますとオーストラリア陸軍の第一旅団と第一航空連隊の拠点である模様です。第一旅団に関します英語版Wikipediaの記事によりますとこの十年では東ティモール、イラク、アフガニスタンにも展開した機甲部隊である旨が記載されています。
(下の写真はWikipedia英語版より第一旅団。著作権はPublic Domain クリックで写真拡大)Tandem_thurst_01第一航空連隊に関します英語版Wikipedaの記事によりますと、固定翼機と回転翼機の混成であり、ティーガー攻撃ヘリが配備されているとの事です。またカリスマブロガーのJSF氏はDarwinに関しtwitterにてこの様に述べています(画像はクリックで拡大)。Jsf20111112 前述のDefense News報道の元記事Sydney Morning Herald紙の2011年11月11日(金)の記事"US Marine base for Darwin"です。その記事には下記の様にあります。以下はその一部抜粋と翻訳です。
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He is scheduled to make the announcement with the Prime Minister, Julia Gillard, when they visit Darwin next Thursday during Mr Obama's first visit to Australia as president. The 26-hour visit will mark the 60th anniversary of the ANZUS alliance.
両首脳が来週木曜日(11月17日)にダーウィンを訪問した時に、オバマ大統領としては初のオーストラリア訪問で、彼(オバマ大統領)はジュリア ギラード首相と共に表明する予定である。26時間の訪問はANZUS同盟の60周年を記念するものとなるであろう。

Two-thirds of all US Marines are based in the Pacific, with big concentrations at US bases on Okinawa Island in Japan and Guam
全ての海兵隊員のうちの2/3が太平洋に駐留しており、沖縄とグアムの米軍基地に大半が集中している。

Mr Obama and Ms Gillard are not expected to argue that China is a factor in the decision. ''This is a strong gesture that even in the face of budget constraints, the US reaction to the winding down of the wars in Iraq and Afghanistan deployment is not to go home but to pivot'' into the Asia-Pacific, according to the former deputy secretary of state in the Obama administration, Jim Steinberg.
オバマ大統領もギラード首相の両首脳共に決定は中国が念頭にあると主張はしないと予想される。オバマ政権で国務副長官を務めたJim Steinberg氏によると「財政難に直面していても、イラクとアフガニスタンに於ける戦争の展開の終焉は帰国ではなくアジア太平洋地域への転換である」とした。

(引用、翻訳終了)
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このSydney Morning Heraldの報道に対するギラード首相の反応も報道されています。これは同じくSydney Morning Herald紙によるもので2011年11月12日13:08の記事"Gillard won’t confirm US troop reports"(ギラード氏は米軍に関する報道に明言を避ける)です。
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"We will have a wide set of discussions when President Obama comes to Australia"
「オバマ大統領のオーストラリア訪問の際に、我々は様々な議論をする」

On any specifics of what I may announce with President Obama when he’s in Australia, we’ll leave that to when we’re in Australia.
「オバマ大統領がオーストラリア滞在中に共に何を表明するかの如何なる詳細も、我々がオーストラリアに居る時まで表明しない」

Asked how the Chinese might react to such an announcement, Ms Gillard said, "We’ve been an ally of the US for 60 years. We’ve been friends for a lot longer.""It’s  not going to surprise anybody in China that Australia is an ally of the United  States."

中国がどの様に反応するかに関しての質問に対し、ギラード氏は「我々は60年間に亘り米国の同盟国であった。我々は更に長く友人であった。」「オーストラリアが米国の同盟国であることに中国の誰も驚かないであろう」

(引用、翻訳終了)
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この記事を読みましても判りますが、ギラード首相は米軍基地をダーウィンに設営する計画があるとの報道を否定していません。それどころか、米国の同盟国であることに関して言及し、むしろ認めている様にも見受けられるのです。ギラード首相に関しましては以前に当ブログでも記事を執筆したことがありました。

「豪首相が日本との安保関係強化を希望」2011年4月25日 (月)

(下の写真はWikipedia英語版よりジュリア ギラード首相(右) クリックで拡大 撮影者はISAF本部)800pxjulia_gillard_with_gen_david_h また前述の通りにサイバー戦争でも米国とオーストラリアは関係を強化していく予定です。それは政府レベルだけではなく、民間レベルでも促進されています。それに関しては興味深い記事がやはりDefense Newsに掲載されており"Lockheed Martin Unveils Australian Cyber Lab"(Lockheed Martin社がオーストラリアのサイバー研究所を公開)2011年11月10日12:19PMです。

 因みに現在TPPが各方面で大きく議論されていますが、オーストラリアも加盟交渉参加国です。日本のTPP参加問題に関する賛否は私の専門外であり、従いまして私には判りません。しかしその一方で、TPPが経済版中国包囲網的な性格をやや帯びているのではないかとの一部指摘が散見されます。
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日本経済新聞2011年11月12日(土)記事「中国、警戒感強める」
中国側から見れば「日本は米国の陣営に入る道を選んだ」と映る。
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物事の進展によっては日豪関係は極めて重要な関係となるかもしれません。

2011年11月13日(土)11:35AM追記:Marine Corps Times 2011年11月11日(金)"Marines to be based in Australia, report says"(「海兵隊がオーストラリア駐留へ」)
The U.S. will base 500 to 1,000 Marines in Australia as part of an expanded partnership between the two countries, according to media reports.
報道によると、二国間のパートナーシップの強化の一環として米国は500人から1000人の海兵隊をオーストラリアに駐留させる。

2011年11月17日(木)12:25追記:Defense News 2011年11月16日(水)13:03"U.S. to Base Marines in Australia: Obama, Gillard"(「米国海兵隊がオーストラリア駐留へ:オバマ大統領とギラード首相」)
The United States will deploy up to 2,500 Marines to northern Australia
米国は2500人規模の海兵隊をオーストラリア北部に展開させる。
The first deployment of around 250 U.S. Marines will be sent to the city of Darwin in Australia's Northern Territory in mid-2012, kicking off a rotating six-month presence of as many as 2,500 U.S. troops Down Under.
手始めに250人の米国海兵隊が2012年半ばにオーストラリア北部領土のダーウィンに派遣され、6ヶ月毎のローテーションで2500人もの米国海兵隊のプレゼンスの開始となる。The leaders also agreed to enhance cooperation between their air forces that will result in increased rotations of U.S. aircraft through northern Australia, which is closer to Asia than it is to Sydney and Melbourne.
両首脳は両国空軍の協力を拡大する事も同意し、シドニーやメルボルンよりもアジアに近いオーストラリア北部の米空軍航空機のローテーションが増加するであろう。

2011年11月20日(日)追記:Air Force Times 2011年11月16日(水)記事"Australia agreement expands USAF role there"(オーストラリア同意が米空軍の地域での役割を拡張)

Australian media is reporting that plans call for B-52 bombers, F/A-18 attack aircraft, C-17 transports and aerial refueling tankers to operate out of the Australian air force facility at Tindal, about 200 miles southeast of Darwin.

B-52爆撃機、F/A-18攻撃機、C-17輸送機、そして給油機がDarwinから南東約200マイルのTindalにあるオーストラリア空軍施設から運用されることを計画で必須とされているとオーストラリアのメディアは報道している。

(下二枚の画像はGoogle Mapよりティンダルの位置と同空軍基地/空港の衛星写真)


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2011年11月 5日 (土)

Lockheed Martin社が日本側に生産技術全面開示の意向を表明

Hires_090831d7203c030a_3上の写真は2009年08月31日に国防総省スタッフCherie Cullen氏により撮影されたFort Worth, TexasにあるF-35戦闘機の生産ラインを視察中のゲーツ国防長官(当時) 国防総省のPrivacy Policyにより配布自由"Information presented on this website is considered public information and may be distributed or copied unless otherwise specified. " クリックで画像拡大)

 
 Lockheed Martin社がF-35戦闘機の機体や部品などの生産技術を全面的に日本側に公開する用意があることを明らかにした旨が日刊工業新聞の2011年11月03日の記事「米ロッキード・マーティン、「F35」生産技術を日本に全面公開」で報じられました。日刊工業新聞のインタビューに対しフィリップ・ジョーガリオ副社長戦略パートナー活動担当が述べた模様です(インターネット版では掲載されていませんが、新聞紙にはインタビューの概要が掲載されています)。20111103f35(上の画像は筆者にて撮影のその記事の写真)

2011年11月07日(月)追記:日刊工業新聞記事「米ロッキード・マーティン、 「F35」 生産技術を日本に全面公開−次期「 FX 」選定」完全版がネットに掲載

 その一方で日本時間の2011年11月03日(木)21:00現在でLockheed Martin社の公式ホームページ公式TwitterアカウントF-35の公式ホームページ公式Twitterアカウントのいずれにもそういった趣旨のアナウンスはありませんでした。

 この報道によりますと「フィリップ・ジョーガリオ副社長戦略パートナー活動担当は「戦闘機の技術・性能をどこまで開示するかは、米政府の方針だ。しかし、一民間企業として生産技術について全面的に開示する用意がある」と述べた。」としています。 しかしこの「全面的に開示」ですが、まずそれが直ちに日本国内でのライセンス生産やアセンブリーに結びつかない可能性があることを留意する必要もあると思います。それは開示された情報の内容(ハードウェアのみならずソフトウェアも含むのか)、そして情報開示の主旨が不明であるからです。提供された情報を活用し日本で国内生産をしても構わないということなのか、一部部材の国内生産や機体アセンブリーを行うに際しての関連情報なのか、若しくは日本でF-35戦闘機を運用するに当たり航空自衛隊やMHI等で整備/メンテナンスを実施する際の参考資料程度なのかが分かりません。

 今回のインタビューでフィリップ・ジョーガリオ副社長は「ライセンス生産比率などは明らかに出来ない」としています。これに関しましては、やや前の情報ですが、Twitter上でF-35のライセンス生産比率は50%以上と2011年10月28日に小川和久氏がつぶやいています。Twtrjpuserkazuhisa_ogawastatus129_3
 またもう一点留意する必要があるのが「戦闘機の技術・性能をどこまで開示するかは、米政府の方針だ」と情報開示はあくまでも米国政府の承認を前提としていることです。その点に関しましては米国政府とLockheed Martin社の間である程度のコンセンサスが形成されているかもしれません。2011年01月18日(火)のWALL STREET JOURNALの記事に於きましてLockheed Martin社のF-35プログラム事業部長のコメントとしまして下記の記述が見受けられます。 (下記記事一部抜粋及び翻訳)
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“U.S. government has asked Lockheed to provide preliminary information on how it could build the Joint Strike Fighter with Japanese industrial input, building either major subcomponents or completing final assembly in Japan.”
日本国内での主要部品の製造ないしは最終アセンブリーでどの様に日本の業界とJSFを製造できるか関してロッキード社に米国政府が情報提供を要請した。

(引用終了)
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そしてそれは日本の防衛省に提出された提案書に明記されていると思われます。提案書では生産方式に関する情報の提供も要求しています(2011年4月13日18時10分 NHK)。その一方でF-35をライセンス生産するだけの技術力は日本にはないとする識者の見解は何度か当ブログでも掲載しました(2011年7月 2日 (土)執筆「F-35のメンテナンスと国内生産可能性について」)。

 その一方で個人的に今回のこの日刊工業新聞の報道で非常に興味深く感じた点があり、それは技術移転の方法にインタビューで言及している点です(注:この部分はネットには掲載されていません)。フィリップ ジョーガリオ副社長はインタビューで「日本の技術者を当社工場に受け入れて研修をする。一方、日本の工場に技術者を派遣し、設備導入などを支援する。第1期目の4機は当社で組み立てて納める。2期目から日本での最終組み立てに移行したい」と述べています。

 夢のある話ではありますが、米国/Lockheed Martin社の焦りもやや透けて見えます。それはインド次期戦闘機選定MMRCAで決定寸前にインド側に突然F-35売却を提案したことからも窺えます。
U.S. Ready To Sell F-35 to India: Pentagon (Defense News 2011年11月02日)
尤もこの話は以前より水面下で打診されていた可能性もありますが(詳細に関しましては当ブログ2011年8月 6日 (土)記事「クリントン国務長官がインドにF-35を破格の値段で提案か」を参照願います)。

 現段階では日本に対する上記の情報開示の提案は公式なものではなく、もしF-35を選定するのであれば米側/メーカーに書面で確約させることが重要です。リップサービスや誠意条項はまず実効性がないと考えた方がいいと思われます。それは2016年の初号機納入との納期に関する日本側の要求を履行困難になった場合も、また単価面でも様々なケースを想定し、書面に署名して頂くことが必須ではないでしょうか。

2011年11月07日(月)追記:Mr.トリデ氏より2011年11月 5日 (土) 10時45分にコメント欄に情報をご提供頂きました、『週間ダイヤモンド』特別レポート(2011年11月4日)記事「日本は“世界の最先端”に踊り出るチャンスがある」――FX(次期主力戦闘機)の選定で最有力視される米ロッキード・マーティン社の経営幹部を直撃 フィリップ・N・ジョーガリオ副社長インタビュー をリンクしました。

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