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2012年2月22日 (水)

Lockheed Martin社がAir and Missile Defense Radarの動画を公開

 やや前の話ですがLockheed Martin社のYouTube公式アカウントに2012年01月31日(火)に興味深い動画がアップロードされました。 Air and Missile Defense Radarのシミュレーション動画です。

 このレーダーの詳細に関しましては米国海軍の公式ホームページのFact Fileにも記載があります。下記にその内容の一部抜粋と翻訳を行います。
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The Air and Missile Defense Radar (AMDR) suite is being developed to fulfill Integrated Air and Missile Defense requirements for multiple ship classes. This suite consists of a S-Band radar (AMDR-S), a X-band radar and a Radar Suite Controller (RSC). AMDR will provide multi-mission capabilities, simultaneously supporting long range, exoatmospheric detection, tracking and discrimination of ballistic missiles, as well as Area and Self Defense against air and surface threats. For the Ballistic Missile Defense capability, increased radar sensitivity and bandwidth over current radar systems are needed to detect, track and support engagements of advanced ballistic missile threats at the required ranges, concurrent with Area and Self Defense against Air and Surface threats. For the Area Air Defense and Self Defense capability, increased sensitivity and clutter capability is needed to detect, react to, and engage stressing Very Low Observable/Very Low Flyer (VLO/VLF) threats in the presence of heavy land, sea, and rain clutter.
防空ミサイル防衛レーダー(AMDR)スイーツは多種の船級の統合された防空とミサイル防衛要求を満たすために開発されている。このスイーツはSバンドレーダー(AMDR-S)、Xバンドレーダー及びレーダースイーツコントローラー(RSC)で構成される。AMDRは長距離で大気圏外に於ける弾道ミサイルの探知・追跡・識別と、航空地上からの脅威に対して艦隊防空及び個艦防空も同様に同時に受け持ち、多用途任務能力を提供するであろう。弾道ミサイル防衛能力に関しては、経空脅威と地上からの脅威に対して艦隊防空及び個艦防空と同時並行的に、先進的な弾道ミサイル脅威を必要な距離で探知・追跡・交戦する為に、現行のレーダーシステムより増強されたレーダー探知と帯域幅が必要とされる。艦隊防空及び個艦防空能力に関しては、切迫した超低視認性で超低空飛行(VLO/VLF)の脅威を厳しい地上、波、雨クラッターの中で感知・反応・交戦する為に増強された感度とクラッター処理能力が必要とされる。

(引用及び翻訳終了)
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 要約しますと、YouTubeの動画でも分かりますが弾道ミサイル防衛と艦隊防空と個艦防衛を同時に対処可能な、クラッター処理能力に優れた、低空を飛行する低視認性目標も補足可能な新型レーダーと言えるでしょう。一説によりますと、イージス艦がミサイル防衛の任に当たる際に、航空機や対艦ミサイルに対する隙が生じるとも言われています。但し弾道ミサイル対応時にも、イージス艦が対艦攻撃に同時に対処可能なことが2007年4月26日に米海軍により実施されました弾道ミサイル迎撃実験で実証されました(FTM-11再試験 これはYouTubeに投稿されましたその時の動画です)。

 しかし日本はあきづき型護衛艦を配備してその対策としており、その旨は護衛艦(5,000トン型DD)に関します平成18年度政策評価書(事前の事業評価-PDF)にも下記の通り記載があります。

「イージス艦が、弾道ミサイル警戒及び対処任務に従事している際に、航空機、潜水艦、水上艦艇等による攻撃から防護する」

(下の画像は防衛省2008年度概算要求の概要より5000トン型DD)

19dd

 問題は将来的に日本がAMDRを搭載した新型DDGを導入する場合です。その場合はイージス艦が弾道ミサイル防衛の任務遂行中の経空脅威に対処する為に、イージス艦を護衛する汎用護衛艦に高度の防空能力が必要と財務省に要求することが難しくなるかもしれません。尤もそれは当面の間は先の課題となるかもしれませんが、米海軍がイージス艦の生産を長期に亘り継続する可能性が高く、何らかの住み分けを考える必要性が生じるのではないでしょうか。

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コメント

管理人様

興味深い情報、ありがとうございます。日本の方ですが、「あきづき型」DDは4隻で打ち止めとなり、別途25DDが調達されるそうです。25DDについては、仕様がまだ公開されていませんが、「世界の艦船」に出ている情報では、どうも「あきづき型」よりもスペックダウンしたものになりそうです。
これが、現在の汎用護衛艦の代替えになる可能性が高いと言われています。今日の情報を加味すると、「あきづき型」が4隻で打ち止めになる理由がわかるような気がします。

F-35に関する最新のニュースですけど 空自はどうやら導入機体数を42機から29機に純減するようですね
もう日本の防空に穴が開くのは確実ですね

ブリンデン氏
こんばんは。防衛省もこの情報を把握していると思われます。確かに「あきづき型」DDが4隻で打ち止めとなる背景にこの技術もあるのかもしれませんが、それよりも財政的な要因が多いかもしれません。そもそもの「あきづき型」は構想段階ではより先進的な形状でした(マストがカバーされている、対艦ミサイルもカバーされている)。しかし完成型はより保守的な形状でした。

名無し様
土日に新記事を執筆する予定ですが(体調不良、インフルエンザで挫折するかもしれませんが)、防衛省はキャンセルも視野に入れていると発言し米側を牽制しました。
しかし「空自はどうやら導入機体数を42機から29機に純減」と仰せになられていますが、これは米空軍のことであって、航空自衛隊のことではないと思います。

今晩は、

AMDRの想定しているのは米海軍の艦艇に対して弾道ミサイルと通常の対艦ミサイル(ASM/SSM)を組み合わせて攻撃をかけてきそうな相手の様ですね。対艦攻撃に通常弾頭の弾道弾が果たして有効な兵器になりうるのか、調べていたらこんな記事を見つけました。

http://janafa.com/ronbun/2011-0124.pdf

弾道弾で艦船のような移動目標を狙えるのか疑問でしたが、パーシングIIなどのように終末誘導可能な再突入体を持つ弾道ミサイルは70年代に既に前例がありますし、それから30年以上たった現在では更に進歩したものが中国によって開発されているかも知れません。少なくともゲーツ米国防長官、米海軍の現役軍人(太平洋軍司令官)などがDF21D ASBMに対して懸念を表明しており、その脅威が現実になりつつあるとする論文も出ているようです(Andrew Erickson and Gabe Collins, “China Deploys World’s First Long-Range, Land-Based ‘Carrier Killer’: DF-21D Anti-Ship Ballistic Missile (ASBM) Reaches ‘Initial Operational Capability’ (IOC),”)。
上の記事で興味深いのはASBMは単独で用いられるのではなく、他の対艦攻撃兵器との組み合わせで米空母機動部隊の防御網を突破するように使われるであろう(15-16ページ目)と考えている点で、それが現実になりつつあるならAMDRの持つ意味も見えてくると思います。

MAT氏
こんばんは。動画を見ますとこのレーダーはECCM能力も有する模様です。MAT氏もご存じのことと思いますが、対艦弾道ミサイルの概念自体は新しいものではなく、旧ソ連でも研究されていましたね。十分な効果を発揮する見込みがない為に結局のところは実用化されませんでしたね。
パーシングIIは対地攻撃(固定目標)ですから、移動目標に同じ効果が期待出来るかどうかは私には判断が難しいところです。特に米空母機動部隊の正確な位置を継続的にリアルタイムで把握するのは困難ではないかと考えます。その旨は複数のサイトでも指摘されています。
http://www004.upp.so-net.ne.jp/weapon/asbm.htm
http://obiekt.seesaa.net/article/121430076.html
それでもMAT氏の仰せのとおりに飽和攻撃の一環として使用するのであれば、確かに有効と言えるでしょう。このAMDRはMAT氏のご指摘の通りにそういった脅威に対して包括的に対処するものと言えるでしょう。

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