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2012年3月 7日 (水)

「日英武器共同開発」の報道は誤報

Photo

(上の画像は「平成23年度ライフサイクルコスト管理年次報告書」(PDF)より火力戦闘車 クリックで画像拡大)
 

 2012年3月3日(土)7時55分に産経新聞が「日英で武器共同開発 榴弾砲装填など 来月合意目指す」と報じました。

 この記事の主旨は下記の三点です。

1.155ミリ榴弾(りゅうだん)砲(火砲)の「自動装填(そうてん)装置」など4案件の共同開発を英側が日本に打診している。

2.キャメロン英首相が4月に訪日した際の首脳会談で正式合意することを野田総理が希望している。

3.英側は艦艇のエンジンなど3案件での共同開発も打診している

 しかし私はこの報道に関しましては非常に懐疑的でした。何故ならば産経新聞以外でこの報道を報じている新聞がなかったからです。そして些細な点かもしれませんが、英国のAS-90はautomated loading system=自動装填装置を有しています

800pxas90_selfpropelled_artillery
(上の写真は英語版WikipediaよりAS-90 著作権はPublic Domain クリックで画像拡大)
それでも興味深い内容であった為に内閣官房長官記者会見日本国外務省日本国防衛省英国首相公式ホームページ英国外務省駐日英国大使館のサイトを閲覧しましたが、何れも日英武器共同開発に言及するものはありませんでしたし、四月に英国首相が訪日することも確認出来ませんでした。

 海外でこの件に関して報じているマスメディアがないかも調べました。それに関しましては多数の海外サイトで報じられている事が直ちに検索サイトで分かります。その中の一つにDefense Newsによる2012年03月03日の記事"Japan, U.K. Eye Joint Arms Development(「日本と英国が武器共同開発を視野に」)"との記事がありました。しかしこのDefense Newsの記事もソースが前述の産経新聞の記事となっています。

a newspaper reported March 3.
新聞が3月3日に報じたところによると

Sankei Shimbun said.
産経新聞は述べた

 その他の海外の報道も産経新聞を引用・翻訳するのみで、独自のソースで検証したメディアはありませんでした。

そして昨日6日の防衛大臣の公式記者会見により今回のこの報道が誤報であったことが確定となりました。

防衛大臣記者会見 平成24年3月6日(09時48分~09時55分)

-------------------------------------------------------------------
Q:英国と武器・装備品の共同開発に踏み切るという方針を固めたという報道がありますが、これについて事実確認をお願いします。

A:ご指摘のような事実は一切ありません。具体的にどのような防衛装備品等の国際共同開発あるいは生産を行うかについては、ご存知のとおり昨年末に官房長官談話として述べられておるところでございます。まず大前提といたしまして、平和国家としての基本理念を堅持しつつ、個別に要請があれば判断していくということで、今、防衛省は考えておるところでございます。
-------------------------------------------------------------------
 産経新聞を批判することは簡単でしょう。しかし今回の報道の背景を考えると興味深いかもしれません。何故ならば産経新聞としましては何かしらソースがあったので報じたと考えられるからです。武器輸出三原則が緩和された以上は、今後も様々な動向が出てくると思います。今後も具体的な動向があった場合は記事を執筆していきます。

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軍事」カテゴリの記事

コメント

米以外との兵器共同開発するには丁度良い相手だと思っていたので誤報なら残念です

産経は・・・相変わらず良い仕事しますね

AS-90の自動装填装置は99式よりかなり単純な構造です。まぁ産経の解説部分もおかしいのですが、この記事の説明もおかしいですね。

モンキー氏
夢のある話でしたので私も落胆しました。尤も日本側のメリットが記事からは見えにくい話でもあったのですが。

テンキー氏
>自動装填装置
実はこの部分は言及するか否か私が最も迷った部分でした。AS-90に関しては余り詳しい資料(特にメーカーの公式ホームページ等)を見つける事が出来ませんでした。
もしテンキー氏がAS-90に関します詳細な資料があるのであれば、ご提示頂ければ大変幸いです。記事を補足します。

おばんでやす

そういえば、F-35の亀裂が見付かった件も、産経のみが報道したんじゃなかったっけ? 野党(特に共産社民)や中韓を刺激(!?)しない為に火消しに走ったか? 我々日本国民にとって、国防は最大の福祉ですから「絵に描いた餅」で終わって欲しくないですねぇ(-.-;)

土方氏
>産経新聞
防衛問題に詳しい一部の識者の方々からは産経新聞の評価は余り高くはありません。
【やばいぞ産経】田村秀男はFSX要求仕様も知らないで記事を書いていた事が発覚
http://obiekt.seesaa.net/article/49298967.html

対空母に空母しか浮かんでこない発想の貧困: 数多久遠のブログ シミュレーション小説と防衛雑感
http://kuon-amata.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-67b1.html

それは産経新聞がや事実誤認の記事を心情的理由で執筆することがあるからだと思います。モンキー氏の「産経は・・・相変わらず良い仕事しますね」というコメントもそういった趣旨なのです。
F-35戦闘機の亀裂に関しましては、複数のマスコミが報じましたが、ヴェンレット海軍中将のインタビューを正確に報じなかったことは当ブログでも指摘しました。
http://paper-wasp.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/nhk-d225.html
http://paper-wasp.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/f-35-d421.html
今回の日英武器共同開発に関しましても、純粋に所謂「飛ばし記事」の可能性があります。

ま、産経は過去にもこの筋の誤報は多いですから。

共同開発の話は誤報でしたか

ところで、日本の自走砲自動装填システムはそれほど良いものなのでしょうか?
外に情報を公開しない日本の兵器で共同開発の話が来るとすればまず、素材系だと思うのですが??

キンタ氏
 産経新聞は誤報がやや多いですね。産経新聞ではありませんがこちらも真偽不明でバイアスのある記事となっています。
多用途ヘリ 川重に決定 防衛省(2012年3月7日 朝刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012030702000026.html

フラケ氏
99式自走155mmりゅう弾砲に関しましては砲弾と共に装薬も自動で装填され、最大で毎分6発以上、3分間で18発以上の発射速度を有するとされています。それに対してAS90はAn automated loading system enables the gun to fire with a burst rate of three rounds in less than ten seconds.(10秒未満で3発発射)との非公式ソースがあります。複数のサイトでautomated loading system となっているので、恐らく間違いはないと思われますが、それが99式と同様に砲弾と共に装薬も自動で装填されるのか、それとも砲弾のみなのか、私の知識不足と調査不足により具体的な情報を得ることが出来ませんでした。


こんにちは

あれから続報というか、類似情報というか―が無いから、賢兄の言う通り「飛ばし記事」なんですかねぇ(`o´)
何時にも無い、英のユーロファイターの売り込み以来、UHXはユーロコプターと共同開発~なんて勝手に空想したんですがねぇ…ま、勝手な空想は所詮、勝手な空想に終わる運命ですかい(-.-;)
でも、何らかの形でEUとも連携したいモンですねぇ…

土方氏
そもそもUH-XはOH-1の発展大型化かUH-1Jの改良型が最有力候補でしたので、初めから共同開発との選択肢はなかったと思います。
その他の装備でもドクトリンが一致して日本側にもメリットがあるのであれば共同開発もオプションの一つではあるかもしれませんね。

おはようございます

ユーロコプターとの共同開発は、私の勝手な空想として―それでも小はシグザウェル、大はボフォースと、欧製の兵器を買った事ありますからねぇ…露の北海艦隊を睨みたい英と、中の太平洋艦隊を睨みたい我が国と、思惑というか―が、一致しませんかねぇ…特に対潜兵器とか…

土方氏
我が国に利益があるのであれば共同開発も構いませんが、米国製の同等品の性能を上回ることと、有事の際に米軍と互換性があること/部材の安定供給が可能であることも必須条件です。

こんにちは

対潜ミサイルといった、直接兵器に目が奪われがちですが…ソナーとかセンサーといった、補助兵器はイカンのですかい?

横から失礼します

ソナーやレーダー、センサーといった電子兵装は、はっきり言って砲熕兵器や誘導弾よりも圧倒的に機密のレベルが高いです
とりわけ対潜水艦装備や電子戦装備は、技術力と同時にそれまで地道に収集してきた情報(艦艇の音紋や通信・ジャミングのパターンなど、同盟国であっても開示しないような情報)が必要となりますので、輸出はもとより共同開発も非常にハードルが高いと考えます。
事実、こんごう型イージス護衛艦の建造時、アメリカはイージスシステムやSM2などは日本への輸出を認めましたが、A.バーク級に搭載されている統合対潜システムであるAN/SQQ-89、及びSLQ-32電子戦装置は最高レベルの機密にあたるため輸出されず、日本が独自開発した国産品を搭載しています
F-15Jでも同様に、電子戦兵装関連は輸出が認められず国産品を使用しています
そのため、これらのセンサー類の共同開発は正面装備の共同開発よりも難しいでしょう
欧州となら尚更です

なお、対潜作戦に関してですが、日本がアスロックによる艦艇からの直接攻撃を哨戒ヘリと同じくらい重視しているのに対し、欧州の海軍では対潜ヘリによる魚雷投射が主流で、艦自体には魚雷防御用の短魚雷やデコイ程度しか搭載していないことが多いです
ドクトリンが一致しないので当面共同開発することは無いでしょう
ちなみに、日本と同じくSUMを重視しているのはロシア海軍です

土方氏
2S19氏が述べられている通りに電子戦やセンサーの技術に関しましては非常にセンシティブな情報です。この情報が外国に漏洩しますと対抗/欺瞞手段を構築される可能性もあります。

2S19氏
分かりやすいコメント誠に有難うございます。

おはようございます

3/30を以って退院です。後は6月上旬までリハビリです。

アィヤ~~shock そうですた。F-15であれF-2であれ、電探は自前ですた(`o´)
我が国は情報保全能力が、甚だ乏しいと言わざるを得ない惨状ですからねぇ…


そっかぁ、FXで仮にユーロファイターが選定されたとしても、BAEは「キャプターE」までは認めないってオチですかねぇ…いやいや、或いは「キャプターE」よりも、自前の方が余っ程優秀か!?

土方氏
F-2のJ/APG-2はF/A-18E/FのAN/APG-79 AESAレーダーのスペックを上回るとのコメントが一部から出ています(しかしAESAの性能は機密の筈ですので、どの程度まで信憑性があるか分かりません)。

4月4日、毎日新聞に「日英で武器共同開発に着手」との趣旨の記事が掲載されました。具体的な言及はほとんどなく、とりあえず打ち合わせを始めるというニュアンス。野田首相とキャメロン英首相との会談も4月10日に予定されているとのことでした。気になったのは政府筋の「F-X選定で英国が強く推したユーロファイターではなくF-35を選定した埋め合わせ」というコメント。既定の路線があったことを匂わせたのかもしれません。

毎日新聞の記事を読んで見ましたが、今回の話は共同開発に向けた枠組み作りという意味合いのようですね。『「戦闘機などの大型案件ではなく装備品など小型のものから徐々に進める」(外務省幹部)意向』と書いてありますし、やはり榴弾砲云々は誤報じゃないでしょうか?

仮に日英連携が事実だとしてみると将来の武器やシステムの開発の成果はともかくも、中国に対する牽制の意味合いはあると思います。中国にしてみればマラッカ海峡周辺国、インド、アフリカ諸国に対して少なからず政治的影響力を行使し得る英国と、目障りな日本との連携は無視しにくい現実と映るのではないでしょうか。もろに権益がぶつかりあう地域にあって「新・日英同盟」はうっとおしい存在でしょう。

毎日と時事の飛ばしで無ければどうやら英と共同開発・生産が解禁されるようですね
こう考えてみると産経の報道の時には防衛省は否定していたのに何とも

公表前に産経が情報を漏らしたのが気に入らなかったのか
もしくは記事を出した時点では決定では無かったのかというところなんでしょうが・・・

まぁどちらにしろ英との共同開発生産は大歓迎ですw
米一辺倒では日本にとっても米にとってもよろしくないかと

小さい事から始めてゆくゆくは大きい開発に繋げて貰いたい

ところでアシナガバチさん体調でも崩されたのですか?
最近記事が更新されてないのでちょっと心配しておりますです・・・

まりゅー氏、Amber氏、モンキー氏
日経新聞でも報じられましたので、枠組み自体は事実なのでしょう。しかしその一方で「戦闘機、火器、銃器は想定しておらず」となっているので、『155ミリ榴弾(りゅうだん)砲(火砲)の「自動装填(そうてん)装置』」との部分に関しましては「ご指摘のような事実は一切ありません」となるのでしょう。英国との関係も配慮したのではないでしょうか。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819481E2E6E2E3908DE2E6E2E6E0E2E3E08297EAE2E2E2;at=DGXZZO0195166008122009000000

モンキー氏
大丈夫です。ご心配頂きまして有難うございます。やや忙しかったので新記事を執筆出来ませんでした。

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