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2012年5月

2012年5月28日 (月)

米国海兵隊のケースレス弾開発に思う課題

Dsc02748(上の写真は筆者の友人であるDagger_zero、天山氏により撮影の陸自のMINIMI 本人の承諾を得て掲載 クリックで画像拡大 薬莢袋が見える ) 

 2012年05月21日(月)08:20:03EDTのMarine CorpsTimesに"Caseless ammo could cut 25lbs. from gear(ケースレス弾が装備の25ポンドの軽減化を可能に)"との興味深い記事が掲載されました。下記にその記事の一部を抜粋し翻訳します。(筆者注:1ポンド=0.45359237Kg, 25ポンド=11.33980925Kg)

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The Marine Corps and Army are developing new caseless and case-telescoped ammunition that, when partnered with a new light machine gun also in development, could significantly cut the burden on troops in combat. And perhaps more significant than that, in the coming years this revolutionary ammo could drive production of the Corps’ next service rifle.
海兵隊と陸軍は新たなケースレス弾とテレスコープ弾を開発しており、同じく開発中の新型軽量機関銃と組み合わせれば、戦闘中の兵士の負担を大幅に軽減できる。そしておそらく更に重要な事であるが、この革新的な弾薬は将来的に海兵隊の次期正式小銃の生産に駆り立てるかもしれない。

Dropping weight
重量軽減
Caseless ammunition, which is free of the heavy brass casings found on traditional cartridges, will allow Marines to carry more rounds or simply shed weight-up to 25 pounds for the typical M249 Squad Automatic Weapon gunner, said George Solhan, the Office of Naval Research’s deputy chief researcher for expeditionary maneuver warfare.Some of the ammo and weapon systems now in development could be ready for action in just a year or two, according to researchers.
ケースレス弾は伝統的な薬莢に見られる真鍮製ケースがなく、海兵隊により多くの弾薬を携帯可能とするか、単純に典型的なM249分隊自動火器射手から25ポンドまでの重量を軽量化 すると海軍研究事務所のGeorge Solhan遠征機動戦研究副主任は述べた。研究者によると現在開発中の幾つかの弾薬や兵器は一年か二年で実用化されるかもしれない。

M249: 51.3 pounds when fully loaded with 1,000 rounds of linked ammo — 17.5 pounds for the weapon, 33.8 pounds for the ammo.
M249: 1000発の弾帯で満載された時は51.3ポンド-本体で17.5ポンド、弾薬で33.8ポンド
( 筆者注:51.3ポンド=23.269288581Kg、17.5ポンド=7.937866475Kg、33.8ポンド=15.331422106Kg )

Marine upgrade: 26.9 pounds — 9.9 pounds for weapon, 17 pounds for ammo.
海兵隊改良:26.9ポンド-本体で9.9ポンド、弾薬で17ポンド
( 筆者注:26.9ポンド=12.201634753Kg、9.9ポンド=4.490564463Kg、17ポンド=7.71107029Kg )

Army upgrade: 30.6 pounds — 9.4 pounds for weapon, 21.2 pounds for ammo.
陸軍改良:30.6ポンド-本体で9.4ポンド、弾薬で21.2ポンド
( 筆者注:30.6ポンド=13.879926522Kg、9.4ポンド=4.263768278000001Kg、21.2ポンド=9.616158244000001Kg)

The associated cost and effort has caused many to give pause. And while Solhan acknowledges that pushback, he dismisses it as shortsighted given the potential payoff for infantrymen.
関連の費用と努力が多くの関係者を躊躇わせた。Solhan遠征機動戦研究副主任はその後退を認知しているが、歩兵にとっての利点を考慮すればそれは短絡的であると退けた。

“For the cost of a couple of current-generation jet fighters,” he said, “you could do that for the entire Army and Marine Corps.”
「二機の現世代戦闘機の価格で、陸軍と海兵隊全体にそうすることが出来る」と彼は述べた。

Here, the Marine Corps and Army are working on separate scales. The Army is further along in developing what are known as case-telescoped 5.56mm rounds, which use a polymer cylinder that entirely encases the bullet and propellant, and pose fewer technical challenges than caseless ammo.
これに関しては、海兵隊と陸軍は異なったスケールで作業している。陸軍は弾丸と推進剤を完全に包み込むポリマー円管を使用し、ケースレス弾よりも技術的課題の少ないテレスコープ式5.56mm弾として知られている物の開発で先行している。

What the Corps wants
海兵隊が望むもの

The Marine Corps’ approach — calling for caseless rather than case telescoped — is more extreme and will take several years to refine, according to Paul Shipley, program manager for Textron Systems’ Lightweight Small Arms Technologies project. A thousand rounds weigh just 17 pounds — half the load of standard 5.56mm rounds used by SAW gunners now.
テキストロンシステム社の軽量小火器技術プロジェクトのPaul Shipleyプログラム部長によると海兵隊のアプローチ-テレスコープ弾よりもケースレスを要求しており-は更に極端で清廉するのに数年間は要するであろう。1000発あ17ポンドの重量であり、現在のSAW射手により使われている標準の5.56mm弾の半分の重量である

The entire round is fed into the chamber, and upon ignition the primers and propellant case are consumed, leaving nothing to be ejected. The ballistic qualities of the bullet in flight are nearly identical to current cartridges, and the new rounds are in fact safer because they are less likely to explode when exposed to fire, developers say. That, paired with an innovative mechanism known as a “rotating chamber” pioneered by Heckler & Koch in the 1980s, makes for a highly reliable machine gun that should help eliminate failures, according to designers.
弾全体が薬室に供給されて、雷管と推進剤の発火に伴い包は消費されて、何も排莢されない。開発者によると、弾丸の飛行中の弾道の質は現行のカートリッジとほぼ同一であり、火に晒されても暴発の可能性を低くしており、新型弾は事実上より安全である。それに、1980年代にヘッケラー&コッホ社により開発された「回転式薬室」として知られる革新的な構造と組み合わされ、不具合の除去の助けとなる信頼性の高い機関銃となるであろうと開発者はしている。

The rotating chamber moves in line with a feed tray above the barrel. A belt-fed round is rammed in and the chamber swings down, in line with the barrel, before being fired. The chamber then oscillates in front of the belt to accept another round. If a chambered round fails to fire, the following round will simply push it out the front of the chamber, ejecting it. The gun continues to fire without missing a beat, Shipley said.
回転式薬室は銃身の上にあるフィードトレーと一致して作動する。発射前にベルト給弾が装填され薬室がスイングし、銃身と一致する。更なる弾を受け入れる為に薬室はそれからベルトの前に回る。薬室内の弾が発射失敗した場合は、後続の弾が薬室の前に単純に押し出し、排出する。銃はテンポを乱すことなく発射し続けるであろうとShipley氏は述べた。

(引用及び翻訳終了)
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 最後の機構に関する説明が分かり難かったと思われますが、WikipediaのG11の項目に理解を助ける写真と図が掲載されていました。1280pxg11_schnittmodell(上の写真はWikipediaよりG11の断面写真 2009年8月26日にBojoe氏が撮影 銃身の上に弾倉があるのが分かる クリックで写真拡大)

Evers_hk_g11_feed
(上の画像はWikipediaよりG11の装弾機構 2008年3月22日にEvers氏が製図 クリックで画像拡大)

 そして下の画像はDTIC(アメリカ国防技術情報センター)が配布しているケースレス弾に関するPDF資料からケースレス弾の図面です(クリックで画像拡大)。556_mm_caseless_ammunition_concept
そしてこの動画はYouTubeに投稿された新型軽量機関銃の動画です。

 この記事に巻する私の第一印象ですが、確かにこれ程の大幅な軽量化されました場合は兵士の負担の大幅な軽減化となりますが、将来的にこの弾薬が正式小銃にまで普及した場合の自衛隊にどの様な影響を与えるかが気になりました。

 またこの新型弾薬を研究している部門が"expeditionary maneuver warfare"(遠征機動戦)研究部門である件も何故この部門なのかが個人的にはやや気になる部分です(ドクトリンの関係)。

 この記事によりますと「将来的に海兵隊の次期正式小銃の生産に駆り立てるかもしれない」との事ですから、そうしますと同じ米軍で陸軍はテレスコープ弾で海兵隊がケースレス弾の二方式が併存するのは望ましいことではなく、やがて一つに収斂していく可能性も高いと思われます。

 もしそれが正式小銃まで普及しなくとも新型軽量機関銃の弾薬となった場合も若干の影響があるかもしれません。

 まず自衛隊としましては最大の同盟国の弾薬がそうなりました場合は、自衛隊としましてもそれに対応する必要にも迫られるでしょう。そうしますと新たな小銃の開発も必要となります。それは技術力、納期(開発期間と普及の両方の意味合いで)、財政的負担(米国とは製造基盤も生産ロットも異なり、戦闘機二機分とはいかないかもしれません)、弾薬の備蓄、新方式移行に伴う教育体制など課題はかなり多いと考えられるのです。尤もこれは米国の同盟国全てに言えるでしょう。

 しかしケースレス弾となった場合は薬莢袋も薬莢拾いも不要となりますので、軽量化と合わせて考えますと隊員の負担の大幅な軽減となります。Dsc02836(上の写真は筆者の友人であるDagger_zero、天山氏により撮影のMINIMIや89式小銃を構えている陸自隊員 本人の承諾を得て掲載 クリックで画像拡大 薬莢袋が見える ) 

 その一方で、ケースレス弾開発自体に課題がない訳ではなく、通常なら薬莢と共に排出される発射熱が薬室内に蓄積されて暴発を引き起こすコックオフ現象など諸課題もあり、また元記事では従来型と弾道が変わらないとしていますが、その信頼性を如何に獲得していくのかとの根本的な課題があります。従来型の薬莢は発射の圧を前方に向くように薬莢自体がシールしており、テレスコープ弾も外装筒が同じ役割を果たします。しかしケースレス弾は薬莢がないので、圧を前方に向けるシールをする事が出来ません。その課題も技術者は解決しなくてはならない旨が元記事には記載がありました。

 更に米国の厳しい財政事情を考えましても、この計画は先送りされる可能性もあります。そうしますとまだ当面は先の話かもしれませんが、こういった動向がある事を踏まえて今後の方向性を考える必要もあるのかもしれません。Dsc027051 (上の写真は筆者の友人であるDagger_zero、天山氏により撮影の89式小銃を装備の陸自隊員 本人の承諾を得て掲載 89式は現在改良型が開発中 クリックで画像拡大 )

2012年5月20日 (日)

フィリピンが日本から巡視船を10隻、先進国から新戦闘機導入検討か

Pap_0074

(上の写真は筆者がある時に某所で撮影の海上保安庁巡視船「しきしま」 クリックで画像拡大)

 フィリピンが日本から巡視船10隻を導入する方針との興味深い報道がありました。 これを報じましたのはINQUIRER.netの2012年05月18日(金)19:36の記事"Philippines to receive 10 new patrol ships from Japan(フィリピンが日本から10隻の新しい警備艇を導入へ)"です 。

 INQUIRER.netとはフィリピンの英字新聞であるThe Philippine Daily Inquirer社のウェプページのことであり、同社の公式ホームページによりますと"With over 2.7 million nationwide readers daily, it enjoys a market share of over 50% and tops the readership surveys. (一日に270万人以上の読者がおり、市場シェアでは50%を超えて、発行部数調査によると最大である)"と主張しています。

 今回のこの報道はフィリピンのVoltaire Gazmin国防相とフィリピン沿岸警備隊Edmund Tan 副提督のコメントがソースです。従いまして信憑性はある程度はあります。 またアメリカ太平洋軍の公式Twitterアカウントで日本時間の2012年05月19日(土)午前08:35:11でつぶやいており、米軍も注目している模様です(下の画像はそのつぶやき クリックで拡大)。Uspacificcommand201205190835 下記にその記事の一部を抜粋し翻訳します。
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The Philippines is acquiring 10 brand new patrol ships from Japan to boost the country’s territorial defense in the West Philippine Sea.
西フィリピン海(南シナ海のフィリピンの公式名称)のフィリピンの領海防衛を増強する為に、フィリピンは10隻の新品の巡視船を日本から導入する。

“Japan is offering assistance [to boost] our maritime capability,” Defense Secretary Voltaire Gazmin told reporters in a phone interview.
「日本は我々の海洋に於ける能力を(強化する為に)援助する提案をしている」とVoltaire Gazmin国防相は電話でのインタビューで記者団に告げた。

Vice Admiral Edmund Tan of the Philippine Coast Guard said the patrol ships will be used by the PCG.
フィリピン沿岸警備隊のEdmund Tan副提督は巡視船がフィリピン沿岸警備隊により運用されることとなると述べた。

Asked when the ships would arrive in the Philippines, Tan said it would depend on the “processing” of the papers.
巡視船がフィリピンにいつ納入されるかとの質問には、Tan副提督は書類の「進捗状況」によると述べた。

The Japanese embassy in the Philippines on Thursday, however,  said Tokyo has “not yet officially decided” if it would provide patrol vessels to Manila.
木曜日にフィリピンの日本大使館は、しかしながら、フィリピン政府に巡視艇を提供するか日本政府は「公式にはまだ決定していない」と述べた。

(引用及び翻訳終了)
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 この話は以前から日本国内や韓国では報じられてはいました。

「政府開発援助:フィリピンに巡視艇供与を検討(第1頁)」(2012年03月22日 21時26分 毎日新聞)
「政府開発援助:フィリピンに巡視艇供与を検討(第2頁)」(2012年03月22日 21時26分 毎日新聞)

「比に巡視艇供与を検討=5月にも調査団-政府」(2012年03月23日(金)16:10 時事通信)

「日本、フィリピンに1000トン級巡視艇供与へ…南中国海領有権紛争に対応」(2012年03月23日09時18分  中央日報)

「戦略的ODA 南沙の海保力支援 比などに船艇、中国牽制」(2012年04月29日08時15分 産経新聞)

これらの報道によりますと

日本政府が5月にフィリピンに調査団を派遣(時事通信産経新聞
この調査団はJICA(毎日新聞産経新聞
供与はODAの一環として行う(毎日新聞時事通信中央日報産経新聞
今回のODAは原則としてフィリピンから日本へ返済が必要な円借款にて行う(毎日新聞中央日報産経新聞
フィリピンは日本に対し、1000トン級巡視艇2隻、180トン級小型巡視艇10隻の支援を要請した(中央日報
2011年12月の武器輸出三原則緩和により、今回の貸与が可能となった(毎日新聞時事通信中央日報産経新聞

としています。(下はJICA公式ホームページの「円借款の概要」より円借款の流れの図)

Photo 

ODA、円借款にて行いますのは、フィリピンの国力(経済力)の問題によるものです。

名目GDP(USドル)の推移(1980~2012年) - 世界経済のネタ帳

毎日新聞の記事に記載されています2012年3月7日(水)の日本・フィリピン外務・防衛当局間(PM)協議は開催された旨が防衛省の公式発表及び外務省の公式発表に掲載されていますが、内容に関しましては言及がありません。2012年3月23日(金)の日・フィリピン次官級戦略対話に関しましても同様で、開催された事実のみだけが日本国外務省の公式発表で確認できます。内容は掲載されていません。

 まず注目に値する事ですが、INQUIRER.netの報道では"brand new"(新型)となっていますので海上保安庁の中古ではなく、新たに建造するということです。

10隻となっていますが、もし中央日報の報道が正しいとしますと、この10隻とは180トン級のことであり、そうだとしますとびざん型巡視船(目標追尾型遠隔操縦機能付き20mm多銃身機関砲を装備、速力35ノット、航続距離600海里、乗員15名)ではないかと思われます。
(下の写真はWikipediaよりびざん型巡視船のPS08「かりば」 著作権はPublic Domain クリックで拡大)800pxjapan_coast_guard_ps08_kariba

 そしてこれは時事通信社公式アカウントがYouTubeに投稿したびざん型巡視船の紹介動画です。 

 しかしそれを報じているのが中央日報だけであり、ソースが不明であり、そもそも現段階では詳細を詰めている段階(時事通信毎日新聞)であることを考慮しますと、この中央日報の報道の信憑性は低いかもしれません。

 Tan副提督が書類の「進捗状況」により日本からフィリピンへの巡視艇の納入状況が変わるとしていますのは、フィリピン政府内の承認だけではなく、毎日新聞の記事にもあります(1)目的外使用しない(2)供与した巡視艇を第三国に渡さないことを定めた合意文書を作成する方向である為なのかもしれません。

「『防衛装備品等の海外移転に関する基準』についての内閣官房長官談話」平成二十三年十二月二十七日(PDF)にはこうあります。

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「国際平和協力、国際緊急援助、人道支援、国際テロ・海賊問題への対処等を効果的に行うことが各国に求められており、(中略)こうした平和貢献・国際協力への取組に、より積極的・効果的に取り組んでいく必要がある。」

「平和貢献・国際協力に伴う案件については、防衛装備品等の海外への移転を可能とすることとし、その際、相手国政府への防衛装備品等の供与は、我が国政府と相手国政府との間で取り決める枠組みにおいて、我が国政府による事前同意なく、①当該防衛装備品等が当該枠組みで定められた事業の実施以外の目的に使用されること(以下「目的外使用」という。)及び②当該防衛装備品等が第三国に移転されること(以下「第三国移転」という。)がないことが担保されるなど厳格な管理が行われることを前提として行うこととする。

(引用終了)
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 この「目的外使用しない」の「目的」の定義付けも検討が必要となってきます。また教育やメンテナンス等のバックアップ体制も必須となるのは当然でしょう。政治的には中国へのけん制があると思われます。しかし平和目的であるとするならば、純粋に巡視船としての用途、即ち海賊・不審船対処、領海警備での使用に留まります。そもそも20mm機関砲一門の武装で中国海軍に対抗出来るものではありませんので、軍事的には余り重要な意味はありません。しかし、違法操業の中国漁船/それを装った工作船程度であれば十分に対処可能であり、また最も重要な点ですが政治的には意味合いがあると言えるでしょう。また巡視船の建造数が増え、メーカーにはそれは商機であり、日本の海上保安庁にも調達コストの低減に繋がります。

 因みに中央日報の記事には、フィリピンはF-16戦闘機の導入を検討しているとありました。しかしそれは中古です。そして最新の情報によりますと中古のF-16戦闘機の導入を見送る可能性が出て来ました。現地のマニラブリテン紙の2012年05月16日(水)の記事"President Mulls Buying New Jets(大統領は新型戦闘機の導入明言せず)"にその旨が報じられていますので下記に引用と翻訳を行います。
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Aquino said that his government had asked to buy secondhand F-16s from the United States, but their maintenance costs could end up being too high because of their age.
政府は米国から中古のF-16の導入を求めたが、老朽化の為にメンテナンスコストが高騰する結果に終わる可能性があるとアキノ大統領は述べた。

"We might end up spending $400 million or $800 million per squadron, and we were thinking of getting two squadrons," he said in an interview with Manila's Bombo Radio.
「1飛行隊につき4億ドルか8億ドルを費やす結果となるかもしれず、我々は2飛行隊の導入を考えていた」と彼はマニラのBomboラジオでのインタビューで述べた。

"We do have an alternative, and — this is a surprise — it seems we have the capacity to buy brand-new, but not from America," Aquino said, without mentioning the aircraft model.
「我々には代替があり、そして-番狂わせだが-我々は新品の導入をする能力があるようであり、しかし米国製ではない」と機体を明言せずにアキノ大統領は述べた。

"These are manufactured by another progressive country that I won't name at this point."
「現段階では言えないが、これらは他の先進国で製造されている。」

(引用及び翻訳終了)
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 中古のF-16を導入しない場合は、米国以外の先進国とありますから恐らく欧州製か韓国製で、そしてフィリピンの経済力も勘案しますと比較的安価な機体になると考えています(あくまで個人的な予想です)。そうだとしますと価格面でユーロファイターやRafaleは難しいと思われます。

 その一方で米国製ではない場合は、有事の際に米軍からパーツの供給を受けられない可能性もあります。こちらも非常に興味深い動向と言えるでしょう。
(下の写真はWikipediaよりSaab JAS 39 Gripen グリペンの単価は6000万ドル程度 チェコ、ハンガリー、南ア、タイも導入している 2007年8月25日, 17:00:35にSorruno氏が写真をFlickrに掲載 クリックで拡大)800pxjas_gripen_a_cropped

2012年5月17日 (木)

イラクやアフガニスタンで再認識されたスナイパーの重要性

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(上の写真は筆者友人のDagger_zero、天山氏によりある日に某所にて撮影の陸自スナイパー 本人より承諾を得て掲載 クリックで画像拡大)

2012年05月09日(水)16:26:47 EDTのMarine Timesに"U.S. snipers are changing warfare(米軍狙撃手が戦争を変える)"との興味深い記事が掲載されました。下記にその内容の一部を抜粋し翻訳します。
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When Marine Sgt. Jonathan Charles’ unit arrived in Afghanistan, the American troops faced an entrenched enemy that picked a fight with the Marines almost every time they stepped off base.
Jonathan Charles海兵隊軍曹の部隊がアフガニスタンに到着した時は、米軍部隊が基地を離れると海兵隊にほぼ毎回に亘り戦いを挑む塹壕に潜んだ敵に直面した。

“They couldn’t get outside the wire more than 50 meters before it was a barrage of fire,” said Charles, a scout sniper.
「弾幕により彼等は鉄条網の外から50Mも先に進むことが出来なかった」と前哨狙撃兵であるCharles軍曹は述べた。

The Marine battalion quickly dispersed well-camouflaged scout sniper teams throughout the Musa Qala area in southern Afghanistan, the former Taliban heartland. The teams would hide for days, holed up in crevices, among boulders or in mud-walled homes, and wait for unsuspecting militants to walk into a trap.
海兵隊大隊は巧妙に擬装された前哨狙撃隊をかつてのタリバンの中核地域であったアフガニスタン南部のMusa Qala地域に展開させた。部隊は数日に亘り潜伏し、割れ目、巨石の中、または土壁住宅の中に隠れ、油断した武装勢力が罠に掛かるのを待ち構える。

The result: Dozens of militants were killed by an enemy they never saw. Word of unseen killers began to spread among the “few who got away,” Charles said. Within weeks, the tide had begun to turn and by the end of the unit’s seven-month deployment in March 2011, the battalion’s 33-man sniper platoon had 185 enemy kills.
その結果は:数十人の武装勢力が見ることもなかった敵により殺害された。見えない殺害者の噂が「殆ど逃れた者のいない」間で広がり始めたとCharles軍曹は述べた。数週間以内に風向きが変わり始め、7か月間の派遣の終わりとなる2011年03月までには大隊所属の33人の狙撃手小隊は185人の敵殺害を記録した。

“They quit altogether,” Charles, 26, said of the Taliban. More important, with the enemy largely neutralized, the battalion could focus on building local security and developing Afghan security forces. This approach is the bedrock of counterinsurgency warfare, which is designed to allow the U.S. to remove most combat troops by the end of 2014.
「彼等は一斉に辞めた」と26歳となるCharles軍曹はタリバンに関し述べた。更に重要なことには、敵が制圧され、大隊は地元治安の構築と警備部隊の創設に力を注ぐ事が出来た。このアプローチは対ゲリラ戦の根底であり、そしてそれは米国が2014年末までに殆どの戦闘部隊を撤退することを可能とする。

Snipers have quietly emerged as one of the most effective but least understood weapons in the wars in Iraq and Afghanistan. Advancements in technology and training have made them deadlier than in any previous generation. Their ability to deliver accurate shots minimizes collateral damage — a key factor in counterinsurgency — and they are often more effective than much ballyhooed drones at secretly collecting intelligence.
狙撃手はイラクとアフガニスタンの戦争で最も有効で且つ殆ど理解されていない武器として静かに頭角を現した。技術の推進と訓練が彼等を以前のどの世代よりも致死的にした。正確な狙撃をする能力はコラテラルダメージを最小限にし-対ゲリラ戦の鍵となる要素-そして狙撃は通常は秘密裏に情報を収集する事に関し騒がしい無人機よりも有効である。

“It’s a lot easier to win hearts and minds when you’re doing surgical operations (instead of) taking out entire villages,” said LeRoy Brink, a civilian instructor at the Fort Benning school.
「村全てを破壊するよりも外科的な作戦では地元の信頼(ハーツ・アンド・マインズ)を勝ち取ることが容易である」とフォートベニングの民間人インストラクターであるLeRoy Brink氏は述べた。

Snipers have another advantage. They wear on the enemy’s psyche, producing an impact disproportionate to their size.
狙撃手は他にも利点がある。彼等は敵側の心理を動揺させ、彼等の規模に不均衡な衝撃がある。

“It takes the fight out of them,” Marine Col. Tim Armstrong, commander of the Weapons Training Battalion at Quantico, said of the impact on the enemy.
「彼等から士気を奪う」とクワンティコの武器訓練大隊の司令官であるTim Armstrong海兵隊大佐は敵への影響に関して述べた。

Snipers will play a prominent role as the military reshapes itself into a more agile force after Iraq and Afghanistan. In a new strategy unveiled in January, the Pentagon said it planned on building a smaller, more expeditionary military force and would expand America’s capabilities to train indigenous forces over the next several years.In a new strategy unveiled in January, the Pentagon said it planned on building a smaller, more expeditionary military force and would expand America’s capabilities to train indigenous forces over the next several years.
イラクとアフガニスタン以降に軍がより柔軟な体制に変革する上で、狙撃手は主要な役割を果たすこととなる。1月に公開された新たな戦略では、国防総省はより小さな、より遠征可能な軍の体制を整えていく計画であり、今後の数年間に亘り地元の軍を訓練する米国の能力を向上するとしている。

Snipers fit well into that concept, said Andrew Krepinevich, president of the Center for Strategic and Budgetary Assessments.
狙撃手はその概念に最適であると戦略予算評価センターのAndrew Krepinevich所長は述べた。

Refinements in training and advancements in technology have proved a deadly combination for snipers.
訓練の改良と技術の進展が狙撃手をより致命的なものとした。

In recent years, snipers have been armed with handheld ballistic computers that calculate the effects of air pressure and other atmospherics on a bullet’s trajectory.
近年では狙撃手は気圧及びその他の大気の弾道への影響を計算出来る携帯性の弾道コンピュータを装備している。

Typically, a well-equipped sniper in World War II could be expected to hit a human target with a single shot at about 600 yards in favorable conditions and during daylight. Today, snipers can typically hit targets at twice that range — from more than half a mile away — and at night, said Bryan Litz, a ballistics expert at Berger Bullets who has done military contract work.
一概に、第二次世界大戦中の装備の充実した狙撃手は好条件下で昼間であれば600ヤードの距離で人間を狙撃することが可能であった。今日では一概に狙撃手は夜間にその二倍の距離-一マイルの半分-で狙撃が可能であるとBerger Bulletsの軍との契約を受け持ったことがある弾道エキスパートであるBryan Litz氏は述べた。

In Iraq the value of snipers was clear from the beginning. When Marine officers were negotiating with insurgents holed up in Fallujah in 2004, the enemy’s first request was that Marines withdraw snipers who ringed the city and were targeting insurgents.
イラクではスナイパーの価値が当初より明らかであった。海兵隊指揮官が2004年にファルージャに隠れたゲリラと交渉した時には、敵側の最初の要望は町を取り囲みゲリラを狙っている狙撃手を海兵隊が撤退させることであった。

“They weren’t concerned with the tanks or the battalions in there,” Armstrong said. “They wanted the snipers removed.”Marine officers refused. Within days, the insurgents met the Marines’ initial conditions.
「彼等は戦車や大隊を恐れてはいなかった。」とArmstrong海兵隊大佐は述べた。「彼等は狙撃手が居なくなって欲しかった」海兵隊の指揮官は拒否した。数日以内に、ゲリラ側は海兵隊の当初の条件を受け入れた。

When an insurgent is killed by an unseen drone strike, “the enemy sort of absorbs that,” dismissing it as superior American technology, Armstrong said.
ゲリラが見えない無人機による攻撃に殺害された場合は米側の優越した技術によるものと「敵側はそれを受け止める」とArmstrong海兵隊大佐は述べた。

They have a different reaction to sniper kills. “When a sniper shoots them … it translates to, ‘I just went to a fight man-on-man and I was bested by another man,’ ” Armstrong said. “That is the psychological impact of scout snipers on the battlefield.”
狙撃手に関しては異なった反応がある。「彼等は狙撃手に撃たれた場合は、それが意味することは人対人の戦いを挑み、敵側の人間に敗北した」とArmstrong海兵隊大佐は述べた。「それが戦場に於ける前哨狙撃兵の心理的影響だ。」

Today, however, the Army usually teams them up with conventional forces or places them in positions that can be supported by nearby friendly troops.
今日では、 しかしながら、通常は陸軍は通常戦力とチームを組むか、近くの友軍により支援が可能な位置に配置する。

In conventional wars, snipers were often dispatched on missions to kill high-ranking officers, who were identifiable by their uniforms and insignia.
通常の戦争であれば、狙撃手は制服や階級章により特定が可能な軍高官殺害の任務に派遣されるのが通常である。

Today, snipers face an enemy that wears no uniforms or insignia. It makes for a tougher environment that requires powers of observation and judgment.
今日では、狙撃手は制服も階級章も着用しない敵に直面している。観察力と判断力が要求される難しい環境となる。

“You’re going to need to read his body language,” said Sgt. 1st Class Adam James, 29, an instructor.
「敵の身振り手振りを観察しなくてはならない」とインストラクターであるAdam James一等曹長は述べた。

That’s something drones and other technology can’t do.
それは無人機や他の技術には出来ないことだ。

(引用及び翻訳終了)
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 非常に色々と考えさせられる記事だと言えます。スナイパーは潜水艦と類似点が多く、何時何処に居るかが分からない、場合によっては何処から攻撃されたかが分からない、発見が困難、敵の偵察も行うことが可能であるという共通点があるでしょう。更に言えば最低限の予算で非常に大きな効果(重要ターゲットに対する攻撃)も可能となります。

 記事にもありますが、敵に与える心理的な影響も大きいものがあります。あのタリバンですら戦意を失ってしまうのです。もし目の前で味方が狙撃された場合は、対人地雷や罠に遭遇した様にその時点で進撃することが難しくなるしょう。

 この記事は防衛費も定数も削減されつつある日本にも一つの方向性を示唆することが出来るかもしれません。

財務省は14万8000人以下を主張(2010年12月8日23時15分  読売新聞)

陸自定員、1千人削減の15万4千人で合意(2010年12月12日16時34分 読売新聞)

下の表は「平成23年度以降に係る防衛計画の大綱について」(PDFファイル、リンク先は首相官邸) (画像はクリックで拡大)

Photo
 その一方でスナイパーの位置を特定する技術が開発されつつあります。その旨は当ブログの2011年04月21日の記事「福島第一原発の状況確認に軍用ロボットが投入される」にて執筆しました。
(下の画像はiRobot社のPDFファイルより iRobot® PackBot® with RedOwl Sniper Detection Kit スナイパー探知装置により音響が木霊するビル街でも狙撃手の位置を特定する クリックで画像拡大)Packbot510_with_redowl_sniper_detec
 

Irobot_redowl_sniper_detection_kit_
そうだとしますと銃声を抑える新たな措置が必要になってくると言えるでしょう。

(上の写真は筆者友人のDagger_zero、天山氏によりある日に某所にて撮影の陸自のM24 SWS 本人より承諾を得て掲載 クリックで画像拡大)Dsc08837
(下の画像は英語版Wikipdiaよりサイレンサー装着のM40A5 著作権はPublic Domain クリックで画像拡大)

800pxscout_sniper_snow_marpat

2012年5月 4日 (金)

日本のF-35導入に関する米国との交渉状況(2012年5月現在)~一機単価は190億円?~

 Flightglobalに2012年05月02日付けで"USA pegs value of Japanese F-35 deal at $10 billion(米国が日本のF-35契約価格を100億ドル見積もる)"との記事が掲載されました。また特に興味深いのはFlightglobal紙への防衛省のメールが掲載されていることです。下記にその記事の一部を抜粋し、翻訳します。
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The USA has assessed the proposed sale of 42 Lockheed Martin F-35A fighter aircraft to Japan at $10 billion.
米国は日本への42機のLockheed Martin社製F-35A戦闘機の提案販売を100億ドルと見積もった。

In a notification to Congress, the US Defense Security Cooperation Agency outlined the details of the proposed Foreign Military Sales (FMS) deal. The package covers an initial four F-35s and an option to purchase 38 additional aircraft.
議会への通知で、米国国防安全保障協力局は提案された対外有償軍事援助(FMS)取引の詳細を概説した。一括提案は最初の4機のF-35と追加の38機の購入選択肢を含むものであった。

The FMS package includes the aircraft, Pratt & Whitney F135 engines - including five spares - electronic warfare systems and other equipment. It also includes logistical support, including software development and integration, spare parts, training and other elements.
FMS包括提案は機体、Pratt & Whitney F135エンジン-スペア5基を含む-、電子戦システムとその他の器具を含む。それはソフトウェア開発とインテグレーション、スペアパーツ、訓練やその他の要素の兵站支援も含む。

At $10 billion, the deal values each aircraft at roughly $238 million, although this number includes a lifetime of support.
100億ドルであれば、この取引では機体単価が約2億3800万ドルとなるが、この数値は永続的サポートを含む。

In an email to Flightglobal, the Japanese ministry of defence outlined Tokyo's current position on price increases. It said that if the cost increases "without valid reasons, there is a possibility that a procurement could be cancelled".
Flightglobal社へのEメールで日本の防衛省は価格上昇に関する日本政府の立場を概説した。それによるともし価格が上昇した場合は「正当な理由がなければ、発注をキャンセルする可能性もあり得る」としている。

The email added: "This message is conveyed to the US side occasionally. [The] MoD will continue to request the US government to deliver the aircraft at the price, in accordance with the content of the proposal by the period requested."
Eメールは「このメッセージは米国側に機会がある度に伝えられた。機体を要求時の提案内容に則った価格で納入するように防衛省は米国政府に引き続き要請していく」と付け加えた。

(引用及び翻訳終了)
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 記事にもありますが、42機で100億ドルとなりますと機体単価は約2億3800万ドルであり、この価格を1ドル80円で日本円に換算しますと42機で8000億円であり機体単価は190億円以上となります。しかしこの記事にもあります通り、この価格はパケージ価格です。ソフトウェア開発とインテグレーションも含むとしているのも非常に興味深く、これは日本側が要求している独自の仕様に合致する為のものなのか、それとも単純にBlock3を開発する為の予算であるのかもこの価格が高いと判断するか、安いと判断するか一つの判断基準となります。

 また防衛省からのメール内容にも同記事は言及していますが、防衛省の誰がいつFlightglobalに対し送信したのかは分かりません。

 また上記のFlightglobalの記事には"In a notification to Congress, the US Defense Security Cooperation Agency outlined the details of the proposed Foreign Military Sales (FMS) deal. "(議会への通知で、米国国防安全保障協力局は提案された対外有償軍事援助(FMS)取引の詳細を概説した)とあり、また2012年05月2日08:19AM (台湾時間)のDefense Newsの記事"U.S. May Sell 4 F-35s to Japan(米国が4機のF-35を日本に売却予定か)"もほぼ同じ内容の記事を掲載していますが、そこには"The announcement was made in a DSCA press release on May 1.(その発表は5月1日のDSCAのプレスリリースで明らかにされた)"との記述があります。これらの記述からDSCAのホームページから公式資料を見つけることが出来ました。

Japan – F-35 Joint Strike Fighter Aircraft(日本-F-35 統合攻撃戦闘機) PDF

そこにより詳しい内容が記載されていましたので、下記に内容の一部抜粋と翻訳を行います。
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All aircraft will be configured with the Pratt and Whitney F-135 engines, and 5 spare Pratt and Whitney F-135 engines.
全ての機体はPratt and Whitney F-135エンジン仕様となり、5基のスペアのPratt and Whitney F-135エンジンも付属する。

Other Aircraft Equipment includes: Electronic Warfare Systems, Command, Control, Communication, Computers and Intelligence/Communication, Navigational and Identifications (C4I/CNI), Autonomic Logistics Global Support System (ALGS), Autonomic Logistics Information System (ALIS), Flight Mission Trainer, Weapons Employment Capability, and other Subsystems, Features, and Capabilities, F-35 unique infrared flares, reprogramming center, and F-35 Performance Based Logistics.
その他の含まれる機体の装置は:電子戦システム、指揮・コントール・通信・コンピュータと情報/通信、航法識別(C4I/CNI)、自律兵站グローバル支援ステム(ALGS)、自律兵站情報システム(ALIS)、飛行作戦訓練装置、武器運用能力、及びその他のサブシステム、機能、そして能力、F-35独自赤外線フレア、再プログラムセンター、PBL。

Also included: software development/integration, flight test instrumentation, aircraft ferry and tanker support, spare and repair parts, support equipment, tools and test equipment, technical data and publications, personnel training and training equipment, U.S. Government and contractor engineering, technical, and logistics support services, and other related elements of logistics support.
それ以外に含まれるものとして:ソフトウェア開発/インテグレーション、飛行試験機器、機体フェリーとタンカー支援、スペア及び修理パーツ、支援器具、工具と試験道具、技術データと出版物、人員教育と教育機器、米国政府及び契約業者のエンジニアリング・技術・兵站支援サービス、そしてその他の関連する兵站支援要素

(引用及び翻訳終了)
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上記に記載されています自律兵站グローバル支援ステム(ALGS)、自律兵站情報システム(ALIS)はF-35の公式ホームページメンテナンスの項目に詳しい説明が記載されています。F-35は人間が自分の体調を判断する様に、不具合か所を自ら判断します。これらに関しましては以前にも当ブログの2011年7月 2日 (土)の記事「F-35のメンテナンスと国内生産可能性について」でも執筆したことがありました。
(下の画像はF-35パンフレット(PDF)より クリックで拡大)F35broucher
 PBLに関しましては防衛省も導入を検討していまして、下記PDFファイルでその概念に関しまして詳しい資料を見ることが可能です。

防衛省 PBL導入ガイドライン 平成23年7月 防衛省 経理装備局

 一連のF-35の最新動向に関連しまして、前述のDefense Newsの記事に興味深い情報がもう一点掲載されていました。それは日本側のF-35生産基盤に関する情報です。下記に引用と翻訳を行います。
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During the Singapore Airshow in February, Lockheed Martin’s Dave Scott, director of F-35 international customer engagement, said that with U.S. government approval, Lockheed offered Japan as an F-35A final assembly and check-out site, “which is where they put the four major structural components of the airplane together, install the engines and all the electronic systems, do the codings, do the test flights.”
「機体の四つの主要構造部材が組みたてられ、エンジンと全ての電子システムが取り付けられ、コーディングが行われ、飛行試験を実施することとなる」F-35Aの最終アセンブリー及び検品拠点となることを、米政府の承認を得た上で、Lockheed社が日本に提案したとLockheed Martin社のF-35海外顧客契約部長であるDave Scott氏はシンガポールでの2月のエアショーの際に述べた。

Lockheed is also offering construction of major structural components and subcomponents, engine assembly, integration and test, and light maintenance and repair, he said.
Lockheedは主要構造部品とサブコンポーネントの製造、エンジンアセンブリー、インテグレーションと試験、そして簡単なメンテナンスと修理も提案していると彼は述べた。

(引用及び翻訳終了)
-------------------------------------------------------------------F35_assembly_2(上の画像はF-35パンフレット(PDF)より クリックで拡大)
全般的にほぼ日本にとって損のない取引内容となっていると言えるでしょう。

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