第五世代戦闘機の運用
(上の画像は米空軍公式サイトよりF-35 著作権はPublic Domain クリックで拡大)
各報道でご存知の通り、防衛省はF-35Aを一機当りの価格102億円で米側と契約を締結しました。
航空自衛隊の次期戦闘機F-35Aに係る引合受諾書署名について 平成24年6月29日 防衛省
F-35A 4機(初度部品を含む)の取得経費 | 約409億円 |
1機当たりの価格 | 約102億円 |
(初度部品抜きの本体価格(FAC:Fly Away Cost)約96億円) | |
シミュレーターの取得経費等 | 約191億円 |
合計 | 約600億円 |
今後の課題は運用、パイロットの育成、FACO(最終工程工場)の国内建設になります。運用やパイロット育成に関してですが、日本にF-35Aが実際に納入された際に、整備やパイロットの育成に当たり悲観視する必要のない側面と、それとは逆に今後の課題となり得る項目を示唆する記事がFlightglobalに2件掲載されています。これらの記事自体は日本とは直接は関係がなく、米軍に於けるF-35パイロット育成に関する記事です。内容も具体的ではなく、非常に抽象的に報道されています。しかし参考とすることは出来るでしょう。
一件目の記事は2012年07月18日12:25 掲載の"First Air National Guard pilot starts transition to F-35 (最初の州空軍パイロットがF-35への移行を開始)"で、特に興味深い点を下記に抜粋し翻訳します。
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Spohn adds that the F-35 is a joy to fly. "The aircraft flies just like the simulator, which is a good thing," he says.
Spohn(少佐)はF-35で飛行するのが楽しいと付け加えた。「機体はシミュレーターと同様に飛行しており、良いことである」と彼は述べる。
The jet's subsonic acceleration is excellent.
機体の亜音速に於ける加速が素晴しい。
"I think it compares very favourably to the F-15C," Spohn says. "I would say the acceleration in a straight line is absolutely comparable to the F-15C equipped with [Pratt & Whitney F100]-220 engines that aircraft is a pretty spy performer, if you will, and it compared very well with that."
「私はF-15Cと良く似ているように感じる。」とSpohn(少佐)は言う。直線ラインでの加速はPratt & Whitney F100-220を搭載したF-15Cと完全に匹敵するものであり、あの機体は言うならばかなりの偵察機であり、それとこの機体は同等である。
Meanwhile, ground crews are also finding the F-35 easy to work with compared to older machines, says Master Sgt Brian Rowlands. "It is a lot simpler than the F-15C, which is what I came off of."
その一方で地上の整備員は古い機体と比較してF-35が作業しやすいと感じているとBrian Rowlands曹長は述べる。「私が以前に担当していたF-15Cよりも非常にシンプルである 」
(引用及び翻訳終了)
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これらがごく一部の関係者の個人的な所感であることを考慮するとしましても、非常に意外であると言わざるを得ません。特にF-15Cと比較しましても整備が容易に感じるとの感想は驚愕に値します。
また我が国に於ける昨年度の次期戦闘機選定の際にF/A-18Fとユーロファイターには体験搭乗したのに対しF-35に実際に搭乗をせずに選定した事に関する批判もありましたが、もしこのFlightglobalの記事にある通りに機体が「シミュレーターと同様に飛行」するのであれば、この懸念は杞憂であったことを意味するのかもしれません。
(上の写真は米空軍公式サイトよりF-35シミュレーター 著作権はPublic Domain クリックで拡大)
その一方で課題となることは何でしょう。もう一件の記事は2012年07月20日付けの記事"USMC hopes to leverage USAF’s F-22 experience when deploying F-35B(米海兵隊がF-35B配備に際し、米空軍のF-22経験の活用を望む)"です。下記にその記事の一部抜粋と翻訳を行います。
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The USMC, having anticipated that the transition to the fifth-generation F-35B could be difficult, asked the USAF to allow one of its aviators to experience the Raptor's transition training, operational testing and tactics development pipelines.
第五世代であるF-35Bへの移行が困難となり得ることを予期した海兵隊は、飛行士のうち一人にラプターの転換訓練、作戦試験、戦術開発パイプラインを経験することを米空軍に許可するように要請した。
"Because fifth-generation essentially changes everything, we wanted to expose one of our best aviators to the clear operational edge the F-22 has over all legacy strike fighters."
「第五世代は実質的に全てを変えるので、全ての従来型戦闘機に対してF-22が有する明白な作戦優位性に我々は最も優秀な飛行士に触れさせたかった」
The most obvious similarities are that both aircraft incorporate sensor fusion, where data from multiple different systems such as the radar, electronic warfare systems, infrared cameras and data-link are correlated and displayed to the pilot as a single, easy to understand picture. By contrast, in fourth-generation fighters like the Lockheed F-16 or Boeing F/A-18, both of which Berke has previously flown, sensor data must be fused inside the pilot's brain. "That concept was pioneered by the F-22," Berke says. "The concept of how that fusion-information is presented to the pilot is very similar between the two aircraft."
両機種(F-22及びF-35)に組み込まれた最も明らかな共通点はセンサーフュージョンであり、それはレーダー、電子戦システム、赤外線カメラ、データリンク等の複数の異なったシステムからのデータが関連付けられ一つの理解が容易な画像としてパイロットに表示されることである。それとは逆に、Berke(海兵隊中佐)が以前に操縦した経験のあるLockheed F-16ないしはボーイングF/A-18の様な第四世代戦闘機は、センサーデータがパイロットの脳内で纏められなくてはならない。「あの概念はF-22により開拓された」とBerke(海兵隊中佐)は言う。「あのフュージョン情報が如何にパイロットに表示されるかの概念は二機種の間で酷似している」
Perhaps the biggest change from the fourth to the fifth-generation fighters is the change in mentality that accompanies the transition. Pilots have to think in an entirely different way in the two fifth-generation machines. "The concept of becoming a fifth-gen aviator applies to both the F-22 and F-35 equally," Berke says. "That's a difficult transition. It takes a little bit of time to get used to that."
恐らく第四から第五世代戦闘機への変更で最も大きな変化は転換を伴う心理である。パイロットは二機種の第五世代機では完全に異なった思考をしなくてはならない。「第五世代操縦士となる概念はF-22とF-35の両機種で等しく適用される」とBerke(海兵隊中佐)は述べる。「これは困難な転換だ。それに慣れるにはやや時間が掛かる。」
"Unlike most other aircraft, the F-22 and F-35 have to prepare a pilot to fly solo on day one," Berke says. "The F-22 has been doing that for quite some time and we've leveraged a lot of that experience."
「その他の殆どの機体と異なり、F-22とF-35では第一日目からパイロット単独で飛行の準備をしなくてはならない」とBerke(海兵隊中佐)は言う。「F-22ではそれを長く実施しており、その経験を我々は活用してきた」
(引用及び翻訳終了)
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(上の写真は米空軍公式サイトよりF-22 著作権はPublic Domain クリックで拡大)
この記事では具体論が全く書かれていません。しかしこの記事が示唆していますのは、従来機とは操縦や操作が第五世代機では根本的に異なっており、それなりの訓練と準備が必要となるということです。またこの記事に言及があります通り複座機がない為に、従来の教育過程とは全く異なった体制を構築する必要も生じてくるでしょう。
因みにこの記事で言及がありましたF-22ですが、原因不明の低酸素症状をパイロットに引き起こす不具合が多数発生しており、飛行に制限が設けられていましたが、多くの方々が報道等でご存知の通り原因が特定され、国防総省が飛行制限を徐々に解除する模様です。また具体的な日程はまだ分かりませんが、恒例の嘉手納基地暫定配備を再開する方針も明らかになりました。その旨は国防総省の公式声明でも確認することが出来ます。
現地時間2012年07月24日 Panetta Lifts F-22 Raptor Flight Restrictions (パネッタ国防長官がF-22ラプター飛行制限を解除)
下記に一部内容を抜粋し翻訳します。
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Defense Secretary Leon E. Panetta is satisfied the Air Force has identified the cause of hypoxia-like symptoms 12 F-22 pilots suffered, and restrictions he placed on use of the fifth-generation fighter will be lifted gradually.
レオン E.パネッタ国防長官は空軍が12人のF-22パイロットが苦しんだ低酸素症に類似した症状の原因を特定したことに納得をし、第五世代戦闘機使用に関して彼が設定した制限は徐々に解除されることとなる。
The Air Force has made two changes that appear to have solved the hypoxia problem. The first was to order pilots not to wear the pressure garment vest during high-altitude missions. Pilots use the vest to combat G-forces generated flying a high-performance aircraft. The vest inflates to stop blood from pooling, which would cause pilots to black out during high-speed turns.
空軍は低酸素症問題を解決したかに見える二つの変更を行った。第一に高高度任務では耐圧ベストを装着しない様に命令することであった。パイロットは高性能機体で飛行することにより発生するGに対処するのにベストを着用する。ベストは膨らんだ際に血の流れを妨げ、高速での旋回の際にパイロットが失神する原因となる。
The Air Force found that a faulty valve “caused the vest to inflate and remain inflated under conditions where it was not designed to inflate, thereby causing breathing problems for some pilots,” Little said. “The garment has been suspended from flight since June.”
「膨らませない設計の時に欠陥バルブがベストを膨らませ、そして膨らませ続けることによりパイロットの一部に呼吸の問題を発生させる事を空軍は発見した。」とLittle報道官は述べた。着衣は6月より飛行中に使用禁止となった。
Second, the Air Force removed a canister filter from the oxygen delivery system, and that has increased the volume of air flowing to pilots. The service also is looking at improving the oxygen delivery hose and its connections.
第二に空軍は酸素供給システムから吸収缶フィルターを取り外し、それがパイロットへの空気の流量の増加に繋がった。空軍は酸素供給ホースと継ぎ手を改善することも検討している。
“Secretary Panetta has authorized deployment of a squadron of F-22 aircraft to Kadena Air Base, Japan,” Little said. “The aircraft will fly to Japan under altitude restrictions using the northern Pacific transit route.” Following completion of the flight to Japan, the Air Force likely will approve most long-duration flights, officials said.
「パネッタ国防長官はF-22一個飛行隊の嘉手納基地への配備を許可した。」とLittle報道官は述べた。「機体は北太平洋航路ルートを使い、高度制限の下で日本に飛行する。」日本への飛行後に、空軍は殆どの長時間飛行を許可するであろうと国防総省関係者は述べた。
(引用及び翻訳終了)
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航空ファンとしてはF-22の嘉手納基地へのローテーションは嬉しいニュースではあります。抑止力としましても大きな意味合いがあるでしょう。
2012年07月28日10:10AM追記:「F22配備は12機6カ月 あすにも嘉手納に」(2012年7月27日 09時48分 沖縄タイムス)
(この動画はYouTubeに投稿されたF-22のコブラ機動)
近隣諸国は第五世代戦闘機の開発を急いでいます。日本も早急に運用体制を確立する必要があると言えるでしょう。
(この動画は中国の新型ステルス機J-21(F60) です。この機体の詳細は、実際にステルス機であるかどうかを含め不明である為に論評が出来ません。しかし中国側は意図的に情報を公開している様子があり、そしてこれがステルス機であったとしますと中国のステルス戦闘機も二機種体制となりつつある事を意味します。)
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航空自衛隊では今パイロットの数が不足しており質を低下させ人数を確保するなどの問題が浮上してますので、機体数の規模を減らして質を保てるだけの性能があるF-35はやはり現時点で正解だったかもしれませんね とはいえ他国と比較すると調達数が少なすぎる気はしますが・・・
整備性についてはF-35に備わっている自己診断能力が空自の選定評価の際にF/A-18Eとタイフーンに比べ容易であるとされ得点差をつけました
投稿: イーグル | 2012年7月27日 (金) 20時38分
イーグル様
恐らくF-35AはF-15J非MSIPの後継として追加導入があると思われます。
整備性に関しましては下記資料の17頁に確かに言及がありましたね。
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2011/12/20a.pdf
投稿: アシナガバチ | 2012年7月28日 (土) 10時46分
こんにちは。
FACOを国内に建設するメリットがもうひとつ理解できません。
確かに最新鋭機を組み立てるノウハウに接する機会があるに越したことはないのでしょうが、安くはない設備・教育投資にどれほど見合うのかが疑問なのです。
最終的には関係する各企業のマージンも上乗せされる訳ですから機体価格はさらに上昇するのですよね?
少しでも安く取得して数を揃えようとする考え方は防衛政策においては不合理ということになるのでしょうか。
防衛産業基盤維持のための方策なのか、あるいは官僚お得意の「小さく産んで大きく育てる」式に将来のライセンス生産までを視野に入れる目論見なのか、はたまたF-15後継機の国内開発生産(技術的にはともかく政治的に可能なのかはわかりませんが)の参考とするのか。
水増し請求の発覚などの報道に接していると、う~ん・・・なにかスッキリしない思いです。
投稿: まりゅー | 2012年7月28日 (土) 12時01分
>FACOを国内に建設するメリット
<現在>
・第五世代機製造ノウハウの取得
・国内整備能力の強化
・防衛産業維持
<将来>
・アジア各国調達分も日本で組み立て・整備狙い
・ライセンス生産率向上への布石
各々の合計がコストに見合うかどうか?
さぁ、見合うと判断されたからFACOの招致が決まったのだろう、としか
公開情報が限定されていて、軍事的価値が常に流動的な変数である以上、疑う人は何を言われても疑い続けるでしょうしね
投稿: 名無し | 2012年7月28日 (土) 13時17分
名無し様
ご教示ありがとうございます。
「防衛生産・技術基盤研究会最終報告」による提言のうち、防衛省の「生きた戦略」策定の一環という理解が妥当なところのようですね。
投稿: まりゅー | 2012年7月28日 (土) 16時27分
やっぱり非MSIP機の更新にもF-35ですかねぇ。
けどそうなるとF-2とMSIP機の更新てかぶりますかね?
投稿: | 2012年7月28日 (土) 21時02分
来月の横田基地の友好祭にF-22Aは間に合うのかという考えが浮かんだのは自分だけではないでしょうね。F-22Aの不具合の原因は特定に至りつつあるので、とりあえずは良かったと思います。F-35も色々な文献を見ますと、F/A-18E/Fやタイフーンはやはり、一歩先んじた戦闘機であるなという感想を持ちました。ただ、日本はそれを運用する体制を構築できるかにあるとは思います。
投稿: キンタ | 2012年7月29日 (日) 21時43分
まりゅー様、名無し様
名無し様のご指摘の通りだと思います。一連のFX選定の経緯でも自然な流れだと私は考えます。そもそも日本政府はF-22導入を目指していましたが、それが長年の交渉にも関わらず実現しなかったのは周知の通りです。
F-22導入を断念した後も次期戦闘機の機種選定を決定出来ず、その間にF-2の調達追加も不能になってしまいました。それに防衛費抑制も重なり、国内の防衛産業基盤(特に下請けの中小企業)の衰退が深刻な問題となりました。
その中で次期戦闘機の選定基準の一つとして国内防衛産業の生産への関与が設けられたのは記憶に新しいところです。
日本としましては第六世代戦闘機(i3 Fighter)の国産ないしは共同開発が今後の課題としてありまして、技術の断絶は避けたいとの思惑もあったと言えます。
更にLockheed Martinとしましても、F-35はグローバルな体制で部品を即納出来る体制を構築することがセールスポイントでした。日本はアジア地域のサプライヤーとしてLockheed Martin社としても好都合であったと言えます。逆に言えば、日本が万が一F-35導入をキャンセルした場合は、韓国にその座を奪われる可能性が高いと考えます。
名無し様
日本は今後は戦闘機二機種体制となる可能性が高く、そうだとしますとF-2とF-15J MSIP機後継は同一機種(i 3 fighter)となる可能性があります。
キンタ様
F-22を是非とも横田基地の友好祭で再び公開して欲しいですね。
私もF-35の選択は正しかったと考えます。
F-35運用のノウハウは今から米国と緊密に連携する必要があると考えます。
投稿: アシナガバチ | 2012年7月30日 (月) 07時46分
アシナガバチさんこんにちは
>日本は今後は戦闘機二機種体制となる可能性が高く
事故時の飛行停止措置というのは、同様の欠陥による相次ぐ事故を防ぐ目的で、人的損失や機体の運用コスト等を最小限にとどめるものと認識しております。
過去2機種に対して飛行停止措置が取られた事例がありましたが、2機種体制へ移行するとなると“アラート機を除く”戦闘機の防空任務が著しく低下する場合が度々生じる可能性は拭えません。
そういった措置の条件緩和も暗黙に行われるということですかね?
現在F-4の代替をめぐって、F-35は間に合うのかとしきりに言われておりますが、この背景にも3機種体制の重要性が強く意識されていると考えております。
2機種体制でも問題無いとなれば、何故あんなに慌ててF-35の購入を決める必要があったのだと後々問題になりかねないと思うのですが、そういう矛盾点も踏まえて2機種体制への移行がスムーズに進むとは思えません。
投稿: sub. | 2012年7月31日 (火) 19時08分
何度も何度も選定を引き伸ばした経緯を思うと「慌ててF-35の購入」した
というのには違和感を覚えますが
3機種体制を考えなくてもあれ以上の先延ばしは困難だったはずです
投稿: 名無し | 2012年8月 1日 (水) 05時54分
申し訳ないですが、名無しさんは結局2機種体制を補足されているのか、ただ私の後半の「慌てて購入した」というキーワードだけを抜粋して揚げ足を取られているのか意見の本質・意図が見えません。
私の言う慌ててというのは、将来振り返って見るとという話の流れですので、何故完成機の評価を待たずに購入を決定したのかという話であって、名無しさんのおっしゃるニュアンスとは違うということを認識して頂けたら幸い。
F-35 Block3というものが既に存在する上で選定が先延ばしにされていたわけではなく、F-35 Block3が完成してないので先延ばしにされてきたわけです。
もし前者だったら熟考して選定されたと言えるでしょうが、結局完成を見ずに購入を決定した訳ですがから慌てて購入したと言っているのです。
やや曲解ですが、3機種体制でも2機種体制でも良いという前提で現状を捉えるならば、結局F-4の退役にF-35 Block3は間に合わないと国防総省内局評価書でBlock3のシステムエンジニアが述べているわけですから、戦闘能力のないBlock2 4機をBlock3と同じ値段で買う必要は無かった。
言い換えるなら、2機種体制でよいのなら、結局F-4が退役してF-35 Block3が届くまでの防空に穴があく期間は変わらないので、はじめからF-35 Block3の完成を待って買えばよかったのでは?戦闘能力の無いBlock2 4機をBlock3と同じ値段で買う必要もなかったのでは?とも思えるわけです。
2007年のF-15Cの空中分解に伴う飛行停止措置はアラート機を含めた全機停止措置だったので、もし2機種体制であったなら、非常に稀ではありますが、防空に戦闘機が欠ける自体もあったと過去の事実からも言えます。
たまたま3機種体制だったのが救いになったのか、意図して3機種体制だったのかは判断致しかねますが、こうした事例が防衛省で軽視されているとは思っておりません。
その上で、今後2機種体制に移行するとなれば、なにかしら楽観してよいだけの予測があるのかなと、そういう質問をしているのであって、浅い部分で表現・言い回しの回答を求めているわけではないことをお察し下さい。
もちろん、2機種体制という話も予測の域を出ないアシナガバチさんの考えであることを理解した上で、そうした予測の元になる情報をどのように解釈されていらっしゃるのかな?というような、いつも私がする類の他愛も無い質問です。
例えば、i3ファイターでは無人機との連携も視野に入っているため、一連の飛行停止措置の例外項目として扱われ易い無人機が、3機種目の代替として有望視されている等の理由から2機種体制の信頼性を確保したうえで運用コストを下げられるメリットがあるなど…
考えをお聞かせいただければ幸いです。
投稿: sub. | 2012年8月 1日 (水) 19時08分
Sub.さん
私の意見ですが・・・
>>何故完成機の評価を待たずに購入を決定したのか
理由としては
1.先延ばしが不可能であったため。(理由は複数考えられる)
2.運用体制の整備に多少時間がかかると判断されたため。
ではないかと考えます。
>>今後2機種体制に移行するとなれば、なにかしら楽観してよいだけの予測があるのか
F-35, F-3の2機種体制に変わることでPBW機のみの運用になると考えられます。FBW機では電子部品の自己診断機能を持たせることで、非FBW機と比較して操縦系の信頼性が向上しました。PBW機ではアクチュエータ等も電子化されることで更なる信頼性の向上が見込まれます。
何らかの欠陥が見つかった場合でも、修理が必要な機体が特定できるのであれば、同機種全ての飛行停止措置という事態は回避できるのではないでしょうか。
>>i3ファイター
"無人機が、3機種目の代替として有望視されている"というわけではないと思います。あの構想は、要するに敵よりも早く相手を捕捉し攻撃を加えるというものですよね?ステルス機をより早くレーダーによって捕捉するためには、より高出力のレーダーを使用するか、複数のレーダーの情報を統合・解析するかのどちらか(あるいは両方)が必要だと思われます。それを実現する方法が、高性能レーダーやスマートスキン、無人機といったものなのでしょう。ミサイルキャリアーとしての機能も有しているでしょうが、無人機のみでの運用は想定してないと私は思います。
投稿: Amber | 2012年8月 3日 (金) 14時47分
Amberさんはじめまして。
>更なる信頼性の向上が見込まれます。
主旨はよく理解出来ます。
その他に私が危惧している点があるとするならば、F-15Cの空中分解は機体強度の読み違いによる構造的欠陥に端を発しております。
こうした機体強度は現在の最先端の研究においてもシミュレートが試みられていますが、実際に作ってみないとわからない、その時になってみないとわからないというのが実状です。
F-15Cの空中分解は、米の機体のみならず、同系統であったF-15Jの全面飛行停止にも影響しております。
今現在、F-35の機体強度の評価も議論が難しいように、F-3の若いロットではこうした事態は当然出てくるでしょうし、後々になってF-15Cのような事故が起こらないとも言えません。
昔みたいになんでもジェラルミンで作ってればなんとなくわかるんですが、新素材を使うと特にそういう予測って難しいんですよね。
って、2機種体制だとビクビクしちゃうんですよ。
主旨とは無関係ですが、F-3ってPBWになるんです?電子戦対策にFBLかなって勝手に思ってたんですがw
投稿: sub. | 2012年8月 3日 (金) 16時08分
>何故完成機の評価を待たずに購入を決定したのかという話
私の話は「その気になれば、もっと開発が進んでいなかった時期にF-35を選定することもできた」というものです。開発にあたってのリスクは、機が完成に近づけば近づくほど低下するのであり、完成した瞬間に突然ゼロになるものではありません。その意味で、私の言った「慌てていない」とSub氏の「慌てていた」のニュアンスはさほどすれ違ってはいないのではないかと思います。
>はじめからF-35 Block3の完成を待って買えばよかったのでは?
F-XとしてF-35の購入を決めることは、F-35を実際にいつ購入するかということとは別の問題です。F-35を選定したからといって、ただちにその時点で買える機を購入しなければいけないわけではありません。
しかしだからといって、空自がブロック3を待つことが戦闘能力向上のために合理的だったかといえば、必ずしもそうではなかったはずです。戦闘機の戦闘能力は機体性能単体ではなく、パイロットの能力との積で発揮されます。仮に3年間パイロットを遊ばせて、3年後にブロック3を調達した空自と、早々とブロック2を調達し、パイロットたちに習熟訓練をつませた後、3年後ブロック3へと調達を切り替えた空自とで、3年後に模擬空戦でも行ってみましょう。はたしてどちらが勝利するでしょうか?
実際にはブロック3を待ちながら米軍機を頼みに訓練を積むことも可能でしょうし、パイロットの訓練以外の要素も勘案されたはずですが、上の単純な想像だけでも、ブロック3を待つことが必ずしも有利でないことを言うには十分ではないかと思います。
投稿: 名無し | 2012年8月 3日 (金) 18時38分
名無しさん
おっしゃりたいことは分かりました。
私は、選定と購入という言葉を使い分けておりますので、私が購入について議論しているという点はご理解頂いていると思います。
>開発にあたってのリスクは、機が完成に近づけば近づくほど低下するのであり、完成した瞬間に突然ゼロになるものではありません。
これは嘘では無いですが、実機に対する評価と存在しないものに対する憶測とでは、信頼性という点で全く別物です。
例えば、C型の着艦装置の長さが足りないとか強度が足りないから設計を改めなければならないとか、カタログスペックというものは信頼に足るものではありません。
私は、根本的な0か1かという点を指摘しているということをご理解ください。
その上で、初めておっしゃるところのリスクの話が出来るものだと思っております。
後半に対する回答ですが、ブロック2では兵器の運用は出来ません。
ただの飛行機です。
アシナガバチさんが上記の通り、飛行特性がシミュレーションで高次に再現出来ているのなら、どれほど差がつくのかな?という印象を受けております。整備面の問題なのですかね。
高度なステルス性能を持つ飛行機を4機、ステルス戦闘機と同等の値段で購入して、費用対効果をとても重視している空自の防衛力増強にどれだけ貢献出来るのでしょうね?
これも受け止める側の人間の価値観というか、程度の問題なのかもしれませんが“無いより良いだろ”と言われて“そうだ”と答える人間がどれだけ居るのかなといった感じです。
あまり例のない類の事例だと思います。
投稿: sub. | 2012年8月 3日 (金) 19時28分
sub.さん
http://paper-wasp.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/f35-fx-abac.html
この記事において"「ブロック2.0」になって攻勢的対空任務、航空遮断、近接航空支援など一部戦闘任務を遂行することができる"と書いてあります。つまり、兵器の運用はできますし、ただの飛行機でもありません。もっとも、F-35が本領を発揮するのはblock3から、というのは間違いないですが・・。もしかしてblock1辺りと混同してませんか?
投稿: Amber | 2012年8月 3日 (金) 21時58分
Amberさんこんにちは。
んー、それはそういう能力があるという話であって、実際使われるかというのと別問題では?
何から話ましょうかね…
やや話が飛び飛びになるかもしれませんが。
胴体内兵器倉のハードポイントの増設や位置変更はBlock3から行えるようになるとのことでして、現時点ではAIM120や2k JDAMを搭載できるとしか聞き及んでません。
日本では、空対地のミッションを除くとすると、選択肢は胴体内兵器倉にAIM120 4発ってことになるんでしょうか。
しかし、空自ではF-15用にAIM120を試験採用したというのは知っていますが、F-35 Block2 4機と共にAIM120を輸入するという話は知りません。
AIM-7じゃ笑い話ですから、他に空自にF-35 Block2で運用可能な中・遠距離ミサイルがあるんでしょうか?
XASM-3も写真で見る限り、AAM-4と同等かそれ以上の大きさがありますので多分F-35には入らないと思われますし。
というわけで。対艦ミッションでも海上の敵レーダーを掻い潜って近づくにはF-2よりも期待できると思いますが、攻撃手段がありません。
それから、Block2ではデータリンクを搭載しておりません。
大雑把に。指令を受けて防空任務に出て、位置の連絡は取れるでしょうが自力で発見してという手順になるんでしょうかね?
防空網に引っかかった敵に領空侵犯措置を行うとして、データリンクを積んだF-15とどちらが良い仕事が出来るでしょうか。
こと、米軍でもBlock2で訓練が出来ると言う将校は居ても、任務に投入するという話は知りません。
もちろん日本でもBlock2を任務に投入するとは思えません。
ある種のミサイルが撃てるというのと、兵器の運用が出来るというのは同一のものをさす言葉じゃないと捉えております。
もし、AIM120を輸入するというめどがたっていて、Block3が届くまでBlock2を第一線に投入するということであれば私が言っていることは間違いになりますが…それってどれだけ可能性のあることなのでしょうか?
投稿: sub. | 2012年8月 4日 (土) 23時35分
sub.さん
私があれ?と思った点について指摘しておきます。「そっちの情報が間違ってるYo!」と思ったら遠慮なく指摘してくださいw 専門分野でない分、情報を鵜呑みにしがちですから。
1.現状ではAIM-120を購入するしかない、XASM-3を装備出来ない
前任であるF-4EJも最初から国産兵器を運用できたわけではないですよね?AIM-120の代替を開発するにしても時間がないので、当面はAIM-120を購入するほかないと考えます。また、F-3が生産される頃にはAAM-4やAAM-5も旧式化している可能性が高いと思います。その辺を考えるとF-3、F-35に搭載可能で第5、第6世代機に打撃を与えられるようなミサイルの開発の必要性を感じます。XASM-3についても同様で、XASM-3とは別に、F-3や無人機への搭載も見据えたものを開発すべきでしょう。
2.F-35はデータリンクを搭載していない
http://eaglet.skr.jp/MILITARY/F-35.htm
情報が間違ってなければ、Block2はリンク16を搭載しています。つまり、データリンクを搭載しているのでは?もちろん、完全なデータリンクではありませんが、F-15Jが行っていることと同様の措置は出来るのではないですか?そもそも、データリンクなしではBlock2の能力として挙げられている航空阻止や近接航空支援が出来るとは思えないのですが。
3.米軍でもBlock2で訓練が出来ると言う将校は居ても、任務に投入するという話は知りません。
その将校とは誰でしょうか?個人的には”中の人がこう言ったから”というのは信用できないんですよね。彼がなぜ、そういう話をするのか疑問に思いませんか?言葉にする、ということは何らかの思惑があって発言したのでしょうが・・・。単純に思ったことを発言しただけなのか、特定の企業、団体が優位になるようにしたかったのか。発言意図が不明なので個人的には気になります。
4.もちろん日本でもBlock2を任務に投入するとは思えません。
そうですね。恐らく最初の4機は試験運用的な扱いになると思います。アシナガバチさんのおっしゃるとおりならば、パイロットの訓練の大半はシミュレータで十分可能だと思います。その一方で、シミュレータではF-35の整備などといった、(パイロットが表とするならば)裏となる部分の運用は把握できないと思います。整備員を海外に送ればいいじゃないか、と思うかもしれませんが、全員を送るわけにもいかないでしょう。
最後に、F-3について
私はF-3はPBWではないか、と書きました。あれは私の個人的な予想です。なぜそう思ったのか。現在得られる情報の限りでは、5世代機以降はコンピュータの塊みたいな戦闘機が主力になりそうです。機体の操作の大半がコンピュータ経由になるということは、電子攻撃に対して脆弱になることを意味します。FBLにしたところで、コンピュータや電子機器を周囲の環境から絶縁しなければ意味はありません。逆に言えば、絶縁できる場合には、軽量化しやすいといわれるPBWのほうが有利になります。FBLの最大の利点は、機器間の電磁干渉を抑えられる点にあります。
F-3がFBL機であるという憶測が存在するのは、心神がFBL機であるからではないかと思います。心神において実証される技術要素には、母機であるF-3と子機である無人機に利用されるものが混在してるのではないか、と私は考えています。そういう理由もあって、F-3はPBW機、無人機はFBL機として開発されるのではないか、と思ってます。i3の構想図の感じだと無人機は前衛、有人機は後衛といった印象を受けます。そうであるならば、より電子攻撃を受けやすく、無人機であるために電子機器が増加する無人機にはFBLが適していて、母機となる有人機には信頼性の向上を目的としてPBWが用いられるのではないか、と推測しました。
投稿: Amber | 2012年8月 6日 (月) 16時19分
皆様こんにちは。暫く放置していた事を深くお詫び申し上げます。大変多忙ですのでポイントでの回答となりますことをご容赦下さい。
>2機種体制
私のトラックバック一覧にもある数多久遠様の記事「F-15延命プランは、FXへのF-35選定圧力を高める」に下記の記述があります。
http://kuon-amata.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/f-15fxf-35-1353.html
「装備機種数を抑えないと、補給・整備・教育などのあらゆる点で、維持コストがかかりすぎるからです。空自は、現在でもF-4、F-15、F-2の3機種体勢です。(F-15は、MSIP機とPre-MSIP機で大分違いますが)」、「トラブルによる飛行停止などの事態にそなえて複数機種を保有したいという納得のできる理由があるにせよ、これが、コストを押し上げている事実は否めません。」、「ヨーロッパ各国では、2機種あるいは1機種体勢にする予定の国さえあります。」
二機種体制に関してはF-15J MSIPを空自がいつまで使用し続けるか、との問題も別途あります。
>F-35
F-35 Block 2Bを戦場に投入しようとの考えは米軍にもあり、実際に米国上院軍事委員会でも証言されています。
http://www.defensenews.com/article/20110524/DEFSECT01/105240303/U-S-Military-May-Deploy-F-35-Before-Formal-IOC
While the U.S. Marine Corps has always maintained that it would declare IOC with interim Block 2B software, the U.S. Air Force and U.S. Navy require that the aircraft be fielded with Block 3 software before the jet is formally declared operational. However, in testimony before the Senate Armed Services Committee, leaders from both services said they would consider deploying the fifth-generation stealth fighter into combat zones with interim Block 2B software provided that there were no safety concerns.
米国海兵隊は暫定的なBlock 2BソフトウェアでIOCを宣言するとの立場を常に維持したが、米空軍と米海軍は正式に作戦投入可能となる前に機体がBlock 3ソフトウェアで配備される事を要求する。しかし上院軍事委員会での証言で、安全面での懸念がなければ空海軍の高官が暫定的なBlock 2BソフトウェアでF-35を戦場に展開することを考慮すると述べた。
投稿: アシナガバチ | 2012年8月 7日 (火) 12時58分
この話題は、そもそも私が『何故あんなに慌ててF-35(Block2)の購入を決める必要があったのだ』と発言したことから、Block 2の兵器運用が出来るか否かという話でした。
1. の質問に対してですが、伝えたかった主旨は、AIM120が手元に無いしF-35 Block2と同時にAIM120を輸入するとは聞いていないので、日本ではBlock 2の兵器運用が出来ないということです。
F-35用の対艦ミサイルはノルウェーで開発中です。国産の話は知りません。
2. 私が間違っておりました。
搭載しています。
補足として追記しておきます。
aviation weekの記事では、Block 2Aから各種通信機器が搭載され、データリンクがエドワーズAFBでテスト中だと書かれております。
テスト中というのと任務で使えるというのは別物で2Aでは“運用出来ません。”と書くべきでした。
2Aのテストが本当にうまくいって、2Bではセンサー系の確実性が保障されるとなると確かにBlock 2でデータリンクが運用できると言ってもよいでしょうが、私にははかりかねます。
以下のaviation weekの記事には、訓練についても書かれておりまして、1Bへのアップグレードから簡便な訓練が開始出来るようです。
1Bや2Aでの訓練が出来るという発言は散見されますので、誰が?と特定する必要性が良くわかりませんが、下記のリンクを参考にされてください。
http://www.aviationweek.com/Article.aspx?id=/article-xml/AW_07_09_2012_p0103-471957.xml&p=2
4. 整備面の指摘ですが、確かに一理あると思います。
フライトシミュレートがこれだけ緻密に作られているのに、整備面の訓練をするプログラムは無いのかと思ってしまいますが、データにしてしまうと漏えいが危険だということなんでしょうかね?
クリティカルな指摘にはならないので、参考までに書いておくと、先に紹介したリンクにはどうやらBlock 3でハードウエアの更新(Rehost)試験を予定しているようです。
とは言え、大部分は一緒でしょうから整備面の教育に用いれないということはないでしょうが、そんなに整備も難しくないとのことなのでハードも更新されるならBlock 3で良かったんじゃないかとますます…ゴニョゴニョ
あるいはRehost試験は一部に適用されるものであって、大半の機体の更新はないのかもしれませんが、この点の詳細については私はわかりません。
投稿: sub. | 2012年8月 7日 (火) 13時07分
アシナガバチさんこんにちは
投稿がかぶって、アシナガバチさんのコメントを見る前に回答してしまいました。
二機種体制についてはよく理解出来ました。
後半についてですが、Block 2Bで暫定的な任務遂行能力の獲得を目指している計画のようですね。
私も作戦投入を示唆する発言を記載する記事は存じておりましたが、そういう計画があることは知りませんでした。
勉強になります。
投稿: sub. | 2012年8月 7日 (火) 13時20分
sub.様
>F-35搭載兵装
結論から言いますとAAM-4の搭載は恐らく困難です。それはサイズ面でもそうですが、「AIM-7やAAM-4の場合は、この際にモーターファイアリングケーブルを引っ張りながら落下してゆき機体から一定の距離で点火します。」、「AIM-120ではこのケーブルは使用しません。」
http://keenedge.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/post_7094.html
AIM-120に関しましては導入するしかないかもしれませんが、AAM-4の開発・導入をする際にAIM-120を導入しないとの約束のもとで予算化されていますので、理論的に整理が必要となります。
投稿: アシナガバチ | 2012年8月18日 (土) 12時58分