フォト

twitter

無料ブログはココログ
2020年3月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

今日の時事英語

  • 今日の時事英語

« オスプレイ、自衛隊導入に向け検討へ | トップページ | 産経新聞が防衛大綱改定の概要を報じる »

2012年12月28日 (金)

第2次安倍内閣発足に思うこと

この動画はYouTubeに投稿された安倍総理の首相就任会見-首相官邸公式アカウントより-)

第2次 安倍内閣が発足しました。安倍内閣の閣僚名簿は下記の通りになっています。

首相官邸公式ホームページ 第2次安倍内閣 閣僚名簿 (平成24年12月26日発足)

 安倍総理は就任記者会見の中で「全ての閣僚に対しまして、経済再生、復興、危機管理の3つに全力で取り組むよう、指示をいたしました。」、「国益を守る、主張する外交を取り戻さなければなりません。」、「総理として、国民の生命、領土、美しい海を守り抜いていくという決意を示していきたいと思います。」と述べています。

首相官邸公式ホームページ 安倍内閣総理大臣就任記者会見 (平成24年12月26日)

 安倍氏が率いる自民党は、先の衆議院選挙中に於きましてタカ派的な公約が目立ちました。

自民党政権公約(PDF)

政権公約案 J-ファイル2012

132

328

(上の画像は政権公約案 J-ファイル2012より 項目132は第22頁、項目328は第54頁に)

しかし勇ましい公約とは裏腹に、実務レベルに於きましては、選挙後は尖閣・竹島・靖国神社参拝問題で安倍総理は一転して安全運転に徹しています。

「尖閣・竹島も慎重…安倍氏、靖国参拝見送り意向」(2012年12月23日(日)19時36分配信 読売新聞)

 またロシアにも特使としてプーチン大統領とも親しい森元総理を首相特使として派遣する意向の様です。

「ロシアに森元首相を派遣へ…大統領に親書」(2012年12月22日(土)23時3分配信 読売新聞)

森氏 訪ロ・大統領と会談の方向で調整(2012年12月24日 4時39分 NHK)
「プーチン大統領は、先週、北方領土問題を巡って、『日本で再び政権を担うことになった政党の指導部から平和条約を締結したいというシグナルを聞いており、高く評価する』と述べ、建設的な対話に期待を示しています。」

 外交に関しましては日米同盟を基軸に近隣諸国との関係改善していく方針であると思われます。私個人としては色々な意味で外交は今までの経緯の延長線にありますから、保守的であるべきですし、急な政策転換は避けるべきですし、またそれは困難です。それをやろうとして失速したのが鳩山政権でした。安倍政権の方針は現実的と言えます。

 その一方で上記の様に諸外国との直接的な摩擦激化は避けながらも、防衛力強化は公約通りに進める模様です。

 112

133
(上の画像は政権公約案 J-ファイル2012より 項目112は第20頁、項目133は第22頁より)

 防衛政策を担うのは防衛大臣ですが、第2次安倍内閣では小野寺 五典氏(宮城県第6区-気仙沼など)が起用される事となりました。

(下の写真は米国防総省の公式サイトより小野寺 五典氏、 東日本大震災直後のトモダチ作戦にて 国防総省の方針にて配布自由、クリックで写真拡大)

Hires_110404n8607r023

この動画はYouTubeに投稿された小野寺防衛大臣・就任記者会見-首相官邸公式アカウントより-)

2013年1月3日(木)追記:小野寺五典氏 公式twitterアカウント 

 まず自民党から具体的な動きがありました。2012年12月26日 午前07:19:37に佐藤正久 防衛大臣政務官が「自民党国防部会は、早速、8時から防衛計画大綱・中期見直しの議論や補正予算議論を開始します。」とつぶやいています。

Satomasahisa201212260719

 これだけであれば族議員のデモンストレーションとも言えるのですが、政府内でも防衛大綱・中期防の見直しが安倍総理の指示により開始される事が決まりました。それは官邸での記者会見平成24年12月26日(26時09分~26時22分)の防衛大臣による大臣臨時会見概要でも確認が可能です。

「防衛大綱・中期防を見直し、自衛隊の体制強化」

「日米防衛協力ガイドライン等の見直しを検討」

「普天間飛行場移設を含む在日米軍再編を進める中で、抑止力の維持を図るとともに、沖縄を始めとする地元の負担軽減を実現」

「『国家安全保障会議』の設置に向けて、国家安全保障強化担当大臣に協力をする」

 こういった防衛力増強方針は私は支持します。しかしその一方で、安倍総理自身が危機管理上の問題になる可能性があると私は危惧するのです。安倍総理の健康問題が不安材料として未だにあるのではないかと私は思います。その旨は以前にも述べたことがありました。

 安倍総理は2012年秋号の雑誌で主治医との対談で潰瘍性大腸炎が新薬により「寛解状態が続き」、検査結果で「この40年間で初めての「何もない」状態です。」が続いていると述べました。即ち「寛解状態」であって「完治」とは診断されていません。恐らくまだ投薬を必要とする状態ではないかと推測します。ここは若干の不安材料であると私は感じるのです。

 しかし総理に選出されたのですから最早後戻りは出来ません。総理として最善を尽くして、公約通りに「日本を取り戻す」しかないのです。

 安倍総理は記者会見で「強い経済は、日本の国力の源であります。」、「この政権に課せられた使命は、まず、強い経済を取り戻していくことであります。」と安倍総理は述べました。私もそれが日本の最大の強みの一つであり、それを維持向上することが最大の課題であると考えます。そしてその経済力の源ともなっている製造業や技術力もです。それが結果として日本の国際的発言力を高め、税収を増やし、また最先端技術を防衛装備品にも転用する事が可能となると私は考えます。その旨は過去に当ブログでも何度か執筆したことがありました。

「ジブチに建設された自衛隊初の海外基地から見えるもの」(2011年7月23日 (土))

「再び美しい国を目指して」(2012年9月28日 (金))

「J-31中国新型ステルス戦闘機に関する考察補足」(2012年11月 9日 (金))

 方法論としては賛否両論があると思われますが、安倍総理のこの認識は賛同しており、総理となったからには是非とも日本を立て直して欲しいと思います。

 恐らくこの記事が当ブログ今年最後の記事となるでしょう。本年は皆様に大変お世話になりました。来年度もアシナガバチを宜しくお願い申し上げます。それでは良いお年を。

2012年12月30日(日)追記:「安倍首相「尖閣、交渉余地ない」=北方3.5島返還論、否定せず」((2012年12月30日(日)18:39 時事通信)

« オスプレイ、自衛隊導入に向け検討へ | トップページ | 産経新聞が防衛大綱改定の概要を報じる »

政治」カテゴリの記事

軍事」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。

安倍氏の総理再登板については記事にありますようにやや不安を感じます。
しかし初就任の際に「再チャレンジ」が可能な社会の創出を理念としても掲げておられたことを思いますと、自らまさに体現して見せたのですから今回こそ重責を全うする覚悟と準備は十分であろうと期待したいところです。

小野寺氏は水産学科卒業後に政治学修士課程を修了し防衛政務官を務めたものの、外務政務官・副大臣を歴任した経緯から防衛大臣就任には意外な印象を持ちました。
外交センスは防衛大臣にも必須の要目であると日頃から感じておりましたので経験があるのは良いことだとも思いますが、南西諸島の情勢がますます緊迫するであろう来年以降、政務官の佐藤氏のような現場を知る方が補佐役として如何に力を発揮するのかに注目したいと思います。

今年1年、楽しくまた興味深く記事を拝見しました。
来年もまたとびきりのインテリジェンスを期待しております。
良い年をお迎えください。
ありがとうございました。

野田さんの時はわかってて言ってるなという政策の効果に対する納得と公約を無視する態度への嫌悪を抱きましたが、安倍さんの時はわかって無くて言ってるなという不安しか覚えませんでした。

まぁしかし、適材適所で結果良ければというところもあって、頭ごなしにダメだというつもりもありませんが、今の円安がはたして政策への期待の表れであるのか、不安からくる円離れなのか…苦笑いが絶えませんw

 以下は最悪の事態を想定した、あくまで仮定の話ですが…。
 仮に安倍総理が万々が一健康上の問題で第一線から一時的に後退したとしても、麻生副首相が首相代行として政務を代行するように思えます。通常は自民党総裁退任・新総裁選定、新首相就任となるのですが、麻生氏と安倍氏の近さからして、首相代行による非常体制にそのまま移行するだけで大枠は揺るがないという想定です。毎年のように首相を代える弊害についてのコンセンサスが得られている現状を思えば、トップが替わっても体制が揺るがないこの方式の方が妥当な選択に思えます。
 但し現実にはそうした非常事態は発生せず、安倍首相による安定政権が(参院選後も)続くと私は見てます。安倍政権には現実的に、かつしたたかに政務をこなして欲しいものです。

まりゅー様
これがもし芸能人やスポーツ選手であれば奇跡の復活としてメディアは報じたのでしょうね。
そもそも外相には川口順子元外相、防衛相には中谷元元防衛庁長官・陸自レンジャー教官が実務経験者として有力視されていましたが、実際には岸田文雄外相、小野寺五典防衛相となりました。被災地、しかも特に被害が大きかった気仙沼からの防衛大臣というのは、被災地に希望をもたらす素晴らしい発想であると私は感じます。
その一方で「国家安全保障強化担当大臣に協力」することを安倍総理は指示しています。この「国家安全保障強化担当大臣」は安倍総理側近の菅義偉内閣官房長官です。これは外交・安全保障は官邸主導となることを意味します。
佐藤政務官は陸自出身者として新防衛相のよき右腕となることを望みます。
こちらこそ今年一年有難うございました。来年度も宜しくお願い申し上げます。

sub. 様
実は私は野田前総理に対しては比較的高い評価をしていました。現実的だったと思います。民主党の中では鳩山氏とは対極にあったと思います。今は自民党の経験に頼るしかないでしょう。

だ様
私も「回転ドアの様に」首相が次から次へと短期間で変わる状況は更なる政治不信を招くと懸念します。
参議院選挙が一つの関門です。まずそれに勝利を収められるか、それとも敗北するか、そして参議院選挙後に石破幹事長との権力闘争が本格化する可能性もあります。ただ勝てば基本的に総裁は変わらないでしょう。

おはようございます
今更ですが、新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

政権交代~の板から引き継ぎますが…小野寺議院は、果たして石破並の知識がありますかい? って事を言いたかったのです。海千山千の官僚を使いこなすには、知識が入り用でないのかい? そう思うのですが…最も石破は石破で、官僚からウザがられそうですが。それに、夏の参院選に備えて動かせんでしょうが…
あれ? 確か空自出身で、うとたかし(漢字ど忘れ…申し訳ない)が参院議院でいませんでしたかい? それとも私が知らないだけで、落ちてしまったんですかい? 落ちてないんだったら、何らかの形でタッチさせればいいのに。数少ない貴重な防衛出身議員なんですから。

土方様

知識がないこと=無能、とはならないと思われます。北澤氏は無名でしたが、優秀なリーダーシップと調整能力を発揮しました。石破氏は一部から余り評価が高くない模様です(F-2調達打ち切りなどが響いているのでしょう)。空自出身の参議院議員は宇都隆史氏でしょうか。
http://utotakashi.jp/

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 第2次安倍内閣発足に思うこと:

« オスプレイ、自衛隊導入に向け検討へ | トップページ | 産経新聞が防衛大綱改定の概要を報じる »

最近のトラックバック