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2012年12月 9日 (日)

P-1のASM最大搭載数は8発以上?

Jmsdf_kawasaki_xp1_aoki(上の写真はWikipediaよりXP-1哨戒機 Toshiro Aoki氏撮影 クリックで写真拡大)

防衛省装備施設本部中央調達に係わる公告のなかに「P-1 ASM用パイロン(爆弾倉)」との大変興味深い項目があります。日付は平成24年11月7日で入札年月日は平成24年12月10日(月)13時35分です。納入先は厚木の海上自衛隊第4整備補給隊となっています。

2242032010bd_3409(上の画像は同公告より、 クリックで画像拡大)

 P-1には主翼に計8箇所のハードポイントが設置されていますので、8発の対艦ミサイルを搭載する事が可能です。ハードポイントが計8箇所である旨は「次期固定翼哨戒機の実用試験に関する技術支援の役務に関する契約希望者募集要項」(厚空基公示第50号 平成24年1月24日 PDF)の第7頁の下記の記述にて確認出来ます。

741p21000801748p22000801
(上の画像は同募集要項より、赤い四角は筆者にて追加、主翼用パイロンが8式あることが分かる、クリックで画像拡大)

 主翼8か所のウィングパイロンに加えて更に爆弾倉にもASM用パイロンを装着可能となりますと、P-1に搭載可能なASMは8発を超過することとなります。

Px
(上の画像は次期固定翼哨戒機(P-X) 参考(PDF)より、 コクピットの直ぐ後ろに爆弾倉があることが分かる、 クリックで画像拡大)

 WikipediaのP-Xの記事の性能・主要諸元には空対艦ミサイル、短魚雷、対潜爆弾など9,000 kg(20,000 lb)以上とありますが、これに関しては公式資料では確認出来ませんでした。

2012年12月23日(日)追記:武装ペイロードに関しましては防衛省公式資料「次期固定翼哨戒機の機種に関する検討について」にて、「要求性能として兵装搭載を"P-3Cと同等以上の搭載能力」と明記されています。CHF様よりコメント欄にてご教授頂きました。 

 XP-1に関しましては、TRDI(防衛省技術研究本部)ニュースの平成24年度6月度記事「次期固定哨戒機(XP-1)性能評価を実施中」にAGM-65の発射実験を実施した写真が掲載されています。米海軍がP3CでAGM-65Fを運用していますので、恐らくAGM-65Fでしょう。

(下の写真はWikipediaよりAGM-65 クリックで画像拡大)Agm65_maverick_mg_1382AGM-65Fは対艦ミサイルとしてのイメージが強いですが、メーカーカタログによりますと地上目標の攻撃にも活用が可能であり、またに赤外線シーカーで捉えた画像をコックピットディスプレイに映し出すことが可能となっています。

Raytheon AGM-65

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The IR seeker presents a TV-like image on the cockpit display as it senses small differences in heat energy between target objects and the surrounding background. The tracking software for the IR missiles has evolved to accommodate a wide spectrum of ground and sea targets.
攻撃目標と背景の熱エネルギーの僅かな違いを察知し、IRシーカーはTVの様な画像をコックピットディスプレイに映し出す。IRミサイルの追尾ソフトウェアは多様な地上と海洋の目標に対応可能なように発展した。

(カタログからの引用及び翻訳終了)
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この動画はYouTube上に投稿されたP3CからのAGM-65F発射、赤外線シーカーからの画像や洋上目標破壊の様子が分かりやすい)

 もしWikipediaの9000kg(20,000 lb)との記述が正しいとしますと、AGM-65Fの重量は304kg (670 lb)ですので、重量のみの単純計算では8発~12発でも十分搭載が可能です。またASM-1Cの重量は600kg強程度と考えた場合も、やはり10発から12発の搭載は可能となります。しかし問題はサイズです。少し調べてみましたが、ネット上では少なくともP3Cの爆弾倉の寸法が幅2.03m、深さ0.88m、長さ3.91mとの情報が散見されましたが、公式資料では確認が全く出来ませんでした。

 AGM-65Fの寸法はRaytheon社カタログによりますと全長249cm、直径30.5cm、翼幅が72cmとなっています。ASM-1CはWikipediaでは全長4.0m、直径35cmとなっていますが、これも公的資料では確認出来ません。

2012年12月23日(日)追記:ASM-1Cの寸法は技術研究本部50年史誘導武器担当の193頁~194頁に掲載されており、全長4m、直径0.35m、翼幅1.2m、重量510kgであることが確認出来ました。CHF様よりコメント欄にて情報提供を頂きました

 こう考えますとP-1の爆弾倉がP3Cと同程度以上の寸法であり、上記のP3Cの爆弾倉やASM-1Cの寸法が正しいと仮定した場合は、国産対艦ミサイルは兎も角としまして、マベリックはP-1の爆弾倉に数発搭載が可能であると結論出来ると思います。

 そうだとしますと、低脅威度の紛争であればP-1はセンサーを満載した強力な対艦・対地攻撃機であり、F-2では飽和されるほどの大量の船団が日本領海内に侵犯した事態にも有効な対処方法として活用が可能であると言えるでしょう。

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軍事」カテゴリの記事

コメント

翼下のハードポイントが8ヶ所あっても同時に使用可能か不明な上に全てがASM搭載可能か否かもわからないのでどうかな、という感じですね。
F-2のハードポイントも合計13ヶ所ありますが同時使用は11まで。
ASM搭載可能ポイントは左右2ヶ所づつで弾倉内は不可、だったりした場合は結局合計4本ですし・・・。
ASM搭載数8~10・・・海自がそれほどまでに強力な対水上攻撃能力を要求したのか?という疑問も沸きます。

個人的には地上レーダーを避ける為に水平線の外側を迂回してくる長距離爆撃機や哨戒機に対処する為の空対空戦闘力が欲しいですね。
AAM4搭載能力をアピールするだけで敵の活動をかなり制限できると愚考します。

天雪様
 実際には魚雷、対潜爆弾、ASMの組み合わせで哨戒を実施すると思われます。余程の緊急事態がない限りはASMx8発以上の爆装となることはないでしょう。ただ各方面でP-1がASMの8発搭載が可能である哨戒機である旨が散見されます。その真偽はもう暫くしますと判明するのかもしれません。

 またマーベリックは原則としましてLOBL方式であり、爆弾倉に入れた場合はどの様にロックするのかが判りません。

 その一方で哨戒機にここまでのASMを搭載するのは何故かですが、それは緊迫化しつつある南西方面対応である可能性が否定できません。

 不幸にも有事となった場合は、空自はどちらかと言えば航空優勢確保に重点をおくこととなるでしょう。CASは余り期待できないかもしれません。そうしますと海自がその役割を担うこととなります。その旨は以前の記事でも執筆しました。
http://paper-wasp.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/127mm-1bea.html

 そこで高度のISR能力を有し、且つASMを多数搭載する事が可能な機体の価値は高いものとなります。事実P-1はISR能力に重きをおいた機体なのです。
http://www.mod.go.jp/j/approach/hyouka/seisaku/results/19/jizen/honbun/01.pdf
http://www.mod.go.jp/j/approach/hyouka/seisaku/results/19/jizen/sankou/01.pdf

EO/IRセンサーを搭載しているのもそういった一環であるといえるでしょう。

AAM搭載は所謂「空中巡洋艦構想」ですが、構想段階ではありましたが実現はしていません。また一部に否定的な見解もあります。
http://obiekt.seesaa.net/article/43170869.html
しかしその潜在的な能力はある模様です。
http://keenedge.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/p-1-0b6a.html
「東芝製4面アクティブフェイズドアレイレーダーのHPS-106は対空モードを持つとのこと。」

P-1にはASM-2、XASM-3もインテグレートしてほしいですね
F-2とは別に超射程の対艦ミサイルを搭載する航空機を持つことは強力な抑止力になると思います。
しかもP-1なら大量に積めます。

冷麺氏
P-1で攻撃可能な脅威度も検討した上で、多種多様な兵装が可能となることはオプションを増やしますね。

まず武装ペイロードについてはXP-1ロールアウト直後頃に海自が公開していた「次期固定翼哨戒機の機種に関する検討について」という資料にて、要求性能として兵装搭載を"P-3Cと同等以上の搭載能力"としていますので、あとはP-3Cの数字の出元さえ調べれば事足りるでしょう。
次いでASM-1Cの諸元は、技術研究本部が公開している50年史の誘導武器担当部分で確認でき、また同じ項目の記述からP-3Cへの搭載改修に伴い、導入当初仕様のUPD2.5では4発だった対艦誘導弾搭載運用能力を6発にまで引き上げていることが判ります。
ここから要求性能と併せてP-1の対艦誘導弾搭載能力は、最低でも6発以上であるとも読み取れるかと。(各所のブログなどに掲載される試験飛行の写真でも2から7までのステーションでそれぞれASM-1Cを搭載した飛行試験の実施が確認できます)
ウェポンベイのサイズについてはwikipedia風に言えば独自研究の領域に踏み込むことになりますが、上空通過時に撮影された写真やKHIからリリースされた所謂投影図などから推算した長さはおおよそ4.3m以上あると見られます。
P-1のウェポンベイはその近辺を拡大したDMUなどを見ると、機首構造と中胴を隔てる隔壁の直後からウィングボックス直前にまで至る、構造上許される最大限のスペースを割いていることが判ります。
これに相当する部分をP-3Cは前方はAPU、後方は追加の胴体燃料タンクに割いているためウェポンベイを長く出来ませんでした。(邦字資料では昭和55年の航空情報別冊「対潜哨戒機」が判りやすいかと)
さて以上の推察からASM-1Cを8+2発運用可能と仮定した場合に、海自はそれほどの搭載力を長大な航続力を有しかつ残存性に優れた哨戒機に与えて、果たして何をするのかという考察をせずには居られないでしょう。
泊地攻撃を視野に入れた複合シーカの研究や、ASM以上に先行している機雷の搭載試験状況は、中々おもしろいことを邪推させてくれます。
最近では搭載されているか半信半疑だったHUDの存在を確認できる写真や、機雷とASM-1Cを左右非対称に混載した飛行試験の写真なども撮影されており、この方面の研究は興味が尽きることはないかと。

CHF様
はじめまして、氏のような著名な方からコメントを頂き大変恐縮しております。この記事を執筆するに当り、氏のブログも訪問させて頂きました。
確かに「次期固定翼哨戒機の機種に関する検討について」には「P-3Cと同等以上の搭載能力」との記述が見受けられますね。
http://image01.wiki.livedoor.jp/l/n/live_doraemon/c375f43bb9044ce1.pdf
ASM-1Cに関しましても確かに主要構造が氏にご教授頂きました50年史(誘導武器担当)の193頁~194頁に掲載されており、全長4m、直径0.35m、翼幅1.2m、重量510kgであることが確認出来ました。
http://www.mod.go.jp/trdi/data/50years.html
http://www.mod.go.jp/trdi/data/pdf/50th/TRDI50_07.pdf

>「海自はそれほどの搭載力を長大な航続力を有しかつ残存性に優れた哨戒機に与えて、果たして何をするのかという考察」
浅学菲才な私にはその考察は難しいですが、非常に興味深いと思われます。様々なポテンシャルを海自に与えてくれる機体であると言えるでしょう。

>Pー1

専用新設計の良さが随所に出ている飛行機です。例えば、あまり語られませんが、コックピットからの視界は非常に良く(風防が大きい)Pー3より良好な視界が確保されています(Pー3も原型機より改良されています)。高速旅客機ベースのPー8とは比るまでもなく、洋上哨戒機として優れた特性です。


Pー1の事業と開発計画立ち上げに関わった方が「夢」として語っていたことを思い出します(その方の家で事業初期に制作されたMPAのCGプロモビデオを見ながら飲んだ酒の味は忘れられない)。


ただこの夢をちゃんと実現したと言えるのは、まとまった数が量産され、我が国の防衛に寄与した時と言えるでしょう。

しかし現状は厳しいかなと思う今日この頃です・・・

残念ですが、Pー3C延命近代化の方が現実的だったという意見もいよいよ力を持ち出しました・・・
海自が少ないリソースをやりくりしています。艦艇・哨戒ヘリなどの更新や増強が必要な中で、全てに最高を追求するのは厳しいです。

今のままでは・・・決断が必要になるかもしれません・・・

エンリステッド様
いつも貴重な情報を有り難うございます。
人間工学的に優れた設計は負担を軽減する意味で重要ですね。
確かに夢のある機体ではありますが、調達ペースを早めなくては意味のある体制を構築出来ませんね。仰せになられていらっしゃいます「決断」がどういった内容かは分かりませんが、富士重工業さんや東芝さんとの間に発生している様なメーカーとのトラブルを防ぐ意味でも一定数は揃えたいですね。

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