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2013年1月

2013年1月27日 (日)

平成24年度防衛省補正予算案の概要を読む

1.はじめに 

平成24年度防衛省補正予算案が防衛省の公式ホームページに掲載されています。実際に掲載されのは平成25年1月15日(火)ですので、若干遅くなりましたが今回はこの件に関して執筆してみたいと思います。

2.補正予算案の内容の概要

平成24年度補正予算案(防衛省所管)の概要(PDF:388KB)

 歳出ベースは約2,124億円で、契約ベースは約3,251億円です。

 防衛省平成25年度見直し概算要求前回の記事でも執筆しましたが(1)「装備品の維持修理態勢の充実及び能力向上等による即応性向上」、(2)「隊員の練度向上のための教育訓練の充実強化」、(3)「災害等対処拠点としての駐屯地・基地等機能の維持・強化」、(4)「各種事態に即応するための自衛隊の充足」、(5)「自衛隊の戦力発揮を支える事務官等の増員」であり、即応性や後方支援関連の予算が改定前から上乗せされていました。

 それに対して、防衛省所管平成24年年度補正予算案は装備品の追加導入の要求も含まれています。緊急経済対策として下記の五点の項目が要求されました。(数値は歳出ベース。( )内は契約ベース)

1.部隊等の通信機能強化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 約503億円(約848億円)
野外通信システムの整備[12式]

 野外通信システムは平成24年度予算の第14頁(PDFファイルの第17枚目)にも掲載されており、2式143億円となっていました。野外通信システムとは平成24年度防衛白書の「<解説> 震災対応の教訓の反映(野外通信システム)」によりますと、「陸自の駐屯地間の通信網や野外の通信網、さらには民間通信網を利用し、広域・高速のネットワーク環境を中央から最前線の隊員にいたるまで提供することができる。」ことや「ソフトウェア無線技術を活用することにより各自衛隊相互および関係部外機関などとの通信が直接できるようになる。」ことが特徴となっています。

No1

(上の画像は平成24年度予算の第14頁(PDFファイルの第17枚目)より「野外通信システム」クリックで画像拡大)

No

(上の画像は平成24年度防衛白書の「<解説> 震災対応の教訓の反映(野外通信システム)」より野外通信システムの概念図)

2.各種事態への対処拠点となる駐屯地・基地等の整備・・・・・・・・・・・・・・・ 約168億円(約168億円)
 こちらは駐屯地・基地の耐震化・津波対策や防衛医大病院の医療機器の充実強化の予算です。

3.輸送・偵察機能や隊員の活動を支える装備品等の更新・近代化・・・・・・・・・・・・・・・ 約429億円(約600億円)
CH-47JA輸送ヘリコプター×1機、UH-60J救難ヘリコプター×2機、MCH-101掃海・輸送ヘリコプター×2機等の主要装備が追加計上されています。平成24年度予算の第25頁(PDFファイルの第28枚目)ではCH-47JA輸送ヘリコプター×2機、UH-60J救難ヘリコプター×0機、MCH-101掃海・輸送ヘリコプター×1機となっていますから、全額認められますと回転翼機は大幅な追加と言えるでしょう。

4.変化する安全保障環境への適応・・・・・・・・・・・・・・・・・ 約605億円(約1,215億円)
南西諸島方面の事態の緊迫化や北朝鮮による事実上の弾道ミサイル発射を受けた正面装備の追加導入となっています。内訳はSK-60K哨戒ヘリコプター×3機、F-15戦闘機の近代化改修×4機、03式中距離地対空誘導弾×1個中隊、PAC-3ミサイルの取得、ペトリオット・システムのバージョンアップ×2式の追加導入で、平成24年度予算の第25~26頁(PDFファイルの第28~29枚目)ではSH-60K哨戒ヘリコプター×4機、F-15戦闘機の近代化改修×2機、03式中距離地対空誘導弾×1個中隊、地対空誘導弾(ペトリオット(PAC-3ミサイルを除く))が111億円、ペトリオット・システムの改修×3式となっていました。

F15

(上の画像は防衛省「平成20年度予算の概要」の第3頁(PDFファイルの第5枚目)よりF-15戦闘機の近代化改修 クリックで拡大)

5.地域活性化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 約100億円(約100億円)
住宅防音工事です。

 上記以外としましては燃料費や海外派遣任務の費用が約320億円要求されています。

3.さいごに

 最新の報道によりますと、防衛省平成25年度見直し概算要求の「事項要求」部分に1000億円以上の予算を要求していたのに対して、認められるのが400億円程度に止まる模様です。

「防衛費400億円増に圧縮 予算案 財務省が大幅増員難色」(2013年1月26日(土)7時55分配信 産経新聞)

「防衛費400億円増、11年ぶりプラス…来年度」(2013年01月26日19時09分 読売新聞)

H25_budget_drafting_revised

(上の画像は「平成25年度見直し概算要求に関する主要事項」より予算の増加分の使途を分かりやすく図解したもの。 改定前は平成24年度予算と比較して602億円の減少となる予定であったが、改定後は平成24年度と同水準+更に「事項要求」として1000億円以上を上乗せしたものを要求していた。クリックで画像拡大)

 その一方で長年に亘り減少し続けていた防衛費が増加に転じたことは大きな転換期を迎えたと言えます。補正予算と併せて着実に防衛力を整備して欲しいものです。

2013年1月14日 (月)

防衛省平成25年度見直し概算要求と下地島空港問題

1.はじめに

 皆様もご存知の事と思いますが、政権交代に伴いまして防衛省の概算要求が1000億円増額され改定されました。

「平成25年度見直し概算要求に関する主要事項」

(そして此方が改訂前の概算要求になります。)
「平成25年度概算要求の概要(PDF:2.9MB)」

更にこれが改訂前の概算要求に関します当ブログの記事です。
「防衛省平成25年度予算概算要求が公表される」(2012年09月16日(日))

2.改定後の防衛省平成25年度予算概算要求の内容

H25_budget_drafting_revised

(上の画像は「平成25年度見直し概算要求に関する主要事項」より予算の増加分の使途を分かりやすく図解したもの。 改定前は平成24年度予算と比較して602億円の減少となる予定であったが、改定後は平成24年度と同水準+更に「事項要求」として1000億円以上を上乗せしたものとなる。クリックで画像拡大)

 改定後概算要求の青の部分が改訂前から新たに付け加えられた部分となっています。正面装備に大きな変更点はありません。上の画像にもありますが、装備品の即応性向上が中心です。

修理費等確保によるトラック等の装輪車両、無線機等の通信機器、ヘリコプター等の航空機の可動率向上

修理費等確保による護衛艦、哨戒ヘリコプター(SH-60J/K)等の運用拡大

「早期警戒管制機(E-767)及び早期警戒機(E-2C)の運用拡大を支えるための燃料費、修理費、通信維持費等の確保

 正面装備関連で目立つものとしましては潜水艦の改善事業(第5頁・PDFファイル6枚目)とオスプレイ導入検討の調査費用が800万円盛り込まれた(第8頁・PDFファイル9枚目)ところでしょうか。なお政府・与党の意向により導入が前倒しとなったグローバルホークの「運用・維持・整備に係る海外調査」は100万円から変更となっていません(第9頁、PDFファイル10枚目)。

 また陸自の定員を4000人削減するとの民主党政権時代に策定された防衛大綱の見直しを行う為に、24年度末定員の水準で凍結するとしています(第16頁, PDFファイル17枚目)

 「事項要求」の1000億円以上の上乗せ分の使途の概要は第17頁(PDFファイルにて18枚目)に掲載されており、(1)「装備品の維持修理態勢の充実及び能力向上等による即応性向上」、(2)「隊員の練度向上のための教育訓練の充実強化」、(3)「災害等対処拠点としての駐屯地・基地等機能の維持・強化」、(4)「各種事態に即応するための自衛隊の充足」、(5)「自衛隊の戦力発揮を支える事務官等の増員」が列挙されており、主に後方支援体制の強化と言えるでしょう。

3.空自による下地島活用の検討開始?
 これらの事から、自衛隊の稼働率を向上する為の後方支援的な費用が上乗せされたのみと私は解釈していました。しかし概算要求の数日前より下記の様な報道がありました。

「空自が下地島活用 尖閣対応で防衛省検討」(2013年1月8日(火)9時50分配信 琉球新報)

その一方で沖縄タイムスはより表現を抑えた報道となっています。

「尖閣 空自強化に調査費 防衛省概算要求」(2013年1月12日(土)10時31分配信 沖縄タイムス)
防衛省「下地島を念頭に置いているわけでも、排除しているわけでもない」

 この二つの報道には微妙なニュアンスの違いがあります。琉球新報の報道は「下地島空港の自衛隊活用など南西地域での航空自衛隊の運用態勢の強化のための研究調査費を盛り込む」としているのに対して、沖縄タイムスの報道は「滑走路使用だけでなくレーダー設置や強化などさまざまな態勢強化の在り方を検討する考えを示している」としている点です。琉球新報の報道は下地島空港を活用することを想定して研究を行うとなるのに対し、沖縄タイムスの報道は防衛省が様々な方向性を検討している段階であり特定の選択肢を「念頭に置いているわけでも、排除しているわけでもない」という事になるのです。 この同じ項目に関する、二つの異なる新聞社による、二つの趣旨が異なる記事は、同じ資料を参照にしながら独自の取材を加えて執筆したものと思われます。

 これらの報道に該当すると思われる項目が第7頁(PDFファイル8枚目)に「南西地域における航空自衛隊の運用態勢の充実・強化に係る調査研究」として確かに記述されていますが、表現的には非常に抽象的です。公表されている資料のみでは「下地島を念頭に置いているわけでも、排除しているわけでもない」とする沖縄タイムスの報道が現段階ではより正確かもしれません。その一方で下地島空港の自衛隊による活用は否定がされておらず、検討課題となったことを意味します。

沖縄県公式ホームページより下地島空港、空港面積:3,615,000平方m, 滑走路:3,000m×60m, エプロン:129,200平方m

 それではなぜ下地島空港の自衛隊による活用が必要となるのでしょうか。それは那覇基地からのスクランブルでは間に合わない可能性があるからです。2012年12月13日11時6分頃にY-12が領空侵犯した事案がありましたが、レーダー網で捕捉出来なかっただけではなく、空自戦闘機が現場に着いた時には、すでに飛び去っていました2013年01月10日(木)には中国空軍の戦闘機が尖閣諸島北方の領空の外側にある防空識別圏を飛行し空自戦闘機が緊急発進しましたが、現場に到着した時にはやはりすでに飛び去っていたとのことです。

 以前にも空自元幹部の数多久遠様がブログでこの問題を指摘し、下地島を利用する利点を記事にしていました。下記はその記事の引用です。
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「下地島空港を自衛隊が使用する効果」(2010年11月18日 (木))

(1)「尖閣周辺空域の航空優勢を争うに際し、那覇基地しか使用できない場合、中国本土の空軍基地から敵戦闘機が発進したことを察知してから迎撃機を上げるというやり方では、そもそも間に合わない可能性が高く、継続的な航空優勢を確保するためには、それなりの機数をもって常時CAPを行わなければならないことになります。」
(下の地図は同ブログ記事より尖閣諸島や下地島等の位置関係を現したもの、本人の承諾により転載、クリックで画像拡大)

Ws000006

(2)「この距離は、戦闘機がそれぞれの基地から飛び立って、尖閣周辺で交戦する際の戦闘可能時間に直結します。」、「中国軍機は先にRTB(リターン・トゥ・ベース)しなければならない」

(3)「下地島は過密した那覇基地に比べ、エプロンなどを非常に余裕を持って使える」、「警備面でも、周囲にほとんど人家のない下地島は、那覇に比べ優れています。」

(引用終了)
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Shimojishima_okinawa_japan02s3s3000

(上の写真はWikipediaより下地島数多久遠様のご指摘通りに周囲に民家がほぼ皆無であることが分かる、 663highland氏が撮影、クリックで写真拡大)

4.空自が下地島空港を活用する上での問題点
(1).「屋良覚書」と「西銘確認書」 

 その一方で下地島空港の軍民共用化は1971年(昭和46年)8月に締結された「屋良覚書」、1979年(昭和54年)6月の「西銘確認書」により「人命救助、緊急避難等特にやむを得ない事情のある場合を除いて民間航空機に使用させる方針で管理運営することを県が当時の運輸大臣との間で確認」されており、現状の決めごとによれば自衛隊が使用することは認められていません。

沖縄県公式ホームページ「下地島空港の沿革」

平成19年 第3回 沖縄県議会(定例会) 土木建築部長(首里勇治)発言

 ただこれらは「人命救助、緊急避難等特にやむを得ない事情のある場合を除いて」となっていますので、空軍機も含む中国の航空機が尖閣諸島を脅かす事態になっている現状に於きましては「やむを得ない事情」と判断が可能かもしれません。ただ問題は誰が「やむを得ない事情」として解禁する権限があるかです。またそれはどの様な手続きによるのかも分かりません。「屋良覚書」と「西銘確認書」にその明記はあるのでしょうか。これに関しましては私の知識不足と調査不足により分かりませんでした。

(2).堪抗性の問題
 当然のことですが下地島に基地を設けるとしますと、それは最前線基地です。そうであれば貴重な戦闘機を奇襲から保護する為にも堪抗性の高い基地とする必要があります。地対空ミサイルの配備も必須でしょう。尤も有事の際は民間空港も攻撃の対象となる可能性が高いと思われますが。

5.さいごに
 事態は緊迫化しています。そうだとしますと今ある設備を有効活用する必要があるでしょう。「排除しているわけでもない」はないのですから、早急に結論を出すべきです。下地島空港はその有力候補だと言えます。

2013年1月 5日 (土)

産経新聞が防衛大綱改定の概要を報じる

1.はじめに
 
防衛省が沖縄県・尖閣諸島などへの侵攻を想定し、防衛大綱の改定に着手する旨を産経新聞が2013年1月1日(日)11:25付けの記事「陸海空一元化「統合防衛戦略」に着手 対中国有事など想定」で報じました。下記はその概要です。

(1)陸海空3自衛隊の防衛力を一元的に整備する「統合防衛戦略」の策定に着手

(2)約2200人規模の海兵隊機能を陸上自衛隊が備えることを検討

(3)大型飛行船を浮かべる成層圏プラットホームや無人偵察機の導入を視野に入れる。

(4)新型潜水艦やF15の後継機の開発・2030年頃の導入

 ただこれらの方針はその他の報道機関により報じられており信憑性の高いものと、産経新聞のみが報じており正確な情報であるかどうかまだ判らない項目があります。

2.グローバルホーク
まず複数の報道機関により報じられているものからです。「無人偵察機」がグローバルホークを指すのであればこれは複数のマスコミが報じています。 その中で読売新聞は比較的詳しく報じていました。

「米無人偵察機を自衛隊に導入、尖閣監視強化へ」2012年12月31日(月)8時38分配信
「民主党政権下で策定された中期防では、無人偵察機の導入は長期的な検討事項との位置づけだった。」が「(自民党内で早期導入論が強まり、安倍政権が)新たな中期防に配備計画を盛り込む方向。」

 また2013年1月1日付けの読売新聞英語版の同記事"Govt eyeing purchase of U.S. spy drones / Global Hawks would cover China, N. Korea(政府が米国製無人偵察機の導入を検討/グローバルホークが中国と北朝鮮を監視)"ではより詳しく興味深い情報が掲載されていましたので下記に一部抜粋と翻訳をさせて頂きます。
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In addition to security purposes, the aircraft could be used to collect information on radiation contamination, they said.
安全保障用途以外にも同機種は放射能汚染に関する情報収集にも使えると関係者は述べた。

The government and senior LDP leaders are looking to obtain from one to three Global Hawks by fiscal 2015, before the current midterm defense program ends, the sources said.
政府と自民党幹部は、現在の中期防が終了する2015年度予算迄に1機~3機のグローバルホークを入手することを目標にしていると関係者は述べた。

With the aim of eventually developing domestic unmanned surveillance aircraft, the government wants to become familiar with drone operations, the sources said.
国産の無人偵察機をやがて開発する目的で、政府は無人機の運用に慣れておきたいと関係者は述べた。

(引用及び翻訳終了)
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 もしこの読売新聞英語版の記事にあります「2015年度予算迄に1機~3機のグローバルホークを入手することを目標にしている」との報道が正しいとしますと、早急に決断を下し、平成26年度予算にはグローバルホークの導入費用を盛り込まなくてはなりません。平成25年度の予算概算要求には100万円の調査費用が盛り込まれているだけです。 平成25年度予算案は安倍内閣の下で改定され平成24年度と比較しても1000億円増強されると2013年1月4日(金)付の産経新聞記事「防衛費1000億円上積み 政府・自民方針 現行大綱、中期防は凍結」が報じました。ただこの産経新聞の記事によりますと陸上自衛隊の定員削減計画の見直しとF15戦闘機の近代化改修の拡充などを検討する模様であり、グローバルホーク関連の予算が計上されるかどうかは判りません。またこれも報じているのが2013年1月4日(金)現在で産経新聞のみであるのが不安なところです。しかしこれらの情報が正しいとしますと、補正予算案か平成26年度予算には導入費用を盛り込む必要があります。

2013年01月06日(日)11:20追記:「防衛省、予算1千億円上積みへ 中国軍拡念頭に態勢強化」(2013年1月5日(土)10時0分配信 朝日新聞)

 グロホに関しては何度かブログでも執筆しましたが、それでは日本が導入するとしたらBlock 30とBlock 40またはMQ-4C Tritonになるのでしょうか

「米国製無人偵察機、3機導入へ 中国や北朝鮮想定」(2010年10月 9日 (土))
(2010年10月04日の共同通信と2010年09月24日のAviation Weekの記事の内容を比較し、共同通信では3機導入となっているのに対してAviation Weekの報道では4機導入となっていること、またAviation Weekの記事では日本がグローバルホークにAIRBOSSを搭載する構想について言及している旨を執筆)

「東日本大震災で米空軍のグローバルホークが偵察活動」(2011年3月20日 (日))
(グローバルホークの仕様をNorthrop Grumman社のグローバルホークの公式パンフレットに基づき紹介し、その上で福島第一原発の偵察活動で「グローバルホークの有効性が実証されれば、日本がグローバルホーク導入を検討する上で大きな判断材料となる旨を執筆)

「日本が滞空型無人偵察機の導入を本格検討開始か」2012年9月 1日 (土)
(Block30とBlock40の差異とTritonの簡単な紹介を執筆)

 今年の9月1日の記事を捕捉しますとBlock 40にはMP-RTIP( Multi-Platform Radar Technology Insertion Program 多重プラットフォーム・レーダー技術挿入プログラム)が胴体下に設けてありますが、光学・赤外線カメラの装備していません。従いまして地上目標をレーダーで監視することは出来ますが、画像情報収集は出来ない模様です。これでどの程度の範囲の地上目標の監視が可能であるかは判りません。
(下の画像は2010年8月16日12:00のFlightglobalの記事よりGlobal Hawk Block40 公開・配布自由 クリックで画像拡大)Globalhawkblock40
 従いまして画像データの収集が必須となればBlock30かTritonになりますが、Block 30は以前の記事でも執筆しました通り米空軍は調達を中止しており、またTritonは米海軍の公式サイトによれば"Initial Operational Capability (IOC) planned for 2015"となっており初期作戦能力獲得は米海軍でも2015年の予定です。

 韓国はBlock 30四機の導入交渉を行っていますが、国防安全保障協力局の米議会への公式通知では12億ドルと極めて高額となっています。

Republic of Korea – RQ-4 Block 30 (I) Global Hawk Remotely Piloted Aircraft, 2012年12月24日 PDF

 日本も恐らくBlock 30の導入が念頭にあると思われますが、そうだとしますと価格等で厳しい交渉状況となることが予想されるでしょう。

3.その他の項目
 
グローバルホーク以外の項目に関しましては、公的ソースやその他のマスコミにより全く確認が取れません。大型飛行船に関しましては二つの可能性があります。産経新聞の記事にて述べられているのはJAXAなどで研究されていた「成層圏プラットホーム」です。しかしこれは事業仕分けで中止となっています。そうだとしますと以前の記事でも紹介しましたRaytheon社のJLENSがより短納期での導入が可能ではないでしょうか。但しJLENSは10,000フィート(約3Km, 因みに富士山の高さは3776m)の高度での運用となります。

 海兵隊に関しましては昨年9月の自民党総裁選で安倍氏と石破氏が海兵隊創設に前向きな発言をしていたことから、陸自に海兵隊的な部隊を備えることは検討されている可能性は高いと言えるでしょう。
(下の写真はWikipediaより西普連 著作権はPUblic Domain クリックで画像拡大)800pxthumbnail
 F-15の後継に関しましては非MSIPとJ-MSIPタイプに分類して考える必要があります。J-MSIPの後継であるならば第六世代戦闘機となるでしょう。しかし第六世代戦闘機はまだ米国内でも概念が固まっておらず、日本の防衛省が要求するであろう性能も全く判らないのが事実です。

 また「陸海空3自衛隊の防衛力を一元的に整備する「統合防衛戦略」の策定に着手」との項目ももし事実であれば非常に興味深く感じます。共通の装備や統合運用の推進を指すのでしょうか。

4.さいごに
 
現状ではまだまだ情報が少なく、詳しいことは判りません。ただ安倍総理が小野寺防衛大臣に防衛大綱・中期防の改定を指示したことは事実であり、今後も公式発表やマスコミから様々な情報が発表されることがあるでしょう。今後もこの話題に関しては記事を執筆していきたいと考えています。

*遅くなりましたが明けましておめでとうございます。本年もアシナガバチを宜しくお願い申し上げます。

2013年1月9日追記:

「今夏に新防衛大綱策定=自衛官1万8千人増の要求も-政府・自民」(2013年01月07日 20:01 時事通信)

「経済対策でPAC3、戦闘機改修も 防衛省が補正に計上」(2013年1月9日(水)5時50分配信 朝日新聞)

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